伝説の投資家シリーズ19−Kyle Bass

 最後の伝説の投資家シリーズは、カイル・バスについて解説したいと思います。サブプライム危機を事前に予測し、サブプライムローンを含んだ大量のCDOを空売りすることで大儲けをしたヘイマン・キャピタルのカイル・バスは、アメリカでのサブプライムローンを発端とした金融危機がまだ冷めやらぬ頃から、欧州の重債務国に次の空売りのターゲットを定めていました。

 そして、2011年の欧州債務危機からも、ギリシャなど欧州重債務国のCDSへの投資からも大きなリターンをあげたようです。ギリシャの債務削減規模は、過去最大の11兆円にのぼり、格付け会社は、戦後初の先進国のデフォルトと認定する見込みです。デフォルトと認定されれば、バスが保有するCDSからは多額の補償金が得られ、さらなる巨額のリターンが見込めます。

 アメリカでの債務危機、欧州での国債危機を的中させたバスが次の空売りのターゲットしているのは日本です。CNBCのインタビューで、債務が巨大であることや生産年齢人口の減少を理由に、日本の国債バブルが18か月以内に崩壊すると答え、物議をかもしました。彼のコメントは、日経新聞にも取り上げられていたので見た方も多いかもしれません。

 バスの経歴は、マイケル・ルイスの世界的ベストセラー「ブーメラン」に詳述されています。彼は、皮肉にも彼が巨額のリターンをあげたサブプライム危機で破たんしたベア・スターンズで金融のキャリアをスタートしました。2006年の後半に、自分の貯金の500万ドル(4億円)と他人から集めた5億ドル(400億)を元手にヘッジファンドを設立し、サブプライム危機を通じて資産を倍にしました。

 バスによると、2002年から先進国の多くで「偽ブーム」というべき状況が発生しています。それは、そもそも返済能力のなさそうな人々が借金をすることで成り立った現象です。彼の概算によると、世界中に広がる負債は、2002年の84兆ドルから2011年には195兆ドルと、わずか10年で倍以上にふくらんでいます。

 これだけの累積債務が積み上がった例はこれまでになく、サブプライム危機においても調整されるどころか、危機の救済を通じてさらにふくらんでいます。特に負債が多い国としてバスの分析であがってきたのが、ギリシャ、アイルランド、イタリア、ポルトガル、スペインです。彼はこれらの国のCDSを購入しており、これらの国がデフォルトすれば巨額のリターンが得られるのは前述したとおりです。そして、バスはこれらの国に加えて、日本とフランスのデフォルトも見込んでいると宣言しています。

 このような話をすると、ヘッジファンドは得体のしれない社会に害悪をなす存在と思う人もいるかもしれませんが、彼らのような存在がなければ、サブプライムローンバブルもさらに拡大し、より大きな金融危機へと発展していました。

 マーケットは様々な見立てをする参加者が存在することで適切な価格形成機能を発揮します。過去の危機から大きなリターンをあげてきたバスの見立ても、皆さんの投資戦略にうまく活用していってください。

S&S investments
岡村 聡

【プロフィール】
東京大学工学部卒、東京大学大学院学際情報学府卒。
卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、
バイアウトファンドのアドバンテッジパートナーズに勤務。
2010年6月より、投資アドバイス会社S&S investments起業。

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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伝説の投資家シリーズ18−Charles Ellis

 伝説の投資家シリーズも第18弾となりました。本日の伝説の投資家はチャールズ・エリス(Charles Ellis)について解説したいと思います。

 彼は、巨額の基金を誇るイエール大学の運用委員会会長をつとめた後に、世界の大手金融機関を顧客とするコンサルティング会社、グリニッジ・アソシエイツ社を創業しました。海外ETFの大手企業バンガードの社外取締役もつとめた、投資アドバイス業界における私の大々先輩です。

 彼の著書、「敗者のゲーム」は、インデックス運用の魅力を解説した歴史的な名著として、世界中で愛読されています。投資とは、市場平均リターンに勝つという「勝者のゲーム」ではなく、市場平均をなるべく低いコストで達成すれば十分という「敗者にならない為のゲーム(敗者のゲーム)」に徹するべきという内容です。

 1970年代から80年代にかけて、市場でより高いリターン上げようとする機関投資家が多数出現し、個人投資家が戦っていくのは非常に困難になったというのが彼の一貫した主張です。この時代の金融市場で活躍してきた人の言葉だけに重みがあります。このようなマーケットで個人投資家が投資すべきは、仕組みが単純で、透明性が高く、低コストのインデックス投信やETFで市場全体をカバーすることが最良としています。

 彼は、巨額の資金を運用する大学基金で運用責任者をつとめ、さらには世界的な金融機関にコンサルティングをする立場から、世界中の投資信託や、ヘッジファンド・プライベートエクイティファンド(PEファンド)など投資のプロについて調査をしてきました。その彼が、10年・20年と長期に渡って市場平均以上の成績を出せる投資のプロは極めて少ない上、そうした投資信託を見つけ出すことも容易ではないとしているのです。

 こうした優れた腕を持つ投資のプロを探す、時間も資金もない個人投資家は、勝者を目指してリスクを取るのではなく、インデックス運用に徹するべきという彼の主張には非常に説得力があります。

 しかしながら、世の中には「勝者のゲーム」を追求すべきという本であふれています。著者を目指して売買を繰り返したり、新しい商品への切り替えを行ったりすることが、それらを販売している金融機関の儲けにつながることもその一因でしょう。

 また、「勝者のゲーム」を目指す作業は、自分の直観を信じて意思決定を行うことの楽しさや、自分自身や自分が見つけた運用を任している人のスキルを過大評価しがちであるという、人間の本性に訴えかける要素が多く、どうしてもその魅力に抗せない人が多いのかもしれません。

 ここでぜひ、知ってほしい話があります。エリスがいつも講演で話しているエピソードなのですが、プロのテニスの試合は9割程度、ネットにつめたり、ダブルフォルトぎりぎりのサーブを狙ったりというリスクをとったアグレッシブな戦略で勝利をつかんでいるそうです。

 それに対して、アマチュアの試合では9割程度、こうしたアグレッシブな戦略はうまくいかずに、敗北につながっているらしいです。私はゴルフが趣味ですが、ゴルフでも素人がタイガー・ウッズや石川遼君にあこがれて、ドライバーを思いっきり振っても、ほとんどが失敗に終わることは、自分の経験も含めて痛いほどわかっています。

 投資で成功するには、自分で長期的な目標を考え抜き、その達成に必要な作業、それは往々にして非常に地味で忍耐がいる作業ですが、それを継続するしかないとエリスは繰り返し主張しています。ここまで、本書を読んで海外投資を実践する人はこのポイントを忘れないようにしてください。

S&S investments
岡村 聡

【プロフィール】
東京大学工学部卒、東京大学大学院学際情報学府卒。
卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、
バイアウトファンドのアドバンテッジパートナーズに勤務。
2010年6月より、投資アドバイス会社S&S investments起業。

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伝説の投資家シリーズ17−Jim Rogers

 伝説の投資家シリーズも第17弾となりました。本日の伝説の投資家はジム・ロジャーズ(Jim Rogers)です。ロジャーズは日本でも「冒険投資家」として非常に有名です。

 バフェットと同じく、ロジャーズは5歳のころから野球場で空き瓶を集めて換金したり、ピーナッツを売り歩いたりと、幼少のころから商才を発揮していました。イェール大学で経済学の学位を取得したロジャーズは、ウォール街に就職します。就職当初は、株式・債券の区別もつかないなど、ほとんどの知識はありませんでしたが、すぐに金融の世界に魅了されます。

 そして、1973年に31歳でジョージ・ソロスとクォンタム・ファンドを設立します。クォンタム・ファンドは設立10年で約42倍というとてつもないリターンを上げました。1970年代の米国株式は、1973−74年の「株式の死」もあり、同時期の10年間でS&Pが47%しか上昇していないなど、あまり良いパフォーマンスではありませんでしたが、それだけ彼らの手腕が優れていたということでしょう。

 彼らのクォンタム・ファンドは、現在のヘッジファンドとほぼ同じ形態で運営されており、最初の本格的なヘッジファンドと言われています。1980年に引退を表明したロジャーズはバイクで世界中を旅します。この時の経験が彼の現在のフロンティア投資を形作るきっかけとなりました。

 その後、テレビのコメンテーターをしたり、大学教授に就任したりしていましたが、1990−92年に世界6大陸を16万kmもバイクで旅し、この旅行はベストセラー、「冒険投資家」シリーズにまとめられています。ちなみに、1999−2002年にかけても、ベンツで25万kmも旅をし、どちらもバイクと自動車での最長の旅行としてギネス記録として認定されています。

 ジム・ロジャーズのクォンタム以降の投資スタイルは、株式に限らずありとあらゆる資産において、フロンティア分野に投資をすることです。まだ、コモディティが広く投資対象として認識されていなかった1998年に、自身の名を冠したコモディティ指数を立上げ、2000年代の高騰で大きなリターンをあげたようです。

 また、2007年にはニューヨークのマンションを売り払い、シンガポールに移住します。これは、今後の世界経済の中心がアジアにシフトするという読みで、2007年にはスリランカやカンボジアといったアジアのフロンティア諸国への投資を行います。ちなみに、スリランカの株式指数は、2009年に120%、2010年に96%上昇しており、世界屈指のパフォーマンスを残しています。

 シンガポールは、東日本大震災以降、日本の富裕層も移住先に選んでいて、中国からの移住とあわさり、1年前では約1億円の資産をシンガポールの金融機関に預ければ取得できた永住権が、今では約6億円にまでハードルが上がるなど、人気が高騰しています。ロジャーズは自分の娘に中国語の家庭教師をつけて、幼少期から教育している事も有名です。彼の人生の歩みそのものが、フロンティアを開拓する精神に満ちている事がわかります。

 常に、世界の関心を一歩先んじて布石をうっておき、世の中が追いついてきた時にリターンを上げる彼の手法は投資家の理想とすべきものです。逆に、海外の情勢を後追いし、高値づかみをしがちな日本の個人投資家は、彼の動向を意識するようにしてください。

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岡村 聡

【プロフィール】
東京大学工学部卒、東京大学大学院学際情報学府卒。
卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、
バイアウトファンドのアドバンテッジパートナーズに勤務。
2010年6月より、投資アドバイス会社S&S investments起業。

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今回の下落相場を分析する

 11年8月の米国の債務交渉難航・国債格下げに端を発した下落相場ですが、現時点では激しい暴落相場に発展する可能性は低いと見ています。

 下記は、過去50年間のS&P500が20%以上下落した期間をまとめたものです。5年に1回程度、20%以上の下落局面が米国株式市場には訪れています。ここで大切なのは、11年4月のピークからの下落率が、S&P500が直近で最も落ちた8月10時点で−18%と、下落相場入りしたと判断される20%を超えていないことです。

S&P500指数下落タイミング  下落幅/下落期間/期間
1961年02月〜62年06月 −29%/6ヶ月/1年2ヶ月
1966年02月〜66年10月 −24%/8ヶ月/7ヶ月
1968年12月〜70年05月 −33%/1年5ヶ月/1年10ヶ月
1973年01月〜74年10月 −50%/1年9ヶ月/5年9ヶ月
1980年02月〜80年03月 −22%/2ヶ月/4ヶ月
1980年11月〜82年08月 −28%/1年9ヶ月/3ヶ月
1987年08月〜87年10月 −36%/2ヶ月/1年9ヶ月
1990年07月〜90年10月 −20%/3ヶ月/4ヶ月
1998年07月〜98年10月 −22%/3ヶ月/1ヶ月
2000年03月〜02年10月 −51%/2年7ヶ月/4年9ヶ月
2007年10月〜09年03月 −58%/1年6ヶ月/?
2011年04月〜       −18%8月10日時点/?/?

 下落相場は大きく3つのカテゴリに分けられます。
 一番軽度の20%程度の下落相場の場合、下落期間は数ヶ月で、相場が底を打ってから下落前のピークまで回復するのに、ほとんどのケースで1年以内しか掛かっていません。
 それに対して、68年と87年のピークから約3分の1下落したケースでは、相場が底を打ってから、下落までのピークを回復するのに2年程度掛かっています。

 さらに、73〜74年の「株式の死」、00〜02年の「ITバブル崩壊」、07〜09年の「サブプライム危機」では、S&P500はピークの半値以下まで下落し、ピークの回復には底から5年程度掛かっています。
 こうした大暴落相場では、下落局面が2年程度続いており、再びピークのレベルに戻るまで、トータルで7〜8年掛かっているということです。過去のケースから考えると、サブプライム危機前の07年10月のピークにS&P500が戻るまで、あと3〜4年は掛かりそうです。
 8月の下落相場が、この3つのカテゴリのどのレベルにあてはまるかを見極めることは、今後の投資行動に重要ですが、私達は少なくとも「サブプライム危機」のような半値以下までの大暴落相場にはならないと考えています。米国の不動産価格の代表的指標であるUSREIT指数の過去50年間の推移をみると、過去3回の株価の大暴落時には、不動産価格も大きく下落している事がわかります。
 そして、「株式の死」では72年から、「ITバブル崩壊」では97年から、「サブプライム危機」では06年からと、いずれも株式市場よりも不動産価格の方が早く下落しています。今回は、不動産価格が下落していない事から、それほど深刻な事態にはならないと考えています。また、今年は大統領選の前年にあたりますが、大統領選前年の株式パフォーマンスが、最も良いことも強気の材料です。

 この分析に基づき、8月に私達は新興国株式を中心に買い増しを行いました。今後の世界経済の最大のリスクは、先進国の金融緩和傾向によるインフレですので、既にインフレ率が10%近いロシア・インドを投資対象から除き、予想PERで見て歴史的に割安な、ブラジル・ペルーに投資をしました。

 ベトナムは、インフレが非常に深刻ですが、他国株価との相関性の低さから、わずかですが新たに投資をしました。また、中長期的な資源価格の高騰トレンドも変わらないとの考えから、ペルシャ湾岸諸国への投資も増やしています。

 今回の下落相場では、パニックを煽るような報道も目立ちますが、定量的な指標をもとに、落ち着いて投資を行ってください。

S&S investments
岡村 聡

【プロフィール】
東京大学工学部卒、東京大学大学院学際情報学府卒。
卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、
バイアウトファンドのアドバンテッジパートナーズに勤務。
2010年6月より、投資アドバイス会社S&S investments起業。

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伝説の投資家シリーズ16−Nassim Taleb

 伝説の投資家シリーズも第16弾となりました。
 本日の投資家は、著書「ブラックスワン」が世界的なベストセラーになった、ナシーム・タレブ(Nassim Taleb)です。

 タレブは、レバノンの名家に生まれますが、レバノンの内戦により実家は没落し、本人も故郷を離れてフランスで教育を受けるという苦境を過ごします。この若いころに不遇を経験した事が、タレブのその後のニヒルな投資スタイルに影響を与えていると考えられます。

 タレブの名を世界に知らしめることになった著書「ブラックスワン」は、オーストラリアで18世紀に黒い白鳥(ブラックスワン)が発見されるまで、世界中の人が文字通り白鳥は白いものだと思っていたエピソードにちなみ、人間社会は誰もが想像しないような激変が定期的に起きるものだとして、現在の金融工学の枠組みを批判し話題となりました。

 現在の金融工学は、正規分布や対数正規分布などの、株価が短期間に暴落するような極端な事象があまり起きないという前提に基づき設計されています。それに対して、タレブは金融市場に代表される人間社会の多くの事象は、ブラックスワンと呼ばれる大暴落・巨大バブルなど極端な事例が頻発する、ベキ分布に基づくという主張をしています。

 どちらが正しいかは、それぞれの主張に沿ったファンドの実績を見れば一目瞭然です。現在の金融工学の代表としては、ノーベル経済学賞を受賞し、かつ金融工学が隆盛するきっかけとなった、Black-Scholes方程式を構築したMyron Scholes(マイロン・ショールズ)よりも適当な人物は居ないでしょう。

 ショールズのファンドは、1つ目のLTCM(ロングターム・キャピタル・マネージメント)がロシア危機により破たんして、金融危機の原因となりました。その後に、新たに設立したファンドも、08年に40%近くのロスを出し破綻に追い込まれました。

 一方、タレブが関与したファンドは、金融工学では予測不能な大暴落が一定頻度で起きると見立て、超優良株のプットオプションを安価で大量に仕込み、暴落した時にその価値が何十倍にも跳ね上がることで、巨額のリターンをあげています。2000年のITバブル崩壊の際には年間60%以上のリターン、リーマンショックが起きた08年には年間100%以上のリターンをあげたようです。

 このプットオプションで儲かる仕組みを簡単に説明します。正規分布を前提とした金融工学では、07年時点で株価が50ドル程度であったシティバンクの株式を、3ドルで売る権利(プットオプション)は、株価が3ドル以下になることなどほとんどあり得ないと考えるので、非常に安く、例えば10セントとかで購入できます。しかし、リーマンショックの後、シティバンクの株式は約1年で50分の1となり1ドルを切ってしまったので、タレブの持っている3ドルで売る権利は、当時の価格との差で2ドルの価値を持ちます。10セントで購入したものが2ドルと20倍の価値になる、このプットオプションの仕組みで、タレブは暴落時に大きなリターンを稼いでいるのです。

 暴落の時に大きなリターンを上げる、タレブの手法に対しては批判もありますが、現代の金融取引の基盤となっている金融工学の誤りを、周囲を敵に回してまで指摘し、かつ自らの主張に基づきリターンをあげていることは見事という他ありません。

 タレブは、現在はファンドの日常的な業務を後進に譲り、現在は、数学や哲学など自らの好きな分野について学究生活を送っているようです。彼の金融市場に対する科学的な態度や、悠々自適なライフスタイルは、どちらも私の憧れです。

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岡村 聡

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東京大学工学部卒、東京大学大学院学際情報学府卒。
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2010年6月より、投資アドバイス会社S&S investments起業。

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伝説の投資家シリーズ15−Raymond Dalio

 伝説の投資家シリーズも第15弾となりました。本日の投資家は、世界最大のヘッジファンドを運営している、ハーバードMBA出身のエリート投資家、61歳のレイモンド・ダリオ(Raymond Dalio)です。

 レイモンド・ダリオが設立したブリッジウォーター・アソシエイツ(Bridgewater Associates)は、世界一の運用資産額を誇るヘッジファンドで、その運用資産は1,500億ドル(約12兆円)と非常に巨大です。旗艦ファンドであるピュア・アルファ(Pure Alpha)は、1991年から平均18%のリターンをあげています。昨年のダリオの個人報酬は、約33億ドル(約2,600億円)にも及ぶそうです。

 ダリオは12歳の頃に、ノースウェスト・エアライン(Northeast Airlines)の株を300ドル買ったのが初めての投資です。その後、ノースウェスト・エアラインはデルタ航空と合併し、彼の株は3倍になりました。

 プロとしてのダリオの投資人生は、ニューヨーク証券取引所のフロアートレーダーから始まります。コモディティの先物投資のブローカーとして数年働いた後、ハーバードのMBAに行きます。その2年後の1975年に、ラグビーチーム時代の友人と2人で、ブリッジウォーターを立ち上げ、35年で世界最大のヘッジファンドに育て上げました。顧客はソブリンウェルスファンド(SWF)/年金基金/大学基金など、世界中の名だたる機関投資家がこぞってダリオのファンドに投資をしているようです。

 ブリッジウォーターの成功は、それぞれの年代でマーケットのトレンドをよくつかみ、ストラテジーを柔軟に変化させてきたことにあるようです。80年代の為替オーバーレイ運用、90年代のalpha/beta戦略、インフレリンク債投資など、今では代表的なヘッジファンド手法として確立している手法をいち早く取り入れ、収益をあげてきました。2006年には、景気サイクルを判断する、ブリッジウォーターオリジナルのコンピュータモデルを構築し、このモデルが警告を発した事から、08年のサブプライム危機前に、リーマンブラザーズやベアスターンズへの投資から手を引くという見事な判断で、金融危機による傷も浅く乗り越えることができたとのことです。

 ブリッジウォーターの人材育成方法は、知識やトレーディングスキルの前に、人の行動様式から指導する非常に独特なもので、メディアでも話題としてよく取り上げられます。入社すると、社員はまずダリオが作った約300の規則からなる、人生の行動指針を読むことを義務付けられております。また、「透明性」を最大限に重視し、過去のトレーディングの失敗事例を、オープンに全社で共有する環境が整えられています。

 ブリッジウォーターは、様々なストラテジーを実践するマルチストラテジーファンドですが、グローバルマクロ戦略を最も得意としています。2011年は、債券/コモディティ/新興国通貨などの運用が好調なようです。多くの有名ヘッジファンドが運用に苦戦する中、ブリッジウォーターのパフォーマンスは秀逸で、スタート規模としては史上最大となる100億ドル規模のヘッジファンドの立ち上げにも成功したようです。規模が大きくなると、運用手法が制限され、リターンが下がるファンドが多い中、これだけの規模になっても、好調なリターンを出し続けているのは驚くべきことです。

 ブリッジウォーターの社風は、上記の教育方針もあり、カルト的と言われることもありますが、アイビーリーグのMBAホルダーなど錚々たるメンバーを含む1,000人以上の従業員を率いて、良いパフォーマンスを出し続けるのは、ダリオが投資手腕だけでなく、経営にも優れているからこそでしょう。投資家としても、経営者としても世界屈指であるダリオの動向から今後も目が離せません。

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岡村 聡

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東京大学工学部卒、東京大学大学院学際情報学府卒。
卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、
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伝説の投資家シリーズ14−Peter Thiel

 伝説の投資家シリーズも第14弾となりました。本日の投資家は、フェースブックを題材とした映画「ソーシャル・ネットワーク」にも出てくる、弱冠43歳のヘッジファンドマネージャー、ピーター・シール(Peter Thiel)です。

 ピーター・シールは、ヘッジファンドマネージャーで、かつベンチャーキャピタル投資も積極的に行っています。シールは、オンライン決済のペイパルを創業し、IPOさせたことで財をなし、その資産でグローバルマクロのヘッジファンドを創設し、金融市場でも大きなリターンを上げている、マルチな天才です。

 このペイパルの創業メンバーには、他にもイーロン・マスク(Elon Musk)が居ます。マスクは、公道で走ることのできる電気スポーツカーを世界で初めて発売した、テスラモーターズを立ち上げたり、ロケットによる宇宙への貨物運搬を行う民間企業、スペースX社のCEOに就任したりと、こちらも多彩な活躍をしています。アメリカでは、ペイパル社の創業メンバーにビジネスの天才が多く、その人脈に畏敬の念を評して、ペイパルマフィアと創業メンバーのことを呼んでいるようです。

 シールが一躍世界に名前が知られることになったのは、フェースブックへの投資です。彼はフェースブックに05年に投資を行い、50万ドルで株式の約10%を取得しました。フェースブックは2012年にもIPOをすると噂されていますが、フェースブックの時価総額は現在約700億ドルと評価されており、来年にはこの額が1,000億ドルにまで増加するのではないかと予測されています。シールのフェースブック株式の持ち分は、来年フェースブックが上場して、本当に時価総額1,000億ドルの評価を得ると、約100億ドルの価値となります。わずか7年で、50万ドル(約4,000万円)が、約100億ドル(約8,000億円)と2万倍に増えた計算となります。投資家としてのディールで、このリターンは史上最高であるとして、注目されています。

 このようなベンチャー企業への投資で巨額のリターンをあげられるのは、シールが自身でベンチャー企業をIPOにまで導いたとともに、ヘッジファンドマネージャーでもあるという、ビジネスと金融の双方でのたぐいまれな経験を持っている事による所が大きいでしょう。アメリカの投資家には、このように金融以外でも素晴らしい才能・経験を有している人が多数いて、このことがアメリカの圧倒的な金融業界の競争力につながっています

 また、シールは他の大投資家と同じく、社会貢献の面でも様々な活動を展開しています。その中でも最も興味深いものが、”シール・フェローシップ”という取り組みです。これは、20歳以下の科学分野で天才的な資質を持った子供たちに、2年間、10万ドルの資金に加え、シール氏の人脈による起業のアドバイスを与えるというプログラムです。

 弱冠14歳でMITに入学をし、人類の寿命を200−300歳伸ばす研究をしている、現在17歳の女性のバイオテクノロジー研究者や、わずか8歳で大学に入学し、12歳でコンピュータ・サイエンスの学位を得た、現在17歳の男性のロボット工学者など、24人の天才たちがこのプログラムの下、活動しているようです。

 金融の世界で大成功しているだけではなく、自身でも事業を手掛け、さらに自分の富を、次世代の後継者の為に投じているシールは、まさにアメリカのロールモデルといえるでしょう。そして、そうした人物がほとんど見当たらない日本の現状を鑑みると、彼の存在はまぶしすぎるようにも感じます。

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岡村 聡

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投資の超必勝パターンは、"積立・分散・インデックス"

 私の初めての著書、『20代で知っておきたいお金のこと』が、6月1日に、中経出版より発売されました。3回に分けて、著書の内容を紹介しています。今回は最終回です。

第1回:親世代とは5,000万円も違う!20代の大変な将来
第2回:夫婦で年収600万円を目指そう
第3回:投資の超必勝パターンは、「積立・分散・インデックス」


第3回:投資の超必勝パターンは、"積立・分散・インデックス"

 これから投資を始める方も、既に投資をしている方も、是非チャレンジしてほしいものとして「海外投資」があります。「投資」ですらまだまだ難しいと思っているのに、「海外投資」なんて絶対ムリと思う人もいるかもしれませんが、実は日本の社会人はほぼ全員、もう既に海外投資をしているのです。

 それは、皆さんの厚生年金と国民年金の積立金を運用するGPIFという組織が、海外資産を保有しているからです。現在、約2割を海外株式や海外債券で運用しています。そして、この海外資産の投資比率は、年々増加してきています。このことは、日本政府も海外投資が有効であると認めている証拠といえるでしょう。

 また、第1回、第2回と、将来の日本が大変だという話をしました。しかし、世界に目をむければ、日本よりもはるかに元気な国が一杯あります。一切、前提知識がない方でも、この本を参考に、ステップを踏んで海外投資を始めることができます。ここでは、投資の超必勝パターンである、『積立・分散・インデックス』の3つのポイントについて解説していきます。

 1つ目のポイントは、積立投資をすることです。他の買い物と同じく、投資商品も安く買うことに越したことはありません。投資商品は、価格が上がった時にメディアで多く取り上げられ、買いがさらに殺到することでバブルが発生します。周りで騒がれ始めてから投資をしても、高値掴みをしてバブル崩壊で損をしてしまいます。この事を頭で分かってはいても、人は他人と同じ行動を取りたがるので失敗しやすいのです。

 世間から見向きもされておらず、安い商品を購入するには勇気がいります。個人投資家の方は、こうした周囲と違う勇気ある行動をしようとしても難しいので、毎月同じことを繰り返せば、結果的に、人気が安いタイミングでしっかりと購入できる積立投資がおすすめです。

 続いてのポイントは、分散投資です。投資における分散の大切さを説明する時に使われる例え話が「卵を5個買って持って帰る時に、1つの袋に入れて持って帰れば、その袋を落とした時に全部割れてしまうが、卵を1つずつ、5つの袋に入れておけば、袋を1つ落としても、他の4個の卵は守られる」というものです。

 性質の異なる5つの商品カテゴリを組み合わせれば、卵を1つずつ袋に入れている状態になり、値動きが安定します。株式だけしか持っていないと、08年の大暴落で大打撃を受けてしまいましたが、先進国や新興国、株式や債券など様々な商品に分散しておけば、大きな損失は防ぐことができました。

 最後のポイントは、投資商品を選ぶ時には、その商品がどういう投資スタイルで運用されているかを、まず理解することです。投資スタイルと言うと難しく聞こえますが、”インデックス(パッシブ)運用”と、”アクティブ運用”の2つを勉強してほしいと思います。
 これまで販売されてきた投資信託のほとんどである”アクティブ運用”は、投資のプロが戦略を考えて、市場平均を上回るように運用するスタイルです。ファンドマネージャーの人件費がかかり、投資家が支払うコストは高くなります。それでも、そのコストを上回る実績が残していれば、誰も文句はないでしょう。

 しかし、アクティブ運用の投資信託で、市場平均を上回っている商品は、5年間で見た時には約30%、10年間では約20%しか存在していないのです。なぜ、投資のプロが市場平均に勝てないのか、理由は様々ですが、一番大きいと考えられるのが、金融取引のほとんどが投資のプロにより行われている点です。プロが市場取引のほとんどを占めることで、市場平均のハードルが高くなってきているのです。個人投資家が自分の判断で取引をしても、市場平均を上回る可能性は非常に低いと思います。

 一方、“インデックス運用”は、文字通り、インデックス通りに値動きする商品です。人の手が掛からず、コストがアクティブ運用のものより非常に安いのが特徴です。そして、高いコストに見合った成果が得られにくいアクティブ運用の商品よりも、インデックス運用の商品がオススメです。

 本書では、このオススメの投資法「積立・分散・インデックス」の実践方法を、これ以上ないほど具体的に解説しています。この投資法の有効性は、20代に限らず、広く共通していますので、ご関心がある方は、是非お読みください。

 以上、3回に渡り、私たちの著書について解説いたしました。日本の置かれている状況は大きく変化をし、若い世代を中心に色々とお金について勉強する必要が出てきたこと、グローバルでの金融知識の進歩が日本ではほとんど共有されていないと考え、私たちは本を出版しました。

 豊かな人生を切り開くために、若い読者の方は、お金を使いこなすスキルである、ファイナンシャルリテラシーを高めて、自分の人生を切り開いていってほしいと思います。
「20代で知っておきたいお金のこと」 (http://amzn.to/iv4FuE)

 6月15日までに書籍をご予約/ご購入下さった皆様に、感謝の気持ちといたしまして、特典プレゼントを用意させていただきました。詳細はこちらよりご覧ください。(http://ssinvestments25.com/service/service.html)

 特別セミナーの音声ファイル、音声ファイルに対応したPDF形式のセミナー資料、本書をご購入の方のみのオリジナル特典です。ぜひこの機会にふるってご応募いただけますと幸いです。

S&S investments
岡村 聡

【プロフィール】
東京大学工学部卒、東京大学大学院学際情報学府卒。
卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、
バイアウトファンドのアドバンテッジパートナーズに勤務。
2010年6月より、投資アドバイス会社S&S investments起業。

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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夫婦で年収600万円を目指そう

 私の初めての著書、『20代で知っておきたいお金のこと』が、6月1日に、中経出版より発売されます。3回に分けて、著書の内容を紹介しています。今回は第2回目です。

第1回:親世代とは5,000万円も違う!20代の大変な将来
第2回:夫婦で年収600万円を目指そう
第3回:投資の超必勝パターンは、「積立・分散・インデックス」


第2回:夫婦で年収600万円を目指そう

 皆さんは自分のお給料が将来どのようになっていくか、イメージできますか?
昔ほどではないにしても、年を取ればそれなりにお給料が上がっていくと思っている人もいるかもしれません。

 この10年で、年齢が上がった時の給与の伸び方が変わってきています。
女性についてはそれほど変化がないのですが、男性については、20代後半から30代前半、そして30代後半と、1997年では収入が100万円近く上昇していたのに対して、2007年では上昇幅が小さくなってきています。

 また、給与のピークが、40代後半と早くなり、かつ、50代後半からの下落幅が大きくなっています。こうした傾向により、30代前半の男性でも年収が300万円台のセグメントが最も多いのです。

 一般に、毎月いくらあれば暮らしていけるのでしょうか?総務省の「家計調査」によると、奥さんと子供1人の3人家族では、1ヶ月の平均支出は月約30万円です。税金や社会保険料を考えた上で、貯金、自己投資にもきちんとお金をまわす、理想のプロポーションを達成するには、年収が最低でも600万円は欲しいと思います。

 男性の収入が年齢を経るごとに伸びていく時代であれば、女性が配偶者控除を受けられる年収103万円の範囲内で働いておけば良かったのですが、これからの時代、女性もフルタイムで働いて、夫婦2人で年収600万円を目指していく必要があると思います。

 また、大企業のメリットとして、充実した企業年金が昔はあげられましたが、パナソニックやNTT、JAL、三菱重工業、イオン、日本生命といった企業ですら、企業年金の減額を最近発表しています。
 その理由は、最も人数の多い団塊の世代が引退した後に、現役世代が支えようにも人数が少なすぎて支えきれないことが分かったからです。

 昔の大企業は新入社員が最も多く、年齢が上がれば上がるほど人数が少ないという「台形」の年齢分布をしていました。それが、多くの大企業では、バブル崩壊後に新卒採用を減らし、中間層のリストラを行ったことで退職直前の中高年が圧倒的に多い、「ワイングラス」の形に変形してしまいましたことが理由です。

 このように、これからの日本ではどんなに大きな企業に勤めていても、例え公務員であっても、職場環境が激変してしまう可能性があると考えられます。

 この本では、これからのグローバル時代を生き抜くために必要な自己投資、賢い副業のやり方、起業するために必要な資質などについても説明しました。
第3回は、「投資の超必勝パターンは、『積立・分散・インデックス』」について書かせていただきます。

 いよいよ明日から、『20代で知っておきたいお金のこと』が書店に並びます。首都圏は6月1日、大阪は6月3日、それ以外の地域については順次書店に並ぶと思いますので、お手に取っていただければ幸いです。

 6月15日までに書籍をご予約/ご購入下さった皆様に、感謝の気持ちといたしまして、特典プレゼントを用意させていただきました。詳細はこちらよりご覧ください。(http://ssinvestments25.com/service/service.html)

 特別セミナーの音声ファイル、音声ファイルに対応したPDF形式のセミナー資料、本書をご購入の方のみのオリジナル特典です。ぜひこの機会にふるってご応募いただけますと幸いです。

S&S investments
岡村 聡

【プロフィール】
東京大学工学部卒、東京大学大学院学際情報学府卒。
卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、
バイアウトファンドのアドバンテッジパートナーズに勤務。
2010年6月より、投資アドバイス会社S&S investments起業。

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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親世代とは5,000万円も違う!20代の大変な将来

 私の初めての著書、『20代で知っておきたいお金のこと』が、6月1日に、中経出版より発売されます。これから3回に分けて、著書の内容を紹介していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。アマゾンでの予約申し込みはこちらから http://bit.ly/ss-s お願いします。

第1回:親世代とは5,000万円も違う!20代の大変な将来
第2回:夫婦で年収600万円を目指そう
第3回:投資の超必勝パターンは、「積立・分散・インデックス」


第1回:親世代とは5,000万円も違う!20代の大変な将来

 若い世代の方であれば、漠然と「親世代と同じ程度の暮らしができれば」と思っている人も多いと思います。しかし、今の年金や健康保険、税金の仕組みは人口がどんどん増えて、経済が右肩上がりで成長していくことを前提としています。少子高齢化が将来ますます深刻になることで、こうした社会保障の負担が大きくなり、若者世代は、両親世代より約5,000万円も社会保障において損であると試算されています。つまり、夫婦2人で1億円も負担が大きくなるのです。

 皆さんのご両親で1億円の資産を持っている人がどれだけいるでしょう。ご両親と同じ生活を送ろうとしても、ほとんどの若者達は、破産してしまうことになるでしょう。今のままだと、人並みの暮らしとしてイメージをしていた、自分たちの親と同じ生活はできない可能性が高いということです。

 それ以外にも、様々な問題が山積みです。まず挙げられるのが、日本政府の借金の多さです。現在、政府は財政収支の健全化を目指し、消費税を5%から10%へとアップすることを検討していますが、ここから期待できる税収の増加幅は約10兆円と、毎年40兆円以上ある政府の借金の抜本的な解決とはなりません。将来的には、20%以上まで消費税が上昇することも考えておかなければなりません。

 皆さんの周りでも借金が多い人は信用が低いと思いますが、同じことが日本にも当てはまります。
 皆さんが使っている1万円札を作るのに必要な費用はいくらかご存じでしょうか?たった20円です。それがなぜ、1万円という500倍もの価値を持つのでしょうか。日本政府が紙幣に対して「信用」というものを与えていて、紙幣がちゃんと機能する環境を整えているからです。しかし、借金問題がより深刻になり、日本の信用不安が顕在化してくると、いくら仕事で頑張って、「円」を稼いでも、紙幣の価値が下がり、それ以上にモノの値段が上がって、皆さんの生活のレベルが落ちてしまうのです。

 さらに、雇用は不安定で、社会保障の仕組みも綻びが誰の目にも明らかになってきています。こういう風に話すと、では節約に次ぐ節約で対処しなければと思う人もいるかもしれませんが、私たちの考え方は違います。これからの厳しい将来、節約だけではキャリアアップして収入を増やすこともままなりません。

 まず、若い世代は、自分の両親世代と置かれている環境が全く違うことを認識して、節約に限らず、人生設計・投資など幅広いお金のトピックついてのスキル、フィナンシャルリテラシーを高めてほしいという思いで、『20代で知っておきたいお金のこと http://bit.ly/ss-s 』を執筆しました。確かに、日本の若い世代を取り巻く将来は厳しいかもしれませんが、フィナンシャルリテラシーを身につけて、賢くお金と向き合うことで、大きな負担を乗り越え、豊かな未来を切り開くことも可能です。
 次回は、「夫婦で年収600万円を目指そう」について書かせていただきます。

S&S investments
岡村 聡

【プロフィール】
東京大学工学部卒、東京大学大学院学際情報学府卒。
卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、
バイアウトファンドのアドバンテッジパートナーズに勤務。
2010年6月より、投資アドバイス会社S&S investments起業。

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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