インド最大の財閥、トップ交代

 師走も押し迫って参りました。億の近道も本号が年内最終号です。

 本日仕事納めの方が多いのではないかと推察しますが、インドでも本日、大きな意味で仕事納めをされた方が居ます。インド3大財閥の一つ、TATA財閥トップのラタン・タタ会長が、経営の第一線から退きます。
 ラタン氏は財閥の5代目。今後はTATAの財団の運営などを行うようです。独身で子供もいないため、TATAの次期トップはTATA家とは関係のない、40代の若手が、年間売上5兆円を超えるTATAグループを担うことになっています。
 ラタン氏とは、プライベートで夕食を共にしたこともありますが、ジェントルマンで発想のスケールも大きい方です。しかも非常にフランクで、偉ぶった態度はみじんも感じられません。本当のリッチパーソンはそうなのだと、あらためて感じました。

 さて、日本ではTATAグループの知名度は残念ながら低いのが現状です。ご存じの方でも、低価格自動車TATAナノ(20万円の自動車)を作ったという認識程度。自動車はもちろん、鉄やエネルギー、食品や通信をも網羅する一大企業グループと言うことを理解しているのは少数派と言わざるを得ないです。

 海外のサイトで、ラタン氏引退に伴い、彼の功績をたたえて在任中に行われた大規模買収をまとめていました。非常に分かりやすかったので、ここで一部をご紹介します。
(以下、ドルは米ドル、ルピーはインドルピー。)

◇2000年
 イギリスのTetleyグループを4億5千万ドルで買収。
 ※Tetleyは1837年創業の紅茶の企業。

◇2001年
 政府100%出資のCMCの株式の51%を15.2億ルピーでインド政府から取得。
 ※CMCは1975年創業のIT企業。

◇2002年
 VSNL株の25%を143.9億ルピーで追加取得。
 ※VSNLは1986年創業のインドの通信大手。インド政府系企業としては初めてニューヨーク証券取引所に上場した。

◇2004年
 韓国の大宇自動車を1億200万ドルで買収。

◇2005年
 シンガポールの製鉄最大手NatSteelを3億6500万ドルで買収。この買収には、シンガポール、中国、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、オーストラリアの製鉄所も含む。

◇2005年
 アメリカの海底ケーブルサービス世界的大手、Tyco Global Networkを1億3000万ドルで買収。

◇2005年
 インド書店チェーン大手Landmark株の76%を10億3600万ルピーで取得。

◇2006年
 米ボストンのリッツカールトンホテルを1億7000万ドルで買収。

◇2006年
 英化学大手Brunners Mondを50億8000万ルピーで買収。
 ※Brunners Mondは1873年創業のケミカルメーカー。

◇2007年
 英蘭製鉄大手Corusを113億ドルで買収。

◇2008年
 フォード自動車から、ジャガーとランドローバーを23億ドルで買収。

◇2008年
 米化学大手、General Chemical Industrial Productsを10億ドルで買収。
 ※General Chemical Industrial Productsは1884年創業の化学メーカー。

◇2011年
 英British Saltを65億ルピーで買収。
 ※British Saltは英製塩大手。

 いかがですか?
 クルマ好きなら、ジャガーとランドローバーがインド企業傘下であることは衝撃かも知れませんね。皮肉なことに、TATA傘下に入ってから売上増となったようです。
 ラタン氏は、ここに掲げた以外でも多くの買収、株取得、出資などを行って、業容の拡大と全世界戦略を続々と実行しました。NTTDoCoMoと提携して携帯電話会社を始めたのもその一環ですね。

 経営の第一線から退くとはいえ、ラタン氏が今後も経済界に大きく影響を及ぼす存在であることは疑う余地がありません。氏の動静も含め、これからのTATAグループの動向にも引き続き注目をしていきます。

本年もご愛読いただき、ありがとうございました。
来年も引き続きご支援、ご愛読をよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎え下さい。

ぢんぢ部長(松田憲明)

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インドスズキ暴動顛末と小売解禁

 先日、ニューデリーへ赴き、ジェトロデリー所長と懇談しました。FDIなどいろいろな話題が出た中で、今年7月に起きたスズキ工場での暴動の件に話が至りました。

 真相を要約すると、以前私が指摘したとおり、外部の左派勢力が組合に潜り込み、暴動を起こしたテロ行為だということです。スズキとしては、これが労使間問題としてとらえられることを非常に懸念していて、ごく一部の人間による暴力行為だと広報していますが、日本のマスコミはほとんど報道していませんね。
 暴動が起きたときには、すでに労使間で交渉が妥結しており、その直後に発生したので労使問題ではないかと誤った憶測が流布されたようです。
 所長から、ぜひ真実を日本の皆さんに伝えて欲しいとの要望をいただいたので、少なくとも億近読者には知っていただきたいと思い、コラムとしました。

 他に面白かったのは、小売業の外資へ市場開放に絡んで、ウォルマートの話です。同社は2007年に地元企業と提携し、2009年に初店舗を開業。現在ではインド全土に20店舗を構えるほどになりました。単一ブランドの小売業は外資に開放されていない状況でのこの躍進のヒミツは、同社が卸売業として進出したためです。
 ご存じの通り、ウォルマートは会員制で、登録しなければ買い物はおろか入店さえ出来ません。しかし、事実上個人が会員を取得し、買い物するのは可能ですし、同社もむしろそれを推進している状況です。法律的にはグレーゾーンですが、明確な違法ではないので黙認されているわけです。最近、インドでロビー活動していたのではないかと調査されることとなりましたが、同社の経済活動自体が否定されたわけではないので、出店した者勝ちになっています。

 他方、小規模な小売店を営むインド人の方々と話す機会がありましたが、彼らは口々に「外資開放は我々に厳しい」「もし政府と話す機会があったら、足下のインド人も考慮に入れろと伝えてくれ」と話していました。国内企業の大規模小売店がどんどん開店する中、さらに外資解放まで進んだら彼らは生き残る術がないと考えているようです。
 ある調査では、外資開放しても外資小売業のシェアは3%増程度にとどまるとの予想もあり、私個人としても大きく市場が変容していくのは時間がかかると見ていますので、直ちに小規模小売店へ打撃があるとは考えにくいと思っています。ただし長期的には、インドの収入水準が大きく上がっていく中で、変わっていくのは間違いないでしょう。

 しかし、ちょっと目を離すとものすごく変化しているのがインドです。空港は大きく拡張され、メトロ(鉄道)が定時運行し、道を行くおんぼろ車はほぼ見かけなくなり、ファストフード店が増えています。以前より情報入手しやすくなったとはいえ、まだまだ日本から見えにくい国であることは変わりないです。従来イメージの思いこみでは判断を誤りますので、常に最新の情報入手をお薦めします。

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トンネル事故より考える

 今回のトンネル崩落事故に遭われた方やご家族ご関係者の方、衷心よりお見舞い申し上げます。

 今回の事故にはいろいろな側面があると思いますが、設備の老朽化という要因も大きいと感じるのは私だけではないでしょう。適切なメンテナンスをしていても、根本的な寿命というのは厳然と存在するわけですし、それが重要なインフラであれば、万が一の際の影響も多大だと言わざるを得ません。

 先週金曜の山本潤氏のコラムは、主に技術的な内容ですが、図らずもトンネルについての記述がありました。また、過去の億の近道でも、今後寿命を迎える橋梁の老朽化を示唆したコラムがあります。

 多大な犠牲を伴う事故により顕在化するのは、非常に悲しいことです。それを未然に防止するため、既知の寿命インフラについては先手を打って整備改修又は再構築が必要となります。ただ、多くのインフラが建設された高度成長期とは異なり、今後は人口減や社会構造の変化も待っていますので、それを見据えた適切な対策が必須でしょう。

 主に橋梁について指摘したコラムが、2008年に知の利氏によって書かれています。今後日本に到来する寿命の数々の実情を知った上で、投資に活かしていただければ幸いです。

●日本の橋が危ない!? http://okuchika.jugem.jp/?eid=2099
●(続)橋の話     http://okuchika.jugem.jp/?eid=2250

ぢんぢ部長(松田憲明)


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インド、スズキマネサール工場再開

 先月18日に、暴徒化した従業員が破壊放火したインド、ハリヤナ州のマネサール工場の事件は、読者の記憶にもあると思います。この事件で1名が死亡、日本人を含む100名以上が負傷しました。

 事件から1ヶ月強の8月21日、工場が300名の1直体制にて限定的に再開されました。マネサール工場は元々3300名の従業員がおり、約1/10規模での生産再開です。

 現地報道によると、州政府が500名の警察官を動員し、敷地内に200名、工場周辺に300名を配置。スズキも100名の民間特殊警備員を配置しているとのこと。(日経の報道では内部に警察官100名となっていますが、これは誤りでしょう)

 雇用関係では、まず暴動に関与していたとされる500名の正規労働者の雇用を終了し、さらに今後、同様に暴動や放火に関わったとする500名の労働者を削減する計画、と報道されています。
 そして9月2日より新たな正規労働者の新規募集を開始する様です。

 その後の報道で、工場再稼働初日には300名ではなく、実際は84名しか出勤しなかったとも伝わっています。これは、まず最初に削減された500名からの報復を、残留した従業員が恐れたのではないかと推測されています。
 このあたりは日本では報道されていないと思いますが、いかがでしょう?

 この事件を受けて、NHKは、正規と有期労働者の賃金格差への不満が爆発した…とのストーリー、日経は左派勢力の拡大が背景にあり、とりわけマオイストの関与を臭わす報道でした。

 どちらを見ても、インドの現地背景を理解していない日本人が受け取る報道としては不十分だと感じます。言い換えれば、誤解を招く(敢えてそうしている?)報道とも言えます。

 事件直後に99人が逮捕され、主犯格とおぼしき40名以上が逃走。一部は他州へ逃れようとしたところを逮捕され、現時点で150名余りが逮捕拘束されています。
 現地報道では、左翼系の労働組合が関与しているとする報道が支配的です。
過激とされるマオイストの関与は今のところ否定されていますが、捜査の本格的進捗はこれからであるので、真相はまだ不明です。

 この事件の背景として、西ベンガル州など、インド東部の州では伝統的に共産党系など左派の勢力が強かったですが、最近の選挙で左派が政権を失ったため、労組を通じて影響力を伝播させるよう方針を強めたと言われています。
 マオイストはこの事件への関与は否定しましたが、労組を通じた勢力拡大についてはハッキリと肯定しています。

 さて、インドの労使交渉は時には激しく行われます。伝統的に労働者の権利が強いインドではごく普通のことです。
 報道されているように、有期労働者(契約社員)が増えているのは昨今の傾向です。一つは能力を見極めてから正社員へ登用したいと言うこと、第2に正社員を解雇するのは非常に難しく、コストと時間がかかるため、契約社員を選択する企業が多いということが背景にあります。
 日本の報道を見ていると、いかにも「条件を悪くして労働者を追い込んだための反動」とする記事も多く、あまりに現地の状況を知らずに日本的思考で記事にしているのは残念です。
 大企業、とくにスズキのような外資系有力企業へ職を求めるのは、一般的労働者では並大抵のことではありません。インドでは労働者の層が日本と比べて圧倒的に厚く、競争も激しいのです。彼らも、まず契約社員で実力を示し、正社員へ登用されるのを王道としていますし、その道が自身の価値を上げる近道とも理解しています。したがって、日本での契約社員とは質も内容も違うと考えるべきでしょう。決して労働者に極端に不利な条件を強いているのはないのです。そして、もしあまりにひどい条件であれば、別の外資系へ応募すればいいことですから。

 私見ですが、今回の事件は労働条件の対立などが根底にあった上での衝突と言うよりは、特定の勢力(左翼系)が存在感を示すべくごり押しし、手段として暴力を選択したと考えています。

 以前も書いたと思いますが、スズキはインドで最も尊敬される企業の一つです。それは業績だけではなく、日本的労使関係をインドに持ち込み、成功、定着させた実績も評価されてのことです。工員と経営層が同じ場所で食事をとるというのは、それまでのインド企業では考えられなかったこと。それを鈴木修会長が率先して行い、ぐっと親密な関係を築いたと言います。会長も今回の事件に関して「信じられない」との心情を発表しています。
 約40年にわたり培って来たその労使関係が、突然変質するとはどうにも考えづらく、外部勢力の侵入と浸食によるものではないかと考えるわけです。

 しかし、マオイストが表明しているように、極左系労働組合の勢力拡大の意欲は強く、彼らが関与していくことによって従来の労使交渉や労使関係などが変質していくことが充分に考えられます。
 今後の真相の解明と、スズキの対応とその評価によって、進出日本企業にとって新たな経営問題へのケーススタディになろうかと思います。

 日本からの投資は変わらず止まりません。いたずらに不安を感じる必要はありませんが、しっかりと注視していきたいと考えています。

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インドのマルチスズキの事件に際して

 19日、インドのハリアナ州にあるスズキの工場で暴動があり、1名死亡、日本人を含む大勢が負傷する事件が起きました。99人が逮捕され、今後捜査が進展すると思います。

 スズキはインドで最も尊敬される企業の一つです。83年に進出以来、日本流の生産管理や品質管理、経営管理や雇用管理など、それまでのインド企業とは一線を画する内容で躍進し、最高で6割以上のシェアをとったことは余りにも有名です。現在は他の企業の躍進もあり、4割弱のシェアとなっておりますが、インド自動車産業の国産黎明期にスズキがインドにいたことは、インド人にとって非常に幸福であったと、複数のインド人から聞きます。
 労使関係では、ワーカーとマネジメントが明確に別れていた状況の垣根を外しました。象徴的な例は食堂です。社長自ら労働者と同じレベルへ降りて、いっしょに食事をしました。それまでのインド企業では絶対にあり得ないことです。
 余談ですが、私が先日訪問したタタモータースの工場では、ワーカーと幹部の食べる場所は別で、内容も違うとのことでした。私は幹部用の食堂で食べましたが、数種類のカレーに野菜、デザートなどもありました。

 そんなスズキで起こった今回の事件。私にはにわかに信じられません。ある報道では、別の労働組合が関わっているとの事を小耳に挟みました。であれば合点がいきます。
 インドは労働者の権利が非常に強い国です。労働紛争専門の裁判所もあります。交渉事も非常にタフですが、スズキのようなやり方をしていれば、労組が尖鋭化することは考えづらいので、外部の組織が関連しているのであれば事件発生の可能はあるでしょう。

 現地インド人の声としては、「インドの恥だ」「労働組合はまるでテロリストだ」とする暴力否定派や、「政府の無策がこの状況を作ったのではないか」という政治批判などが多く聞こえてくるなぁといった印象です。
 ハリヤナ州政府は「暴力には断固とした対応をとる」という姿勢を明確に表明しましたし、インド人幹部(人事担当)が亡くなっているので、逮捕された99人に対し、司直によって厳しい追及がなされるでしょう。

 そんな混乱の中でも、亡くなった方の告別式を迅速に執り行うなど、スズキの姿勢は賞賛されるべきものと言えます。

 この事件が、他の外国企業のインド進出へブレーキをかけるのではないかとの憶測が一部で流れていますが、わたしはそうは思いません。親日国であり、近い将来世界最大の人口を持つ国となるインドは、日本にとって重要なパートナーです。
 独特の慣習やルールも多々ありますが、今回の事件は潜在的な何かが蓄積して、起こるべくして起こった事件ではなく、非常に不幸な巡り合わせにより偶発的に発生したものだと考えます。
 日本企業がインドへ紹介し、今ではすっかり定着した「カイゼン」を、今回の事件を糧としてあらためて実現していけば良いのではないかと思います。

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ご質問にお答えします

 先日の海外投資実践入門セミナーで、私も講師として話させていただきましたが、初めにインドと一番イメージが合わないであろうイタリアの高級車、ランボルギーニの話題からスタートさせてもらいました。ターバンにカレー、ITに数学というイメージは間違ってはいないものの、それだけではない。現在のインドは部分的に先進国と同じ行動や消費が発生していることをお伝えしたかったからです。
 10億台超えした携帯電話や、中間層の台頭など、日本のマスコミでは断片的にしか語られない事柄を掘り下げつつ、現代インドへの理解をしてもらいました。
 これからも機会があれば話していきたいと思っています。しかし、一番の早道は現地に行ってみることですので、そのうち視察ツアーなども開催したいと考えています。

 さて、読者の方よりインドに関する質問をいただきましたので、お答えいたします。
 質問主旨は、社会階層が新しい職種や組織、日常にどのような影響を及ぼしているかというものです。つまり、カーストの事柄でしょう。

 インド政府は、「カーストの問題はインドにはない」という立場です。世界最大の民主主義国家を標榜しているのですから、当然そう言うでしょう。私の体験や現地人との話の中では、少なくとも外資系企業においては、カーストの問題はほぼ無いようです。企業文化が違うというのもありますが、主な理由は、生まれやカーストに因ってではなく、本人の能力や実績を評価して昇給昇進するシステムだということです。低いカーストでも、外資系に就職できて実力が認められれば、次の転職にも有利に働きますし、リーダにもなれます。ちなみに、現在のインド大統領は、最下層カーストの出身です。
 ですから、カーストが上の者が部下になるということも頻繁に起きています。実情を聞いたことがあるのですが、仕事上は指揮命令も含めて何も問題が発生しないですが、いったん社の外に出ると、お互いがすごく気を遣っているということはあるようです。
 やはり、外資系企業が入ってきて、その数も増大していることの影響が変革をもたらしていると思います。

 メトロに違うカーストが乗り合わせる時の対応なども質問されましたが、極端にカーストの違う層がメトロを利用することはなさそうですし、お金を持っていないような貧困の人はそもそも駅構内に入れませんので、その問題もありません。リーダー層やお金持ちは、運転手付きの自家用車で通勤を含めて移動しますし。

 ただ、地方の農村部や、結婚に関してはまだまだカーストの影響は強く、風俗・習慣に関する部分では変革に時間がかかりそうです。

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60年前のラッシュ

 今週末の海外投資実践入門セミナーで、私も講師として話させていただきますが、個人的に他の方の講義内容も非常に楽しみにしています。中東GCC加盟国やベトナムへは訪れたことがないのですが、インドを通じて見える部分も多く、その印象と実態がどのくらいギャップがあるのか興味深いです。
 ベトナムは友人が移住して現地で勤めていたので、彼から現地の状況や商習慣などを聞く機会が多かったのですが、それももう10年近く前なので、直近で企業の環境や機会がどのように変化したかなど、好奇心は尽きません。

 中東に関して話す岡村さんも実践されていますが、投資する前に現地の様々な内容を理解し、極力現地を訪問してから投資判断を行うことは非常に重要です。しかしながら、なかなか時間的にもコスト的にも難しいので、精通した方に話を聞き、それを可能な限り検討するやり方をされる場合も多くなることでしょう。
 その際、同じような状況が過去になかったか、それはどこの国か、その後どうなったかなどを仮定して自分なりの成長シナリオを見つけるのも楽しいものです。

 さて、今日は、インドのラッシュの話。

 日本を中心とした海外の技術と資本で、デリーメトロが開業したのが2002年。すでに80年代コルカタ(旧カルカッタ)で地下鉄は開業していたものの、近代型メトロではこれが国内初。工期が遅れるのが常のインドにあって、若干前倒しで工事完了(フェーズ1)したのは、私の周りのインド人達は「奇跡」と呼んでいました。
 清潔で近代的な車両、例外的に正確なダイヤ、日々拡張し続ける路線延長など、それまでの鉄道の常識を覆すメトロは、乗客数もうなぎ登り。デリー市民の大事な足として定着しました。

 私も、デリー郊外に住んでいたときは、慢性的な道路渋滞に辟易していました。空いていれば30分かからないのですが、朝8時15分を過ぎると1時間かかるのザラで、最大2時間半かかったこともありました。時間に正確なメトロを利用すれば、こんな悩みとは無縁となります。

 一方で、特に通勤ピーク時の混雑が問題になっています。一日平均200万人が利用する様になって、昔の日本のような激しい混雑が発生しているのです。200万人という数字は、東京メトロの560万人に比べて半分以下ですが、今後も乗客数は増加しますから、人口の多いインドのこと、あっという間に東京以上になるでしょう。
 この対策として、現在の4〜6両編成を8両編成に増結する計画が発表されました。早ければ今年6月から順次導入されます。

 日本で通勤ラッシュ時の「押し屋」が登場したのが1955年。約60年も前から通勤地獄がある大先輩です。ピーク時の乗車率300%から、今では200〜250%と減少傾向にあり、今後も少子高齢化等の理由で減り続けることでしょう。山手線で91年に導入された「6枚ドア」も今年度中に廃止になります。

 この60年間、日本ではどんなことが行われてきたか。新型車両の導入はもとより、新路線の開通、相互乗り入れの増加、自動改札化、IC定期券、ピーク時ダイヤ緻密化、乗客向け情報提供、整列乗車啓蒙、女性専用車両などなど、枚挙に暇がありません。これらを今後のインドになぞらえて考え、投資先選定をするのも非常に楽しいですね。

 例えば、車両生産は、韓国の現代ロテム+日本の三菱電機でスタートし、現在はインド企業BEML(上場企業)へ技術移転され、一部が生産されています。BEMLは世界55カ国以上に輸出をしており、3年前にはブラジルにも工場を建設し、中南米マーケットに供給しています。www.bemlindia.nic.in

 60年前とは経済環境も国際状況も違っていますが、今の環境であの頃のニーズがあったら、どんな企業や製品・サービスが強いのか。その投資アイディアを基に、スクリーニングをする楽しみは、新興国マーケットならではですね。

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インドとランボルギーニ

 4月の海外投資セミナーで中東に関して話す岡村さんと、先日話をしました。その中で、いわゆる「アラブの春」の影響についてのお話が印象に残っています。GCC(湾岸協力会議:6カ国)の中心的国家のUAEにおいて、その心配はほとんど要らないということ。平均的勤め人の労働時間と報酬を聞いて驚いてしまいました。詳細はセミナーで語られると思いますが、やはりオイルマネーが潤沢にある国は違うなぁという感想です。「金持ち喧嘩せず」ということなのでしょう。

 一方、同じく海外投資セミナーでベトナム&香港について話す小屋さんは、最近ベトナムの証券会社のオンラインサービスを利用開始したとのこと。いままでは、ベトナム市場の独自ルールによって売買指示に不便なところがあったのですが、それが一部便利になり、非常にやりやすくなったそうです。このあたりの話もセミナーで聞けることでしょう。

 先日、ある会合でインドに関連する講演があったので参加させていただきました。インド市場のアウトラインと、IT業界に特化した講演の2種類があったのですが、いずれのインド人講師も存じ上げている方で、事前情報無しで参加したため、お互い驚いてしまいました。日本でインドにフォーカスして活動されている方は意外と少なく、最近よくこのようなことが起きます。
 皆さん、ビジネスチャンスと言うこともありますが、根底にある思いは一つのようです。意外と知らない日本とインド相互の架け橋になること。特にインドの方はこの思いをより強く感じます。文化・習慣のギャップは確かに大きなものもありますが、相互理解によりいずれは埋まることでしょう。

 さて、2月の中頃、月曜の主要なインドの朝刊はランボルギーニの話題で持ちきりでした。日曜の早朝、ニューデリーで推定140km/h以上出していた、不動産実業家の乗るランボルギーニが道路構造物に接触、大破、廃車になったのでした。オレンジの無惨な姿のランボルギーニの写真があちこちに掲載され、同時に値段も紹介されていました。
 ランボルギーニといえば、私など昔のスーパーカーブームまっただ中世代なので、なんだか特別な感情を持ってしまいます。読者の方もそんな世代が結構いらっしゃるのでは?
 3〜4千万円と紹介されているそれ(ガヤルドのようです)は、当然、一般大衆にとって高嶺の花。調べてみると、2011年はデリーだけで20台売れ、今年は倍増を予定しているとか。年間世界総販売台数が1600台程度のイタリアメーカーのクルマが年に20台以上も売れるというのは、やはりインドの勢いは侮れません。ちなみに、2011年の日本での販売台数は99台(自販連統計データより)でした。

 なお、運転していた28歳の青年は、NSEとBSEに上場している不動産会社の役員で、父親が会長。この会社は300億円企業ということですが、このような企業がゴロゴロしているインドは、まさに宝の山と言わざるを得ないでしょう。
 「インドのイメージはカレーとターバンとタジマハール」と思っており、4千万円もするスーパーカーが売れているなど、夢にも思わない日本人が大多数。いまこそ、様々な面でチャンスだと感じます。事業しかり、投資しかりです。

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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
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インドのスマホと中東の投資家の扱い

【スマートフォン】

 インドではすでに固定電話数を上回っている携帯電話。街中でもどこでも、携帯電話で話す人の姿は日本以上と感じます。
 少し前まではインドではノキアの独壇場。ビジネスパーソンがブラックベリーを使う程度でした。最近ではHTCやサムソンなど、アジア勢の携帯機が目立っています。
 そして、スマートフォンの波は確実にインドへ来ています。

 先日のHindustan Timesに、「どのスマートフォンを買うべきか?」という記事が載っていましたので紹介しましょう。

 紙面に大きく取り上げられていたのは4種類。以下にまとめてみました。

1)ブラックベリー
 価格帯:9,800〜35,000RS(16,000〜57,000円)
 特長:メールとスケジューラのダウンロードが速い。キーボードが装備されているので、入力が楽。内蔵カメラの性能が貧弱。
 結論:メールとスケジューラを重視する人にオススメ。

2)iPhone
 価格帯:20,990〜50,990RS(34,000〜83,000円)
 特長:天文学的数のアプリケーションが使用でき、これ一つでほとんどのことが出来る。値段が高い。タッチスクリーンのみなので、キーボードが必要な場合は別に購入する必要あり。
 結論:画像や動画、ゲームなどを重視する人にオススメ。

3)アンドロイド
 価格帯:3,500〜40,000RS(5,700〜65,000円)
 特長:携帯機メーカーに縛られることなく、フルタッチスクリーン、高画質カメラ、キーボード付きなど、好みで選択できる。アップル同様、多数のアプリケーションを利用してカスタマイズ出来るが、ウイルスへの脆弱性やハードウエア由来の問題がある。
 結論:自分好みにカスタムしたい人にオススメ。

4)ウインドウズフォン
 価格帯:15,000〜30,000RS(24,000〜49,000円)
 特長:フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアとの親和性が高い。ウインドウズPCとのリンクや、オンラインストレージも強力。HTCやサムソン、ノキアが採用している。
 結論:マイクロソフトオフィスのユーザーへオススメ。

 記事の雰囲気ですと、アンドロイドを推しているニュアンスを感じます。
「ある調査によると、スマホユーザーの56%がアンドロイドを買っている」
なんて、出所がよく分からない話を紹介していますし。

 まぁ記者の見立てはともかく、私個人的にもインドにおいてこれからアンドロイドが伸びていく感触は理解できます。安い価格でスマホの恩恵を預かれるというのは大きな武器でしょう。
 スマホに関して問題となるのは、バッテリーの保ちと通信料金。おしゃべり好き=電話好きのインド人にとって、この2つは重要です。重たい充電器を持ち歩くことは出来れば避けたいでしょうし、通話より割高なダウンロードの通信料に嫌気が差すかも知れません。
 蛇足ですが、インドのiPhoneは先日やっと4Sが発売になりました。

【中東の個人投資家はどっちだ?】

 前回、適格外国人投資家の一つの条件、IOSCO(イオスコ:証券監督者国際機構)締結国について触れました。実はもう一つ条件があって、FATF(マネーロンダリングに関する金融活動作業部会)の勧告を順守しているというものです。
 この条件が、インドと関係が深く、投資意欲も旺盛なGCC(湾岸協力会議)構成国6カ国との問題を発生させました。

 少しややこしいのですが、GCCがFATFの順守機関となっていますが、その構成国6カ国(サウジアラビア、オマーン、クウェート、UAE、カタール、バーレーン)は、FATFに国として加盟していないのです。
 例えば、サウジアラビアの個人投資家は、インドのルールによれば適格外国人投資家でないという解釈が成り立つわけです。しかしサウジが加盟しているGCCはFATFを順守している。
 さぁどっちだ?という事が、今、議論の的となっています。

 インドとしても、中東のマネーは非常に魅力的ですし、無視できない存在です。個人的には適格個人投資家として認められると思いますが、いつそれが結論づけられるのか、要注目です。

ぢんぢ部長(松田憲明)

■皆さんからのインドに関するご質問などを受け付けます。
 全てのご質問は、コラムを通じて回答する形式を採りますのでご了承下さい。
 質問、お待ちしております。
 okuchika.mail@gmail.com

■プロフィール:億の近道編集長。最近はインドと日本のビジネスブリッジを
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インドの雪崩と株式売買解禁

【雪崩による被害】

 インドといえば暑い国というイメージの方がほとんどでしょう。しかし北部はヒマラヤやアフガニスタン、パキスタンに接しており、山岳部では当然雪が降ります。
 先々週水曜日の夜、インド北部のパキスタンとの停戦ライン近くのカシミール地方で大規模な雪崩が少なくとも2回発生。インド軍の将兵が生き埋めを含む大きな被害を受けているのです。この地域では雪崩は珍しいことではなく、2010年にも17人の兵士が被害を受けています。被害が軍人に限定されているのは、この地域は一般人が立ち入れないためです。
 それにしても、南部では連日30度を超えているのを考えると、インドの大きさが判る話です。

【インドの株式売買解禁】

 さて、今年の元日にインド政府が「適格外国人投資家」に対して、株式売買を解禁する旨を発表しました。この適格外国人投資家の要件の一つに、IOSCO(イオスコ:証券監督者国際機構)締結国に居住するインド国外の個人というのがあります。もちろん、日本も締結国ですので、日本の個人投資家も対象となるわけです。
 従来、日本からインド株式へ投資する場合、投資信託かADR(米国預託証券)程度しか選択肢がなく、例えば※ランバクシーやDLFに投資しようとしても、売買は出来なかったのです。自身でインド株のポートフォリオを組みたいとか、運用者に手数料を払いたくないという方には、やっとその日が来ました。
※ランバクシー:製薬会社。第一三共が2008年に買収した。
 DLF:不動産開発会社。商業不動産デベロッパーとしてはインド最大。

 インドの証券取引所は、BSEとNSEの2つがメイン。BSE(ムンバイ証券取引所)は、東京証券取引所(の前身)より3年早い1875年開設。アジアで最も古い取引所なのです。NSEは比較的新しい取引所ですが、電子取引システムを軸に急速に拡大しました。SENSEXやNIFTYというのを聞いたことがある方もいるでしょう。どちらもインドの株価指数で、SENSEXはBSE、NIFTYはNSEのものです。
 余談ですが、なぜ「ムンバイ証券取引所」なのに「MSE」では無いのかというと、ムンバイは昔、「ボンベイ」と言われていたからです。

 今回の解放方針でぐっと身近になるインド株式市場。ぜひ国際分散投資の一端に加えたいものです。
 このインド株式については、4/7のセミナーで詳しくお話しいたします。

ぢんぢ部長(松田憲明)

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