成長株投資のための教科書 その1

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なぜ書くか。
誰も本当のことを書かないから。


以上。



結論。

PER(株価収益率)で株価を評価してはいけない。
PERとはある期間(通常は1年間)における利益(期間利益)で時価総額を除した数値。
単に一時点での両者の比(点の評価)にすぎない。



もう一つの結論。

PBRで株価を評価してはいけない。
PBRは簿価ベースの株主資本で時価総額を除した単純な比である。
株主資本の簿価を基準にしたものである。
これも「点」の評価にすぎない。


PERやPBRは、株価を算定するバリエーションとしては不十分。
ちなみに、わたしは、この2つの株価指標は使わない。
これらは非常に筋が悪い。



まず、PBRという指標について、見てみよう。

PBRは資産の時価を評価しない。
売掛金の不良債権や無価値となっている固定資産やのれんを簿価で評価している。

企業の実態を示していないだけではなく、投資家をミス・リードするから悪質である。


PERはどうか。

PBRに輪をかけて悪質である。

PERが低い会社は、一般的に、高い事業リスクを負っている。
高い事業リスクには高いリスク・プレミアム(不確実性の対価)を要求しなければならない。
その「事業の危うさ」をPERは「株としての安さ」として評価する。
悪人を善人扱いするようなものだ。

大変、悪質な指標である。

実際、PER3倍だからといって、投資家にはメリットはない。
3年で元が取れるわけではない。

配当利回り33%ならば、一年で33%が回収できる。
これは、配当が投資家にとってのキャッシュフローだから。
EPSは投資家にとってキャッシュフローでもなんでもない。


事業リスクについては、好不調の波が大きいものほどリスクが高い。
変動費率(変動費と売上の比率)が高い企業は事業リスクが当然高い。

かといって、変動費率が低くても、反社会的な事業を営んでいれば、事業リスクは極めて高くなるので、一概には言えない。

たとえば、泥棒は変動費率は低いが事業リスクも同様に高い。


PERやPBRが低いものを選好する投資家は、資産が毀損している企業や事業の先行きの怪しい企業を高く評価する。

株にしろ、債券にしろ、金融商品の評価というものは、長期間のキャッシュ・フローとその確度を想定し、それらを「リスクに応じた現在価値に直す」ことで得られる。

投資家にとって、長期の予想キャッシュ・フローとは、配当のことである。

長期の配当列を予想し、その確度を評価し、適切なリスクを設定することがバリエーションの基礎になる。

DDMは将来の配当列を基本に考え、PERやPBRによる投資は現在の収益力や資産価値を基本に考える。

PERやPBRは時間やリスクの概念がないから、文字通りに次元が低い。



もちろん、長期予想に基づくPERというものがある。

「10年後の予想収益を基準にPERの低さから判断して買い」

だとすれば、その考え自体が紛い物である。

紛い物といったのは、事業リスク相応のリスク・プレミアムを乗せた割引率で投資家へのフリー・キャッシュ・フローを割り引いていないからだ。

だから、PERは理論的に間違っている。
10年後のお金を今のお金で割ったりしている。
こういうものは概念の交錯という。

株価は現在の価値。
10年後のEPS予想は、10年後の現金の価値である。

両者を演算してはいけない。

両者の属する空間が違うからだ。

事業が危うい企業のキャッシュ・フローをリスク・プレミアム10%で割り引く。

10年後の予想EPSを現在価値に直せばe^−1 = 0.367となり、その予想EPSの現在価値は3−4割程度しかない。


100年前の1000円といまの1000円と足す人がいたとしたらどうか??
合わせて2000円だと言われて納得できるのか?

そういうことをPERは行っているのである。

PERというものは実務上のみならず、教育上も大変な害悪である。


DDMが1次元の線分であれば、PERやPBRは0次元の点のようなものである。
線分の長さを考えなければならないときに、点しかわからないのでは、どうしようもないのだ。

このような次元の低いものをありがたく使っているのは、迷信を超えて、もはや害悪である。


一方で、DDM(割引配当モデル)は将来にわたる長期間のキャッシュ・フローをすべて勘案している。

また、固有の事業リスクも勘案している。

また、配当原資としてのネットキャッシュをモデルに組み込むことも容易だ。

こういうよいものがあるのに、なぜ、投資家はこれを使わないであろうか?



PBRは最も危険な投資指標のひとつである。

タイタニック号が沈没するときに、救命ボートに乗れない人が、
「大金を払うから君の席を譲ってくれ」
と頼んだところで、ボートにすでに乗っている人が席を譲ってくれるだろうか。


何を言いたいかというと、

「本当に困っている人は、値段に関係なく資産をただ同然で投げ売る」
ということだ。

PBRが低い企業は、収益力が低いから、事業は盤石とはいえない。
いわば、「沈没してもおかしくない」船に乗っている。

そんなときに、たとえば、リーマンショックのような信用収縮が生じる。
PBRの低い企業は、貸しはがしの影響を受ける。

金融危機なんてものは、100年に一度ではなくて、数年に一度の頻度で起こる。


貸しはがしによって、資産をただ同然で投げ売りしなければならない。

事業規模が大幅縮小する。

PBRが低いことを投資の判断にする人がいるが、やめたほうがよい。
危険すぎる。



−会計操作と短期の経営志向−


PERとかPBRとか短期の指標を使っているから、企業は不祥事を起こすのではないか。
会計トリックも財務の損失隠しも、短期的な利益を取り繕う愚行だ。

製品の限界利益の高さや社会のその製品に対する潜在的な需要の大きさと需要の強さ、それに、競合状況などから、理論的に正しい判断を行うのが投資である。

そのとき、キャッシュ・フローは長期的なものになるのは必然だ。
並みの企業になるという平均への回帰を受け入れたとしても、せめて20−30年ぐらいのキャッシュ・フローは考えるものだ。

そういう長期の視点で物事を判断する賢明な経営者や投資家が多数になれば、不正会計を行う動機は生じない。
設備投資を何年で償却しようが、売上の計上基準を変えようが、長期の投資家には同じことだ。

長期の投資家は設備投資を固定「費」と見るから、減価償却の概念すら不要である。
売上の計上基準についても、20年のスパンで見ればキャッシュ・フロー(配当)への影響は軽微だ。


短期利益を気にしなければならないから、管理する人間ばかりが増えていくのである。

これは、極論かもしれないから、管理者諸君は、気にしないでくれ給え。


だが、
企業評価というものは、もっと単純なもの。
商品が売れるか、それだけである。


投資家は、商品が売れるかどうかを判断する。
売れると判断すれば買いの評価になる。
それだけだ。


財務会計は「短期」の利益隠しや損失隠しに利用されてきた。
四半期のことばかり聞く投資家が多いから、企業も短期志向になる。


企業の中期経営計画が発表する必要があるのか。
大切なことは何を成すかであり、組織を鼓舞し意義のあることを目指すことである。

胸を張れる商品を世に出すことだ。

利益をまず目標にするなど、発想が全くの逆である。

大きな間違いである。
企業の使命は素晴らしい商品を開発し、それを提供することだ。

その対価が数字だ。
商品開発情報は外部に漏らしてはいけない。

企業の中で、高く困難な目標を掲げ、それに向かってコツコツと懸命に、愚直に歩むのみ。

あえてアピールとか発表する必要はない。
商品の販売量は投資家ではなくて、顧客が決める。

だから、決算数字は顧客が決めることで企業が能動的に決められるものではない。

商品の出来がよくても、価格設定や対象顧客を誤ることがある。
企業が投資家に「コミット」するという悪習はやめるべきだ。


あるいは、企業は自らの業績の予想なんか開示しなくてよろしい。
いわゆる、会社計画というものだ。

それは顧客が決めること。
企業がその将来に影響を与える情報を投資家に漏らすからインサイダーが生じる。

会社計画の策定はインサイダー情報を含む。
決算の結果だけを投資家に開示すれば十分だ。

決算も税務で必要なのは年度で一回なのだから、年に4度もするのは過剰である。


四半期開示はやめたほうが良い。

計画を達成した、達成できなかった、下方修正となったなどは、経営者の力量とは見做せない。

だから、十分に保守的な数字を企業が故意に出し、アナリストたちが、いや、これは保守的だ、などとレポートを出して、一丁前の仕事をやった気になっている。

こういうのは茶番である。馬鹿らしいというより、嘆かわしい。


ただし、有価証券報告書など、過去の実績については開示は充実させる。
発売が終了した商品については、社史などで開発者やその時の工夫や知恵などで差し障りがないようになった時点で、しっかりと記録に残す。

サーボモータの父とか電子顕微鏡の父とか、日本企業には隠れた偉人が数多くいる。彼らの功績を歴史に刻むことも経営者の重要な仕事だ。


年に一回は実績の決算をしっかり発表するから、まったく決算の開示をしなくてもよい、と主張しているのではない。

また、売り出した商品は世の中に出回っているのだから、それらを見れば投資家にとっては、貴重な情報になる。

さらに、特許はすべて開示されている。これらは、情報の宝庫である。
大いに活用すればよい。



投資家は、まず、商品のことを知ろう。
そのためには、基礎学力があった方がよい。

理工系の知識があれば、特許が読める。
開示特許を分析すれば企業の将来像が見えるはずだ。


日次決算、週次決算、月次決算、四半期決算を一生懸命しても企業は商品が売れるようにはならない。

また、投資家は月次決算を見ても、商品のことは理解できない。

短期の決算を見るよりも、まず、もっと大きな世界、商品、その社会的背景、潜在需要を見るのが先だ。



まずは、PERとPBRという運用業界や証券業界の害虫を駆除することだ。

会社予想や四半期決算という害虫を駆除しよう。

アナリストの資質を上げたければ、理学博士たちに商品評価をさせることだ。

財務をことさら詳しく聞いたり、販管費の細かい内容を聞いたり、セグメントの細かいところまで取材するアナリストは時間を浪費している。

取材ではなく商品を見ることに時間を使うべきだ。
アナリストは商品を見よう。

商品の先にある、見えない「潜在的な需要」を見よう。
時代の風を感じよう。

アナリストが見るべきは短期の四半期決算ではなく時代の精神である。



さて、批判ばかりしていても仕方ない。


では、どうすべきか、これから考えようではないか。


スロー・インベストメント
〜じっくり考える成長株投資〜
ファンドマネジャー 山本 潤


プロフィール 山本 潤

NPOイノベーターズフォーラム理事。
メルマガ「億の近道」執筆17年間継続。
1997−2003年年金運用の時代は1000億円の運用でフランク・ラッセル社調べ上位1%の成績を達成しました。
その後、2004年から2017年5月までの14年間、日本株ロング・ショート戦略ファンドマネジャー。
みんなの運用会議では、自分のおカネを10年100倍の資産運用を目指している。
コロンビア大学大学院修了。
法哲学・電気工学・数学の3つの修士号を持っています。
(社会人学生として数学科博士後期課程在籍中)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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『子は生きていてくれるだけでいい』を超えて

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 先週のコラムで「オール5が望ましい」というコメントを読んだ読者から、「厳しすぎてびっくりしてしまった」とのフィードバックをいただきました。
 なかなか短いコラムの中では真意は正確には伝わらないものです。

 子供に義務教育の内容を身体で会得するレベルは試験では満点なのだから、満点が望ましい。
 そして、満点ならば、内申書は5段階で5になるはず。
 義務教育の内容ぐらいはしっかり理解することがこれからの高校生活を送る上で「望ましい」。

 望ましいと「伝える」。
 そして、満点ではなくて、ミスをする人間だから9割の得点をとることが望ましい、という形で相当なレベルダウンをした上で、
「テストでは90点以上が望ましいぞ」と伝える。

 そして、「伝える」ことは強要したり命令したりすることではありません。
 あくまで、自主的な判断を下すのは子供自身です。
 低いハードルで「とにかく生きてておくれよ」という愛情ベースがあって、もし、やる気があるならば、こういう世界もあるよというプラスアルファの提示を見せる。

 この幅広い、低いハードルと高いハードルの二つを同時に「見せる」ことに苦心することが子育てではないでしょうか。


 褒めて育てるか、叱って育てるかの愚かしい二元論に陥らないようにわたしは注意しています。

 わたしは叱りません。叱る代わりに高いハードルがあることを子供に認識させるようにしているのです。


 見ろよ、日本代表のサッカー選手、後半ロスタイムで全力疾走する姿を。
 見ろよ、五輪の体操選手のウルトラDの技とその着地を。
 見ろよ、あのピアニストの超絶技法を。

 同じ人間として、長期にわたる継続的な努力だけが到達できる世界をたくさん子供に「見せる」こと。

 そして、「やる気さえあれば、お前もあの世界に到達することは可能である」と伝えることを子育ての主軸をしてきたのです。


 そうしなければ、子供は、平均点をとれば、ああ、平均だったと安心してしまい、それ以上の努力はしなくなることがあるからです。
 平均ではなくて理想を求めることで人間は進化していくのではないか?

 子供にはただ、理想を「伝える」。

 ですから、「子供は生きててくれるだけよい」と「子供はオール5が望ましい」の二つの主張は同時に成り立ちます。

 愛情をベースにした、ダントツに低いハードルで子供に絶対的な安心を与えることも大事でしょう。


 一方で、世の中の役に立つ人材を育成するためには、子供には継続的な努力の価値を伝えることもすべきだと思うのです。


===  低いハードルと高いハードルの二つ用意 ===


「子どもは生きていれくれればそれでいい」

 そう、わたしの妹が正月の集まりで妻に言ったそうだ。

「本当にそうだね」と親族みんなが頷いた。

 翌日の新年の集まりで義父母とお会いしたとき、妻がみんなに妹の言葉を披露したときのことだった。

「子どもは生きていてくれればそれでいい」

 この低いハードルが親の愛の本質なのかもしれない。
 溢れる愛情の裏返しなのかもしれない。

 親は、ただ、環境を整え、子どもを暖かく見守るだけでよい。

 ハードルは低く。じっと見守る。

 ハードルが低ければ、親だって精神的に楽になるはず。
 親がゆったりしていれば、子どもは安心するはず。

 知らないうちに、子どもは大きくなる。
 そして、親に言われなくても、いつか、何かに熱中することになる。
 子どもの自我が目覚めるまで、そっとしておきたいものだ。


 妻は、これを「我が家の究極の放置プレー」といっている。


=== 高いハードルについて ===


 ただし、わたしは父親であるから、子どもには厳しい現実を伝える。

 世の中の状況を伝える。
 伝えることは事実であり、決して、子どもの言動の否定ではない。

 たとえば、期末テスト。
 義務教育の内容については、9割をテストでとらなければ身についたことにならない。

 これは事実だ。

 テストについては、平均点という考え方を否定する。
 絶対的な水準として9割をとることが理想であることを伝える。

 とれ、とは言わない。
 9割を目指すという考えがあるんだぞ、と子供が想像していない世界を想像させるのだ。

 そして、中学生になったら、一年生の冬休みに学習塾に行く権利を与える。
 それを夏休みに前もって言っておく。

「冬休みにもう一度、聞くから、YESかNOで返事をそれまでに考えておけ」というのだ。

 塾へ行く権利について、そして、それは自分の将来や行きたい高校について、本人に少しでも熟考させるためだ。


 都立日比谷高校などの入試は独自作成の問題であり、そういう都立高校がいくつかあると伝える。
 それらに行くつもりならば、独自問題入試を突破するための学力と演習時間が必要だと伝える。

 どの道を選んでもよいが、独自作成の高校を目指すならば、準備時間が必要だということを伝える。

 そのひとつの目安が中一の三学期からの準備ということは、長男、次男の受験を経験して、受験のタイムリミットがなんとなくわかっているからだ。


 我が家は小学校のときに勉強を全くさせない。
 あえて、ゼロ時間。
 中学受験はしない。
 英語ではbもdも区別ができないまま夏休みを終える。

 だが、悪いテストの点を意図的にとらせるのが僕の作戦であり、一学期の期末テストでは我が家の子どもたちはよい点はとれない。
 中一の一学期は、学校と部活に馴染むことを優先すべきだからだ。
 要するに、勉強よりも、友達作り、体力つくり。
 まず、友達とたくさん遊ぶことだ。

 もし、独自作成ではない高校に行きたいといえば、それでよい。

 小さいときに、音楽をしなければ絶対音感はつかない。
 それと同じで、入るのが難しいところを目指すなら、少し早めに準備が必要になるのは当たり前のことだ。
 入りたい人の2分の1しか入れないならば、競争に勝たなければならない。

 それが理屈だ。

 その現実を中学3年生になってから伝えるのではなくて、中一の夏に話すのはフェアだと思う。

 でも、あくまでも、それは子どもの意思に任せている。
 やる気のないことをやらせても、親も子もつまらない。

 低いハードルと、厳しい現実の選択肢と。
 厳しい道も選択肢として示すが、それを避けてもよい。
 逃げ道も用意する。


 たとえば、三男は、小学校のとき、野球やサッカーやバスケに興味を示さなかった。
 それはそれでやりたくないものを強要はしない。
 三男は土日にゲーム三昧の毎日であったが、それはそれでよいのだ。


===子供は親ではなく、兄弟や友達から学ぶ===


 見ていて面白いのは、兄弟間の競争の激しさである。
 長男が中学校で野球部のキャプテンをやる。
 すると、次男も同じようにキャプテンをやる。
 長男がテストでよい成績をとれば、次男もそれなりに勉強を頑張る。

 すると、三男は、中学校で「あの長男の弟」と「あの次男の弟」という触れ込みや期待の眼差しの元、兄たちの同じ区立中学で育てられる。
 みんなからの期待があるから、期待により勝手に育つ。
 つまり、親からのプレッシャーではなくて、兄弟からのプレッシャーで育つのだ。


 子は、親ではなくて、兄弟や友達からほとんどのことを学ぶ。

 わたしは、子どもを怒りもしない。
 兄弟が喧嘩をしても、口を出さない。
 友達と喧嘩をしても、アドバイスをしない。
 大いに悩んで大いに苦しめばよいと思っている。

 ただし、「おい、なにがあっても、死んではダメだぞ」とだけ、いうようにしている。
 あと、そっと、子どもが興味のある分野の本などを家に置いておくようにしている。


=== 応援するのみ ===



「子どもは生きていてくれればそれでいい」
 その通り。それは正しいから、それを認めつつ、新しい挑戦を重ねましょう。

 プラスアルファとして、子供に自活力(稼げる能力とやる気)を身につけさせるのも親の務めだと考えている。

 生きる力は、人間の本来の最も強い欲求であり、兄弟への対抗意識であり、競争本能。

 子の生存意欲を削がないためにも、
「子どもは生きていてくれればそれでいい」
という低いハードルと厳しさという高いハードルとを提示をする。

 長期に渡り継続的な努力をする対象を、いつ、子供が見つけてくれるのかは、本人次第です。

 だから、親は子に「やりたいことを自ら見出して欲しい」と伝えるのです。
 やりたいことが見つかったら、それを応援するよ、と。


プロフィール 山本 潤

NPOイノベーターズフォーラム理事。
メルマガ「億の近道」執筆17年間継続。
1997−2003年年金運用の時代は1000億円の運用でフランク・ラッセル社調べ上位1%の成績を達成しました。
その後、2004年から2017年5月までの14年間、日本株ロング・ショート戦略ファンドマネジャー。
みんなの運用会議では、自分のおカネを10年100倍の資産運用を目指している。
コロンビア大学大学院修了。
法哲学・電気工学・数学の3つの修士号を持っています。
(社会人学生として数学科博士後期課程在籍中)


【社会人の学び直し講座 無料の大学数学のお勉強会の案内】


土曜日の午後3時から、水曜日の夜7時から大学数学のお勉強会を開催中です。講師は数学博士たちです。丁寧にわかるように整数や有理数の本質を解説します。
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土曜日午後は文京区、水曜日夜は渋谷・内幸町あたりです。
ポスドク支援にご協力ください。
イノベーターズ・フォーラムではポストドクター支援を行っています。


【子育て教育リテラシー】


ライフワークとして、ポストドクター支援や子育て支援やタダ塾を応援しています。
なぜかといえば、子供4人いまして、「超」教育熱心な父親だからです。

高い目標と高い学力と高い生産性は人生をたくさん生きることになるので、それらに重きを置いています。
思いやり、強さ、権力に立ち向かう勇気は、お金と体力と学力と生産性に余裕があって、なおかつ、志の高さによって養われるからです。
これも、世の中を変えるためというよりは、わたしの生き方を肯定するため、
つまり、自己満足のためです。

組織論、リーダーシップ論は、子育てから学びました。
以下、お金をかけない教育については、わたしの億の近道のコラムをご参照ください。

イノベーターズ・フォーラムでは、公教育だけで塾なしで難関国立大へ合格できる格安子育て、無料子育てを紹介しています。ボランティアでコラムを執筆しています。

お母さんたち、お父さんたち、子育てにお金はかかるのは事実かもしれません。
でもね、助け合いましょう。大変だけど。
なるべくお金をかけない工夫をしましょう。
(その分、将来のための運用に回しましょう。)
実は、お金をかけないことが、子供にとっては最高の教育なんです。
塾なし、公立中学で地域社会と協力しながら真の学力を養うことに我が家は取り組んでいます。
詳しくは以下を参照ください。
一緒に、自分たちの地域の公教育を支えませんか?

https://double-growth.com/category/edu/


【無料の塾を展開するキッズドアの紹介】


中学生、高校生のみなさん、
家計を心配しないでください。
親に負担をかけずにタダで教える塾があります。

学生のみなさん、格差社会に負けないでください。
わたしたちと一緒に勉強しましょう!
わたしも教えていました。教師のレベルは非常に高いです。
個別指導に近い形をとっているので、いまの学力レベルは気にしないでください。

http://www.kidsdoor.net/otona/receive/index.html

キッズドアの活動は寄付で成り立っています。寄付もどうかお願いします。



最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


スロー・インベストメント
〜じっくり考える成長株投資〜
ファンドマネジャー 山本 潤


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都立高校の進学実績が伸びている件について〜高校受験へ向けて〜

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 三男が来年高校受験。都立高校が第一志望です。

 さて、公立子育てを標榜する我が家には嬉しいことに、都立高校から難関大学へ現役で合格がこの15年程度、ずっと増加傾向にあります!

 都立高校が復権!!

 それで、なのかなあ、公立中学校がどんどん見直されています。


 都立高校改革の始まった2003年と2017年との大学合格実績を比較しました。
 都立といえば、私立に比べて受験に不利で浪人が多いイメージでしたが、その印象は変わりつつあります。
 塾にいかなくてもよい面倒見のよい都立が増えたからです。

 つまり、中高私立+小中高学習塾(中学受験塾SAPIXや大学受験塾の鉄緑会)に行くケースと、都立で塾なしとのケースを比較します。

小学校の通塾合計で 100万円以上の差(うちの子はゼロ)
中学校と高校の通塾 250万円以上の差(都立は塾がいらない高校が急増しています)
私立と公立の学費の差250万円(うちの子は公立で学費ゼロが基本)

 などで、600万円以上の差になります。

 それで浪人して、私立大学にいけば、さらに300万円以上の負担増になります。

 ちなみに、600万円を13%の年率複利で30年間運用すれば、およそ2億円の資産になります・・・

 老後の安心、介護の費用、親自身の自己投資などにそのお金を回してもらいたいですね。


 公立中学校から都立高校を経由して誰でも難関大学へいける時代になったのです。


=== 都立高校の実績 ===


 難関大学への合格実績の高い都立7高校、日比谷、戸山、八王子、西、青山、立川、国立の合格者の過去の推移を調べてみました。

 平成13年度について7校全体で東大は27人が現役合格でした。
 ちなみに、早慶上智の現役合格は436人。
 平成29年度については、東大への現役合格者は7校で65人と2.4倍に増加しました。
 早慶上智への現役合格は817人で1.9倍となりました。


 個別に見ると日比谷、西、戸山、国立、青山高校の東大現役合格は、それぞれ33人、14人、5人、6人、6人です。

 さらに気になる高校は以下の通り。

 新宿高校は、2003年の国公立現役合格が6人だったのが、2017年には95人に増加。
 国際高校は、今年現役で早慶上智に84人合格。(海外大学に54人が合格)
 小山台高校は東大現役合格者を出し、国公立大学の現役合格者92人(早慶上智39人)
 公立中高一貫校の躍進。小石川は東大現役11人で早慶上智の現役合格は77人です。


 うちの次男は都立高校の3年ですが、いまも学園祭の準備で大わらわ。クタクタで帰宅。それでも深夜まで勉強。
 時間管理術は忙しいから身につくし、勉強への渇望は時間がないから湧き出てくるのです。

 都立高校は、部活も3年の夏休みまでありますし、秋の文化祭は3年生が主役です。
 そのため、現役合格ではなく浪人するのが当たり前の雰囲気がこれまではあったのです。

 一方、私学は中学校のうちから先取りで学習、高校2年で部活引退、文化祭も高校2年生までという受験モードを3年も早くとり、受験に備えるのです。
 そのため、私立は現役合格する比率が高いですし、付属の場合はエスカレーターで大学受験そのものがありません。

 なんだよそれ。どう考えても、あまりにも子供を甘やかしすぎです。

 子供を甘やかすとロクなことはありませんぜ。

 可愛い子には旅をさせろ、獅子の子落としですね。


 次男の都立高校では入学式に「塾には頼むから行かせないでくれ」と入学式で先生からきつくいわれました。
 学校行事と部活で塾に行く暇はないです。勉強は生徒同士が教えあいます。そして、夏休みは先生方が特別講習を組んでくれます。
 ひとつの問題集をボロボロになるまで何度もやります。


=== 都立高校への進学で考えなければならないこと===


 公立中学から都立進学には内申書の点数と高校入試試験の二本立ての作戦が必要です。
 内申書は定期テストと提出物の内容でほぼ決まります。
 普段の提出物をしっかり出すことです。

 肝心なのは、定期テストです。テストは真剣に受けること。
 できれば二週間前から勉強を開始、9割以上の得点を目指してもらいたいのです。
 8割では恥ずかしい。9割以上をとれと伝えるのです。
 伝えるだけです。9割とりたいなら応援するよ、と伝えます。

 我が家は、中学校では、クラス学級員になること、部活ではキャプテンを務めること、内申書はまあ普通にオール5が望ましいと伝えます。

 「オール5が望ましい」と伝えるだけで、やれと命令するわけではないのです。
 できなくても、伝えることが重要。

 目標は高く。子供を甘やかしてはいけません。


 甘やかさないことの中で、学力をつけるために、絶対に妥協できないことがあります。

 それは、英語の単語や漢字です。

 大学受験をするのだから、中学校のうちから単語帳はすべて覚えること。
 隙間時間には単語のひとつでも覚えなければ時間がもったいないと伝えます。

 伝えるだけです。単語覚えるなら応援するよ、と伝えます。

 覚え方については、お兄ちゃんたちから教わります。
 見て覚えてもいい。書いて覚えてもいい。それぞれにやり方はあるのです。

 教科書全部、隅から隅まで暗記すべきだと伝えます。
 暗記するつもりなら応援するよ、と伝えるのです。

 本日、紹介した都立高校は、うまく活用すれば塾は不要です。
 最近の塾、東進ハイスクールなどは、成績がよい生徒には無料で講座に招待しますので、本日紹介した高校の生徒たちの最上位層は無料で塾に通っています。
 都立高校に進学した後も最上位層に位置することで民間の塾の費用が不要になる場合があります。


 大学に進学した後もGPAが重要です。
 大学院に進学するときに高いGPAが必要ですからね。遊ぶ暇はない。

 大学に入ってからオール優でなければ海外留学には選ばれない。
 国費留学生にはなれないと伝えます。
 伝えるだけです。オール優とるつもりなら応援するよと伝えます。

 成績上位層は、大学の学費も免除になるケースがあります。
 優秀な学生は奨学金がもらえます。

 受験をする際には、ギリギリで受けるのではなく、上位で受かればかっこいいよと伝えます。
 伝えるだけです。上位で受かると楽だよ。
 上位合格したいなら応援するよと伝えます。

 大学受験も同様です。ギリギリで受かるのではなくて、圧倒的な学力を持って、最上位層で受かるようにと伝えます。
 伝えるだけです。満点で受かるためにはどうしたらいいのかなあ。
 満点取る気あるなら応援するよと伝えます。

 本気でやればできるはずだよと伝えます。


 受験も試験も資格も、受かることを目標にするのではなくて、何割で受かるか、かっこいいのは満点(1番)で受かることだよと伝えます。
 伝えるだけです。満点とったらすごいぞ。
 満点とるつもりなら、応援するよ、と伝えます。


 ハードルは高く!
 子は崖から落としましょう。
 可愛い子には旅をさせましょう。
 我が子には厳しい受験を経験させましょう。

 満点を課しましょう。

 そのためには、「中学校のうちから大学受験に通用する語彙をつけるべきである」と伝えます。
 伝えるだけです。
 応援するよ、と伝えるのです。


p.s.
 長男と次男が小学生のころ、二人だけを飛行機に乗せて3泊の旅をさせました。親は一緒にいきません。
 二人だけで山陰地方に行き、海でダイビング。命の危険もあったようです。
 元気で帰ってきた。たくましくなって帰ってきました。


プロフィール 山本 潤

NPOイノベーターズフォーラム理事。
メルマガ「億の近道」執筆17年間継続。
1997−2003年年金運用の時代は1000億円の運用でフランク・ラッセル社調べ上位1%の成績を達成しました。
その後、2004年から2017年5月までの14年間、日本株ロング・ショート戦略ファンドマネジャー。
みんなの運用会議では、自分のおカネを10年100倍の資産運用を目指している。
コロンビア大学大学院修了。
法哲学・電気工学・数学の3つの修士号を持っています。
(社会人学生として数学科博士後期課程在籍中)



【9月17日午後に読者限定セミナーを開催】


12年ぶりに3回目の有料セミナーを9月17日午後に開催します。

満席につき、お申し込みは〆切りました。


投資手法は成長株への厳選投資です。


【募集終了】【金融リテラシー 億の近道ゼミの案内】

億の近道のゼミは株式投資の理論を勉強。それらをみんなで教え合っています。本当の株価の理論を使って、ケーススタディとして個別株を取り上げます。(PERとかPBRとか意味不明な指標は一切使いません)
参加費は無料です。自分の勉強のために行っております。

イノベーターズ・フォーラムでは金融リテラシーの向上により定額運用サービスを当たり前にする社会を目指しています。


【社会人の学び直し講座 無料の大学数学のお勉強会の案内】


土曜日の午後3時から、水曜日の夜7時から大学数学のお勉強会を開催中です。講師は数学博士たちです。丁寧にわかるように整数や有理数の本質を解説します。
写像などの概念を用いるとビジネスがすっきりと記述できるのでビジネスモデルについて論理的なまとまりはよくなります。
そんな商売のことよりも、純粋に数学が好きになれば、老後も安泰ですよ。紙と鉛筆でお金かかりません。

土曜日午後は文京区、水曜日夜は渋谷・内幸町あたりです。
ポスドク支援にご協力ください。
イノベーターズ・フォーラムではポストドクター支援を行っています。


【子育て教育リテラシー】


ライフワークとして、ポストドクター支援や子育て支援やタダ塾を応援しています。
なぜかといえば、子供4人いまして、「超」教育熱心な父親だからです。

高い目標と高い学力と高い生産性は人生をたくさん生きることになるので、それらに重きを置いています。
思いやり、強さ、権力に立ち向かう勇気は、お金と体力と学力と生産性に余裕があって、なおかつ、志の高さによって養われるからです。
これも、世の中を変えるためというよりは、わたしの生き方を肯定するため、つまり、自己満足のためです。

組織論、リーダーシップ論は、子育てから学びました。
以下、お金をかけない教育については、わたしの億の近道のコラムをご参照ください。

イノベーターズ・フォーラムでは、公教育だけで塾なしで難関国立大へ合格できる格安子育て、無料子育てを紹介しています。ボランティアでコラムを執筆しています。

お母さんたち、お父さんたち、子育てにお金はかかるのは事実かもしれません。でもね、助け合いましょう。大変だけど。
なるべくお金をかけない工夫をしましょう。
(その分、将来のための運用に回しましょう。)
実は、お金をかけないことが、子供にとっては最高の教育なんです。
塾なし、公立中学で地域社会と協力しながら真の学力を養うことに我が家は取り組んでいます。
詳しくは以下を参照ください。
一緒に、自分たちの地域の公教育を支えませんか?

https://double-growth.com/category/edu/


【無料の塾を展開するキッズドアの紹介】


中学生、高校生のみなさん、
家計を心配しないでください。
親に負担をかけずにタダで教える塾があります。

学生のみなさん、格差社会に負けないでください。
わたしたちと一緒に勉強しましょう!
わたしも教えていました。教師のレベルは非常に高いです。
個別指導に近い形をとっているので、いまの学力レベルは気にしないでください。

http://www.kidsdoor.net/otona/receive/index.html

キッズドアの活動は寄付で成り立っています。寄付もどうかお願いします。



最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


スロー・インベストメント
〜じっくり考える成長株投資〜
ファンドマネジャー 山本 潤


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


このコラムはいかがでしたか?面白かった・役に立ったと思った方は
是非ワンクリックをお願いいたします!
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クリックだけでも結構ですし、コメントをいただけるともっと嬉しいです!

山本潤氏の過去コラム → http://okuchika.jugem.jp/?cid=6


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JUGEMテーマ:教育




幸せになる方法があります。それでといっては、なんなんですけど、比べることやランキングに一喜一憂はやめませんか?



【権威っすか?世界ランキングっすか?すごいっすね!】


 様々な「権威ある」(とされている)世界大学ランキングなるものがあり、日本の大学が順位を落としていることが問題なのだという。

 英語圏の大学が上位を占めるような英語圏向けランキングを本邦当局が気にしていて世界ランキングが下がっていることをなんとかしたいのだという。

 だけど、そもそも、世界ランキングって誰がどう決めてんの?

 英語の論文の数とか引用された論文の数とか留学生の比率とかそんなことで順位をつけているらしい。
 授業や研究について識者のアンケートによる評判、海外留学生比率や外国籍教員数比率、産業界からの収入。

 あー、でも、これらの評価の項目の中には、大学の本質たるものはひとつもないですね。

 産業界からの収入がなぜ評価対象になるのでしょうか??

 片や、利潤を目的とする産業界。
 片や、真理の追究を目的とする大学。
 全く違います。

 企業やグローバル企業の役に立つ人材?
 大学は職業訓練ではないのですがねえ.....どうしたものか。

 日本語の論文の数などを基準にすれば、日本の大学が上位を独占するに決まっている。
 日本には世界のトップを走る研究もあるのだから、世界で通用する分野の世界で通用する論文の数であって、英語しか読めない学者によって引用された数なんかじゃないですよ。

 でも、こういう無理やり感のあるランキング自体に、わたしゃ、意味があるとは到底思えないんですよねー。

 英語は単なる手段じゃなかったっけ?
 コミュニケーションの手段でしょ?
 じゃあ、手段が、なぜ、本質に影響してしまうのでしょう??

 ランキングする側は、アンケートを恣意的に選んだ第三者に投げているんですよね。恣意的な第三者からのアンケードを基準にランキングをつけているんでしょ?
 ランキングといってもどこの誰かもわからない、第三者たちのアンケートによる評価でしょ。

 そんなもの...

 そんなランキングなんかは気にしなくていいと思うのです。


 大学それぞれ重点学術分野が違うのだから、そもそも違う分野同士を比べることなんかできないはずなのにね。

 英語が話せる教授と英語で授業が受けられる学生が増えたら、逆に学力はガタ落ちしてしまうかもしれませんよ。

 英語はいわゆる「グローバル・スタンダード」言語だから、重要な手段であることは間違いありません。
 ただし、日本人が研究する場合、もっとも効率のよい言語である日本語で論文を書くのは当たり前のこと。

 アルファベットは漢字よりも効率悪い文字です。
 欧米の教科書の厚さは日本や中国の教科書の厚さの2倍から3倍あります。

 アルファベットが表音文字だからです。

 たとえば、INVESTMENTと「投資」では日本語は英語の5分の1のスペースです。

 漢字という最強の情報伝達ツールで本を読めば、英語圏学者の数倍のスピードで本邦学者は学べますよ。

 英語より漢字やりましょうよ!ってことになりませんか。


【語学じゃない。思考だよ。深く深く深く深く....考えることが本質なんじゃないの?】


 いまの自分と過去の自分とは比べていい。
 比べていいのは自分と自分。
 弱い自分と情けない自分。
 もっと頑張れる自分。

 他人との比較ではありません。
 自分のことは自分でしっかりと自己批判してよりよい未来へと頑張りましょう。

 コードブルーって月曜日のドラマを見ています。
 患者も医者も、自分がもっと何かできたはずだという認識を持ち、自己批判をする。
 他人のせいにはしない。
 だからみんな、人として成長するんじゃないのかな?

 何かを他人のせいにしては自分が成長できない。
 だから、自分がもっとできたはずだと自分を責めるんじゃないかな。

 そして、自分に厳しくする人々は、他人に厳しくはできないんじゃないかな。
 だから、リーダーに抜擢されていくんじゃないかな。


 幸せになる方法があります。

 比べることやランキングに一喜一憂はやめませんか?
 他者を批評したり、他者を評価したり、アドバイスを送ったり、教えたり、諭したり、叱ったりはやめませんか?

 純粋にただ応援しましょう。
 子供達を応援しましょう。
 先生方を応援しましょう。
 政治家を応援しましょう。
 同僚を応援しましょう。
 仲間を応援しましょう。
 全力で地域を応援しましょう。
 
 応援して応援して応援するのです。


−−−本日のまとめ−−−−


1.すべての「ランキング」を気にすることなかれ。
2.大学。それは、深く深く深く深く深く考えて、真理を追究するところだがや。
3.日本人なら慣れている母国語の日本語で深く考えればいいっしょ。
4.日本人が英語で深く考えるなんて難しいでしょ。
5.英語よりも、もっとiPS分野やロボット分野を勉強しましょうよ。だって、英語はたんなる手段。
  数学とか物理とか化学とか哲学とか歴史は学問。手段ではなくて、学問を勉強しましょう。
6.人生一般論。自分と他者を比べない。他者を分析調査してもよいが批評や批判をしても仕方ない。
  世の中はすべて比べちゃ、つまらないよ。比べちゃ、そこでお終いだよ。兄弟を比べない。同僚同士を比べない。部下に評価なんかつけないよ。


p.s.

こういうことをいえば、わかっているんよ。みんなからの反応。
綺麗事だよ。単なる机上の空論だよと。
他者を批判せずにはいられないんだよね。人間は。
それもそうかな。仕方ないことだね。


プロフィール 山本 潤

NPOイノベーターズフォーラム理事。
メルマガ「億の近道」執筆17年間継続。
1997−2003年年金運用の時代は1000億円の運用でフランク・ラッセル社調べ上位1%の成績を達成しました。
その後、2004年から2017年5月までの14年間、日本株ロング・ショート戦略ファンドマネジャー。
みんなの運用会議では、自分のおカネを10年100倍の資産運用を目指している。
コロンビア大学大学院修了。
法哲学・電気工学・数学の3つの修士号を持っています。
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本当の株価の理論を使って、ケーススタディとして個別株を取り上げます。
(PERとかPBRとか意味不明な指標は一切使いません)
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高い目標と高い学力と高い生産性は人生をたくさん生きることになるので、それらに重きを置いています。
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イノベーターズ・フォーラムの数学のお勉強会のために、会議室を提供していただいている情報工場。
書籍ダイジェストサービスをしているベンチャーです。
幅広いジャンルから書籍を厳選し、10分で読めるダイジェストにして週に4本、配信いたします。
テーマは、押さえるべきトレンドから、思いがけないトピックまで、日本語の書籍はもちろん、
まだ日本では翻訳出版されていない海外の話題書まで幅広くカバーします。

まずは無料購読をおすすめします。

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コクリポウェビナーは、業界他社の1/100の料金(250円/時〜)で、
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従来型の一方通行な動画配信とは異なり、Webセミナー中に参加者も音声・チャット・アンケートを通して発言や質問ができます。
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http://www.kidsdoor.net/otona/receive/index.html

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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


 他人、他国に勝手に点数をつけないようにしたいものですね!

 いまの自分と過去の自分とは比べていい。
 比べていいのは自分と自分。
 弱い自分と情けない自分。
 もっと頑張れる自分。
 他人との比較ではありません。

(このコラムは英語学習の意義を否定するものではありません。英語ぐらい、ペラペラになりましょう。単語を一定以上の数を覚えるだけのことです。)


スロー・インベストメント
〜じっくり考える成長株投資〜
ファンドマネジャー 山本 潤


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リテラシーには1億円以上の価値がある



 金融リテラシーを持つことの金銭的価値について考えたいと思います。

 金融リテラシーを大いに活用、30銘柄厳選投資で長期保有の場合、優待がまるまるもらえ、現金配当も入ってきます。
 成長株を長期で保有することで年率平均10%程度の配当成長も期待できます。

 これをケース1とします。


 次に証券会社の言いなり、運用を丸投げの場合です。

 これをケース2とします。

 この場合、優待の権利はありません。配当もはいりません。
 ケース1でゼロの販売手数料がかかります。
 一番大きいのは運用報酬(信託報酬)です。
 投資家には見えないですが、売買手数料も短期の回転売買のファンドが多いので段違いに大きくなります。


 最後は預金のケース。

 手数料はすべてゼロ。利率の分だけプラスです。

 以下、年間の収支を予想してみました。


【ケース1】スロー・インベスターの場合

優待利回り  1.00%
販売手数料  該当なし
売買手数料  −0.01%(3年に一度のペースで入れ替える)
配当利回り  1.00%
銘柄数 10−20銘柄 
    (本当に長期投資に向く銘柄をバランスよく「厳選」する)
年率キャピタルゲイン 10.00%
合計 11.99%


【ケース2】金融業界に丸投げで投信による運用の場合

優待利回り ゼロ
販売手数料 −1.50% 
 (2年に一回、証券マンのシツコイ乗り換え営業に「負ける」ことを想定)
見えない売買手数料 −0.10%
 (投信が株式を売買した際の売買手数料は、顧客の負担。手数料率10bpで年間の売買回転率100%を想定)
ファンドの配当利回り ゼロ
銘柄数300銘柄
運用報酬や管理報酬の合計 −2.00%
年率想定のキャピタルゲイン +2.50%
合計 −1.10%


【ケース3】預貯金の場合

すべての手数料はゼロ
利率 0.01% 定期
合計 0.01%



==== 金融の本質 ====


 金融商品というものの本質とは何でしょうか。

 いろいろな説明があると思いますが、最重要なコンセプトは複利(ふくり)の概念です。

 金融商品は値上がりがあった場合、再投資が可能です。
 再投資の分の値上がりも利用するのが複利運用です。

 つまり、上記のケース1の場合、12%程度、年間に儲かるのですが、それを再度、投資に回すことで指数関数的に増えていきます。

 スロー・インベストメントの場合、長期スパンで考えるので、0.1%の利率の差は非常に大きなものになります。


 ケース1で金融リテラシーのある自立した投資家が30才のときに100万円のポートフォーリオで運用を開始して、年率11.99%で70才まで運用した場合、1億円1670万円になります。116倍になるのです(連続複利)

 現役世代のときに、毎月2万円でも追加投資に当てた場合は、2億円以上の資産を築くことになります。


 一方で、同様にケース2の場合は、30才のときの100万円の価値は、70才には64万円に減ってしまいます(連続複利)。
 期待利回りがマイナスであるからです。
 マイナスである理由は、金融業界の体質のためです。
 証券会社の回転売買、ファンドマネジャーのファンド内の回転売買、優待や配当への権利を放棄してしまったこと。

 日々のノイズに惑わされて、じっくり考えなかったことの報いとはいえ、ケース1とケース2では、生涯で数億円以上の差が生じてしまいます。


 わたしの主張は明快で、預金と株への長期投資を組み合わせることで、不要な費用を節約することです。



==== 貯蓄から投資への流れは生じない ====


 ケース2の金融業界丸投げパターンを見れば、投資収益はマイナスになることは明らか。
 信託報酬を安くすればするほど、インデックスに近づきますが、インデックスはほとんどが成熟株なので長期運用による値上がりは期待できません。
 日銀が大量に買っているのに株は思うように上がらないのはそのためです。
 成熟株にも日銀は投資しているからです。

 ETFの多くは成熟株といってよい。
 これは残念なパラドックスなのですが、手数料を安くするためには、世の中のことを調べることを諦め、考えることを放棄しなければならないのです。
 単に規模の経済を利用し、インデックスを模倣する。
 機械でもできるから手数料が安くなる。

 インデックスを買うのに投信の内部で売買手数料がかかりますし、投信の運用報酬も0.2%は必要になる。
 優待はもらえない。配当も現物より低くなる。
 現物投資とETFでは40年間で投資資産で数十倍の差になってしまう。
 成熟株は成長がないことが長期では致命的なんです。

 インデックス投信は長期投資にもっとも向かない投資手法です。

 株の本質は成長です。その一番おいしいところを諦めている。


 一方で、貯金はすべての手数料がゼロです。
 口座にいておけば決済にもつかえる。お金はわずかですが確実に増えます。

 金融業界が提供するすべての金融商品の利回りの期待値が手数料の分だけマイナスになります。

 一方で預金はマイナス金利下であっても、プラスです。
 貯蓄から投資への流れは生じません。


 銀行預金をマイナスにすれば、人生を守る手段は【ケース1】しかない。
 自分で工夫して、不要な手数料を節約して、直接株式を保有して、優待や現金配当を得る方が長い人生においては文字通り100倍お得なのです。



==== 金融リテラシーでは何を学べばよいのか ====


 数億円の価値のある金融リテラシーですが、どうしたら手っ取り早く学ぶことができるでしょうか。

 残念ですが、手っ取り早く、とはいきません。
 相応な時間と労力を投入することになります。

 ただし、同じ立場の人々と連携すれば、分業が可能になるので、少しの努力で多くの利益を得ることができるかもしれませんね。


 絶対に得をする方法はあります。
 何事もじっくり考えるという方法です。

 えー、それって得をするの?と思うかもしれませんが、必ず得をします。
 なぜならば、深く考えるとお金は不要になるからです。
 それって得でしょう?


 お金で解決しないで、工夫で解決する。

 英語を上達するためには、多額のお金を払って学校にいくのはお金の解決。
 自分で黙々と隙間時間を活用して英単語を覚えるのは工夫の解決。

 株式投資も同様です。プロに任せるのはお金の解決。
 自分で企業を調べるのは工夫の解決。

 そして、スロー・インベストメントでは、調べることや考えることは、仲間づくりにもなるし、それ自体が価値があることだと主張します。

 回転売買も不要。株価さえ、見ないでよいのです。


 ですから、リテラシーとは何を学ぶのか?という問題意識ではありません。

 リテラシーとは、どのように考え、どう具体的に行動するのかという思考力と実行力のことです。


 わたしの仕事は、リテラシーという知恵をどうみなさんにお届けするか。

 その価値は億円単位です。
 どうやって同じ立場の人々と連携していくのか。

 金融業界のあり方を抜本的に変えることができるでしょうか。
 わたしたちは、この理不尽な業界のゲームチェンジャーになれるでしょうか。

 絶対になれると考えています。わたしの代では無理でも次世代までには。
 日々、そのことは考えていきます


 どうか、みんなも一緒に考えてくれませんか?

 老後の貧困は、他人事ではないですし、多くの老人がまともな金融資産がないのは、金融業界が努力をしてこなかったかなのではないか。

 そう自省しています。


注意:連続複利1%で40年の運用とはeの0.4乗を意味します。
   eは自然対数で2.718程度の数です。
   預金0.1%で40年間運用しても連続複利でさえ1.04倍にしかなりません。



==== ムーブメントを起こしましょう ====


 若い人はリテラシーの有無が生涯では数億円の違いになりますからね。

 外部にどうしても任せたいならば、長期成長株の直販投信を選ぶこと。
 ひふみ、鎌倉などの良心的な会社と付き合うこと。
 かれらは長期の保有者への優遇を打ち出しています。


 リテラシーがあれば、自然と、投信やファンドと名のつくものには手は出さなくなります。
 投信の積み立ては自然にやらなくなります。

 わたしの友達で株で資産を築いた方々は何人も知っています。
 投信で金持ちになった方はひとりもいません。

 株の積立は手数料の一番安いネット証券を用いること。

 会社で積み立てている401kがあれば、投資信託よりもましな預金で運用すること。
 401k内で投信を選んでいる人は長い目では損をします。
 なぜならば、海外ものは為替で抜かれていますし、現地の高い金利水準も相当分が金融業界に抜かれているからです。

 地銀や年金基金の方々は、ファンドや投信は一切を購入しないのが正しい。
 自己の裁量で運用できるように努力なさること。


 上場企業は最低購入単位を1万円程度まで下げること。
 そうすれば、個人がマイクロ・ポートフォリオを無理なく組めるようになります。

 それが貯蓄から投資への大きな流れを確実なものにするはずです。


 ただし、すでに、カブドットコム証券などのネット証券ではプチ株が1株単位で売買可能であるからそれを使えばよいでしょう。

 プチ株ポートを積み立て、単位株になった時点で単位株ポートにすれば優待をゲットできます。
 その後は、プチ株ポートと単位株ポートとを厳選された銘柄群で運用すれば、数十年のうちに数億円の単位で結果が違ってくるのです。

 そのあたりの仕組みをつくってムーブメントを共に起こしましょう。


 そうすれば、国民の老後の資金はいまの数倍になります。

 貯蓄から投資への流れは上記の行動をいかに計画的に大胆に実行するかにかかっているのです。


スロー・インベストメント
〜じっくり考える成長株投資〜
ファンドマネジャー 山本 潤



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わたしが本当にいいと思ったものを紹介します。

コクリポウェビナーは、業界他社の1/100の料金(250円/時)で、高品質なWebセミナーを配信できるサービスです。
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実は、わたしもコクリポさんのサービスを使っています。
100人単位のセミナーを格安で配信できるのが魅力的です。
セミナーはmp4形式に保存されるので二次利用も可能です。



【PYCON 2017スプリント】

pythonインストールしてノートパソコンもって品川Microsoftに行きましょう。
わたしは9月10日のアプリ開発に参加予定(無料。参加資格なし)です。
一日だけのアプリ開発。スクレイピングで有益な投資情報を分析するツールを8時間で開発します。
一緒に参加しませんか?

pythonは、現段階では、わたしがもっともレコメンドするプログラミング言語です。

https://pycon.jp/2017/ja/events/sprint/



【投資家なら知っておきたい良書ダイジェストサービス】

これから有望な芽を見つけて、いち早く投資するために、アンテナを高く張っておきたいと思ったことはありませんか。
そこで役立つのが書籍ダイジェストサービスSERENDIP(セレンディップ)です。
経済、産業、社会のトレンドなど幅広いジャンルから厳選した良書を10分で読めるダイジェストにして週に4回配信しています。
売れ筋の話だけではなく、「これから来る」マイナーなトピックまでをカバー。

サービスの詳細はこちらです。
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温故知新 back to the future その2 伝説のレポート 〜山一證券経済研究所の月報より〜




伝説のレポート 〜山一證券経済研究所の月報より〜
 個別株、個別産業の研究


[要旨]

 1984年山一證券経済研究所のアナリストT.Iさんは月報に超純水製造装置について執筆した。
 T.Iさんは、33年前にすでに半導体向け超純水製造装置への深い洞察を行った。
 当時、栗田工業の株価はいまの10分の1であった。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::


==古きを温ねて、新しきを知る==


 このコーナーは、古き良き時代の証券レポートを紹介し、現在の証券業界への警鐘を鳴らします。


==▼山一證券 伝説のレポート YRI 山一證券経済研究所発行の証券月報 1984年8月月報より==


::::YRI 山一證券経済研究所アナリストT.Iさんの超純水製造装置業界の調査レポート::::


【調査】

 需要急拡大の超純水製造装置。

 超純水は、原水をさらに高度に処理し、理論純水に近づけた水である。
 濁度1度以下(井戸の10分の1)、電導率10MΩcm以上(井戸の50分の1)、微粒子200個/cm3以下(井戸は数千個/cm3)、生菌5個/cm3以下(井戸 個数は数え切れない)


 顧客は半導体産業と薬品産業。

 ここでは半導体向けに限って話を進める。

 半導体製造に際しては、洗浄水として大量の水を使う。
 しかし、その水は微粒子さえも含んでいない超純水が要求される。
 ちなみに、超純水を使用する主な工程は、ウェハー処理工程の
「酸化 → フォトレジ処理 → マスク合わせ → 露光 → 現像 → エッディング → 拡散」を繰り返し、100〜200工程にも及ぶ。

 超純水が要求されるのは、水質が半導体製品の歩留まりを左右するからである。

 超純水製造装置は、このようなニーズに合った「貴重な水」を造る装置であり、最近はその性能向上が著しい。
 技術的には、膜分離技術の進歩が多分に寄与している。
(粒子の大きさと分離技術の表)
(表では電気透析、逆浸透、限外ろ過、精密フィルターなどの分離機構と粒子の大きさを対比。)


 すなわち、高機能の逆浸透膜(RO)法で、限外ろ過膜(UF)法などの導入が進んだことにより、1000分の1ミクロン位の微粒子も除去することが可能になった。

 さらに、最近では、LSI → 超LSIと素子の集積化の進展につれ、要求水質は一段と高まる方向にある。
(表で16Kビットから256Kビットまでの集積度に対する要求水準を記載している)

 256Kビットの段階では、比抵抗でみる限りはもはや理論純水と大差ないほどの水質である。

 このような要求水準の高まりに、超純水装置関連の各企業は、イオン交換法、逆浸透法、限外ろ過法などいくつかの処理法を組み合わせシステム化することによって対応している。

 12図がシステムの概略図である。まず原水を凝集剤、濾過器で前処理する。
 次に、前処理で完全に除去できなかった不純物を取り除く。
 ここでは、逆浸透膜装置、イオン交換装置により、より小さなゴミやイオンを除き超純水を製造するわけだ。
 さらに、高純度の超純水にするためサブシテムを通し、半導体の洗浄工程へ配水する仕組みである。
 なお、このシステムは、1メガビット級の超LSIにも対応できるともいわれている。


 前置きが長くなったが、これからが本論である。
 この超純水製造装置の市場は、半導体産業の活況により、急拡大している。

 同装置の市場規模は、業界筋の推計によると55年45億円、56年63億円、57年90億円、58年130億円とみられ、この間の年平均成長率は40%超のペースである。


 ところで超純水製造装置の需要は、半導体産業の設備投資どうこうに左右されることはいうまでもないが、一般的に同産業の設備投資額の3%程度が超水製造装置(システム)にあたるといわれている。

 とすれば、59年(1984年)度の同装置の市場規模は、半導体設備投資額6310億円の3%で189億円と推算される。
 その後の設備投資増額修正の動きからみれば、ほぼ200億円に達する見通しである。


 では、60年度以降の中期見通しはどうだろうか。

 結論からいえば、半導体産業の設備投資は年率2ケタ増ペースで推移することが見込まれており、引き続き超純水製造装置の市場拡大は続く見通しである。

 ここで、半導体産業の動向にについて若干触れると、その設備投資は集積度が高まるにつれ階段状に増加する性質をもつ。
 58年度、59年度の設備投資の増加はLSIの主流が16Kビットから64Kビットへの移行する局面でも新規増産投資であったわけだ。
 64Kビットは現在すでに最盛期にあることからすると、60年度、61年度は設備投資の端境期にあたり、伸び率がスローダウンする公算もある。

 ただ、その後は、62年度から1メガビットが立ち上がり、
 本格的な超LSI時代を迎えるとみられるため、65年度※にかけて再び設備投資急増場面の到来が予想されている。
(※この時点で山一證券は6年先まで二桁成長を予想していることに注意してください by 議長)


 そこで、結論に戻るわけだが、こうした半導体産業の設備投資動向から、業界筋では先行きの超純水装置の需要をならしてみれば年平均23%増のペースで拡大すると予測している。
 5年後の64年度の同装置市場規模は500億円超となる計算だ。
 同装置の関連企業として、オルガノ、栗田工業が市場をほぼ二分している状況。

 超純水製造装置は半導体の生産収率に決定的影響を与えるだけに、ユーザー企業も導入装置の選定に当たっては神経質とならざるをえない。
 その場合にユーザー企業が最重要視するのは、同装置のみならず相手企業の技術力への信頼度、並びにその裏付けとなる実績である。
 要するに、この分野への新規参入はなかなか難しく、ここ当分、オルガノ、栗田工業の二社による寡占状況が続きそうである。
 また、医薬品、食品業界など他産業でも膜分離技術を利用した純水装置のニーズが高まっていることを付け加えておきたい。

(1984年7月執筆 山一證券経済研究所のT.Iさん)


:::::以上YRIの證券月報の「調査」より:::::


Back to Year 2017!!


現代に戻ります!!


 月報はほとんどが市場全体、マクロ俯瞰であり、たまに調査として産業全般の見通しが書かれている。
 テキストベースでは紹介できないのが残念だが、図や絵や表をたくさん載せているので非常にわかりやすい。


 さて、昭和59年(1984年)の栗田工業の売上は685億円。
 純利益は12億円で22%増益であった。
 配当は6円であった。
 株価は500円で時価総額は450億円であった。


 現状の時価総額は3560億円。株価は3000円代。
 その間の配当、分割も考慮すれば1.4株に増えているから株価は10倍。
 その間の配当だけで購入コストを大きく超える。


【YRIのT.Iアナリストの調査の目】


【長期成長株のポイントその1】

 最低でも6年先まで二桁成長である、と言い切る自信


【長期成長株のポイントその2】

 業界は独占、あるいは寡占状態である、と言い切る自信


【長期成長株のポイントその3】
 製品そのものへの分析を行っている真摯な姿勢


 数量成長するのにライバルが少ない。
 だから長期で保有できるというわけです。


 昔のレポートを読んでいると、ちゃんと成長製品を選びきっている。
 わたしたちも負けずに将来の大化け企業を発掘したいものです。


Slow Investment
山本 潤


【山本 潤のプロフィール】

 株式投資で勝率8割の外資系投資顧問の元日本株式ファンドマネジャー。
 1997−2003年年金運用の時代は1000億円の運用でフランク・ラッセル社調べ上位1%の成績を達成しました。
 その後、2004年から2017年6先月までの14年間、日本株ロング・ショート戦略ファンドマネジャー。
 結局、過去20年間で負けた年は4年のみ。
 1997年〜2017年ライフタイムの日本株投資成績はロングのフル投資換算でTOPIXを400%を大きく上回る成績を残しました。
 過去20年超の運用戦績は17勝4敗の勝率8割超。
 また、コロンビア大学大学院修了。
 哲学・工学・理学の3つの修士号を持っています。


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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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温故知新 back to the future




[要旨]

 40年前、投信の回転売買率は100%程度であった。
 現在は、それを大きく上回る。
 どうして日本で低売買回転率の良質な投信が育たなかったのか?
:::::::::::::::::::::::::::::::::::


==古きを温ねて、新しきを知る==


 このコーナーは、古き良き時代の証券レポートを紹介し、現在の証券業界への警鐘を鳴らします。




==1978年 財団法人日本証券経済研究所 証研レポートより==



▼証研レポート 971号 昭和53.7.3

::::: タイトル:==「回転売買」について by むく :::::


 ニューヨークやイギリス、フランクフルト、パリなどの欧米の取引所に比べて東京の売買回転率は非常に高い。
 東証1部49%に対してニューヨークは22%。フランクフルトは9%。
 イギリスは3%。パリは14%。

 主因は日本の投資信託と個人の売買回転率が非常に高いため。
 昭和50年度においては日本においては個人の売買回転率が70%、銀行が2%、生保が2%、投信が73%と投信が個人より高い。
 昭和51年度においては、個人70%に対して、投信は172%と極めて高い。
 一方で、事業法人や銀行や生保は持ち合いだから極めて低い。
 二極化しているのである。


【個人の高い回転率】

 個人の回転率が高くなるのは、外人が買いそうな銘柄、法人が買いそうな銘柄というように、「他者追随型」になっているからである。
 自己の基準ではなく、他者に追随して投資する場合にはどうしても回転率は高くならざるをえない。
 なぜならば外人や法人がいつ買うのをやめるか、いつ売るか、個人にはわからないのだから、長期間持続しているわけにはいかないからだ。


【投信の高い回転率 − 毎日投資決定主義】

 たとえば、昭和52年については投信は1兆5709億円買って、1兆4084億円売り、差引き1625億円の買い越し。
 1625億円の株式を買越すためにその10倍近い株式を買っているのである。

 一体、投信はなぜこれほど売買回転率を高くしなければならないのだろうか。

 ここでアメリカの場合と比較してみよう。
 アメリカでは日本と同様に投信の回転率がもっとも高いがそれでも1970年以降50%を越えたことはない。
 アメリカの機関投資家の投資行動として「投資決定一回主義」ということがいわれた。

 アメリカの機関投資家は買い方針を一回決定すると、あとは買い上がっていく一方で、値ごろをみて売ったり、買ったりするということはなかった。
 ニフティ・フィフティといわれるのような少数の銘柄に投資を集中し。成長性が高いと思う銘柄は徹底的に買い上がっていくというやり方である。

 日本の投信は「毎日投資決定主義」ともいうべきものであろう。組み入れ株式をひんぱんに入れかえ、同じ銘柄でも値ごろによって売ったり買ったりしながら値ざやを稼ぐというやり方である。

 一体なぜこのようなことをしなければならないのか。
 アメリカのように投資決定一回主義を日本で行えば自らの買いで株価が急騰してしまうし、自らの売りで株価が急落してしまうことがわかっているからであろう。

 株式の供給不足の中では投信のひとり相撲になる危険性がある。
 そこで短期の値ざや稼ぎを繰り返していく以外にないのである。
 もっともこの場合、投信の売りに個人が買い回れば、ひとり相撲にはならない。しかし個人は他者追従だから投信が売ったら個人も売るのである。


【成長株投資から回転売買へ】

 個人は他者追随。投信は短期値ざや取り。
 昭和30年代には「利回り革命」による成長株投資が一般的であった。(株式は成長株でも利回りがよかったのだ。)
 そのころは増資が事実上の増配であった。

 しかし、時価発行増資が一般的になるについて成長株の論理は崩れた。
 昭和40年証券不況による共同証券、保有組合による株式凍結を契機に供給不足による需給相場の様相を濃くしていった。
 その後も、回転売買を中心にした需給だけによる相場になってしまった。


::::以上、証研レポート 1978年 むくさんのコラムでした:::



【本質をついた証研レポート、投信の毎日投資決定主義】


 back to year 2017!!

 現在に戻ります!!


 むくさんネーミングは鋭い。
 個人投資家を「他者追随型」と呼び、さらに投信を「毎日投資決定主義」と断じました。

 本質をついています。

 残念ながら、40年後の今もなお、投信は、「毎日投資決定主義」です。
 ニューヨークが、などとファンドマネジャーが話しているのを聞くと、とても残念な気持ちになります。
 機関投資家って、いまでも、日経新聞を毎日読んで、毎朝運用会議を開くという習慣なんです。

 彼らの行動がすでに本質的じゃないのです。


 いま、一番良心的な部類といわれている、直販のH投信でも売買回転率は高い。
 毎年100%を超えています。


【回転率と投信のパフォーマンス】

 一般に、売買回転率が高ければ高いほど、売買手数料が高くなるため、パフォーマンスは悪化します。

 0.1%程度売買手数料を証券会社に払っているとすれば売買回転率200%でファンド内の年間手数料は0.2%程度悪化します。


0.2%??


 なんだ、大したことないと感じた人はいませんか??


 そうではないんですよ。

 株式市場は、売値と買値の差、スプレッドがあり、「板」とか「バイカイ」と呼ばれていますが、99円買い100円ヤリなどと呼ばれるものがあります。
 そのとき、売りたい方は100円では売れず、99円で売れる。
 買う人は99円では買えず100円なら買える。
 この場合のスプレッドは1円です。つまり1%も開いている。
 これは投資家は知ることができないコスト。

 しかし、実際に発生している売買「コスト」なんです。

 このスプレッドの部分が結構大きいのですよ。
 特に投信のような大きな注文を出す場合はスプレッドは拡大します。

 ざっと0.2−0.3%程度はインパクトがあります。
 これで、手数料と売買スプレッドコストでトータルすれば0.4%程度の悪化になります。

 これが「わずか」であるとはいえないのは、0.4%の年率のコストは40年で16%になるからです。

 回転率という側面だけを取り上げるのはフェアではないかもしれませんが、ひふみ投信は日本でナンバーワンの投信のひとつです。

 彼らでさえ、100%を超えてしまう回転売買なのです。


【理想のポートフォリオ】

 理想は、長期成長株を選び切る眼力。
 そして、30〜40銘柄に絞り込む力量です。

 わたしは機関投資家としてリスクを抑えつつ、過去20年間でTOPIXを400%アウトパフォームするポートフォリオを構築してきました。

 銘柄数は最大でも40銘柄にして、売買回転率は年によっては50%以下です。


【超高速超頻度投信の登場で運用者は投資哲学を失った】

 近年、驚愕すべき投信が現れました。
 東証が2010年に売買システム「アローヘッド」を導入。

 売買処理能力を1秒間に1000回もの注文を処理できるようにしたためです。

 それを活用した超高速・超頻度の投信が登場。
 いまこの超高速・超頻度の売買が東証の6割を占めています。

 こうした悪種の投信はゆくゆくは規制されると思います。
 なぜならば、一秒間に1000回も注文を出したりキャンセルしたりすることは、最終投資家のお金で投機をしていることになります。

 こうした投機に社会的な付加価値があるとは認めがたいからです。


 このような投信は、儲かればそれでよい、後は知らん、という運用業界の貧困な思想が見え隠れします。

 運用者は投資哲学を失ったのではないか。そう思われても仕方ありません。


 むく氏のレポートから約40年。

 売買回転率の観点からは、現状は昔よりもずっとひどい。

 どうして日本には良質の投信が育たなかったのでしょうか??
 金融業界の怠慢でしょうか??


 むくさんや先人に対して、金融業界人の一人として、申し訳なく思います。


Slow Investment
山本 潤


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スローなインベストメントにしてくれ



 「億の近道」は、NPO法人「イノベーターズ・フォーラム」が1999年に発行を開始した無料メルマガです。

 18年間、週に5回なので、編集者と執筆者たちは、コツコツとやってきたわけです。その数は3600号を超えました。

 今回、日本株式の長期投資について、思うところを、書いていきたいと思います。


 題して、「スロー・インベストメント」。


〜〜〜 SLOW INVESTMENT 〜〜〜




−−− スローなインベストメントとは −−−


 ファンドマネジャーの一日は早朝から始まる。

 トランプがどうのこうのという情報。

 為替や債券市場がどうのこうのという雑音。

 はたまた、いい銘柄ありませんか?
と証券会社や周りのアナリストたちに聞き回る。

 えっと、ニューヨークダウは上がったのか下がったのか、何が上がったのかとかをチェックしたりする。


 けれども、わたしは思うんですよ。トランプが何をしようとしてもね、

 人はやりたいと思うことは熱心にやりますが、
 やりたくないことについては「やったふり」をするだけ。

〜人にやりたくないことを強要しても成果は期待できない〜

じゃないかなーって。


 トランプがなにをいっても、企業は人を米国で雇用を増やすようなことをしません。

 なぜならば、企業がやりたくないから。
 米国雇用に経済合理性がないからです。


〜人件費が高いところで雇用を増やせば競争に負けてしまう〜

 極めて明確な理由です。

 だから、トランプがどうのこうの、ということを考える必要は長期投資の場合、全くない。

 為替、ニューヨークについて考えるのは時間の無駄。


 じゃあ、スロー・インベストメントとは、何も考えない投資?
 間抜けな投資?


 いえいえ、そうではありません。


〜スロー・インベストメントとは、日々の喧騒に惑わされない投資。
 惑わされないから、株の本質を見極める。
 ノイズを除去することによって、実は、思考時間が生まれる。
 じっくりと考える投資〜

なのです。


 結果的に、とっても大きなキャピタル・ゲインを狙う、長期の成長株投資のことです。

 「とっても大きい」っていうのは、数十%という値上がりではなくて、数倍とか数十倍以上を狙う投資のことです。


 もし、あなたが、毎日、ニューヨークダウが気になってしまったら、それはせいぜい、たったの1〜2%の値動きのこと。

 たった1〜2%のことに人生の大事な時間を毎日費やすことになります。
(40年間毎日費やしたらどれだけの時間が「無駄」になります?)


 上がったり、下がったり。上がったり、下がったり。
 毎日それをランダムに繰り返していくのでしょうが、その1〜2%の動きはノイズです。

 大きなキャピタルゲインを狙うスローな投資家にとっては、ノイズは本質を惑わす敵に他ならないのです。


〜スロー・インベストメントにおいては、ノイズ(日々の情報)は無視しなければならない〜


 無価値なノイズに価値のある人生の時間をかけるな。


 日々や月次だけでありません。
 四半期決算の情報なども、残念ながら(というよりは、当然のことですが)、ほとんどがノイズの部類に入ります。



−−− 株式の本質とは? −−−



 株の本質は「何が成長するかを考える」ことです。
 少なくとも考えようとすること。考える姿勢を見せることです。

 さすがに当てろとはいわない。
 人は神様ではないので。当たりません。
 当たらなくていいのです。


 世の中のことを考える。じっくりと考える。
 ある製品のことを考える。ゆっくり考える。
 成長する製品とそうではない製品との区別ぐらいはつきますよ。


 成長か否かを区別できれば、何通りかの予想をすればよい。
 ひとつだけの予想ではなくて。何通りか予想をする。

 わたしたち投資のプロは、それをリスク・プレミアムという連続複利の数字に直してバリュエーションを算定します。

 リスク・プレミアムを設定すれば、それは無数のシナリオを考えたことと同じですから。

 ちょっと専門的ですか?
 でも、こんなこと大したことじゃないので、
 へー、そんなものか、と流してね。


〜成長率を推定して、その成長率が達成できないリスクも同時に推定する〜


 これでバリュー算定は終わりです。
 シナリオを現在価値に直せるからです。

 スローな投資家は、数十年後も存在するに違いないサービスや製品について、深いが、本質的、でも、「ざっくり」と世の中を見る。

 まったくビジネス・スクールの教科書通りですよ。
 競合が厳しいかどうか。
 基本特許や変動費率が低いとかいろいろな状況証拠から成長力は判断しますね。


 また、すべての製品やサービスを分析する必要はないんですよ。

 成長するのではないか?という期待が持てるものだけをざっくり調べる。
 それがスローな投資家です。


 調べることがそれ自体が楽しい方々も多いですしね。
(アナリストたちは調べることが好きなんですよ。株を当てることよりも。困った人々だ。)


 調べることで、世の中のことが深く理解できるようになりますしね。
(アナリストは商売も上手いですよ。いろいろな事例を見ているから。)



−−− よいことばかりのスローインベストメント −−−


〜スローインベストメントには、欠点はなく、利点しかない〜


 それって断定?
 断定ってよくないじゃん。ええ。よくない。

 それでも、断定したい。
 わたしはSlow Investmentには利点しかないと思っています。


 まず、社会のことが見えるようになる。
 人間について考えるようになる。
 製品や商品について詳しくなる。
 賢く生活できるようになる。
 金融リテラシーが身につく。
 それによって、一生で億単位のお金を合理的に儲けられるようになる。
 経済的な自由が得られる。
 あとは、アートっぽい感性が磨かれますよ。直感とか。
 感性というわけのわからないものが身につく。

 日々の情報での売り買いは否定しません。
 ノイズ(振動)を利用して、うまく稼いでいる人々はそれはそれでよいと思います。
 こちらの生き方は、マーケットを見るのが好きという方にはオススメなんです。ただし、大型成熟株でやるべきなんですがね。


 わたしがスローインベストメントをオススメするのは、仕事を持っている人々や日々の株価やノイズにはあまり興味がない人々。
 でも、数年で資産を倍増したいと考えている人々。

 そんな人々には、スロー・インベストメントがオススメです。



−−−  投資のお勉強 −−−


 儲かれば同じという意見もあります。否定しません。

 だからといって、やみくもに回転売買のデイトレードでトータルで損をしている人々の方が多いのではないでしょうか。

 振動やノイズは運の要素が多いので運が悪い人はあまり儲かりません。


 それは考えればすぐにわかることです。

 なぜならば、短期トレードをビジネスとしてみた場合、変動費率は100%以上。

 普通に考えたら短期トレードは、やってはいけないビジネスです。

 でも、ギャンブルとしてみればFXと並んで一番マシなギャンブルです。

 テラ銭が安いのが株のいいところです。
 競馬よりはマシです。
 パチンコよりもマシです。


〜短期投資はビジネスとしては最低、ギャンブルとしては最高〜


 一方、スロー・インベストメントは、数億円の価値のある幸福な人生への自己成長なんだといえるでしょう。


〜スローインベストメントについて、わたしたちと一緒に考えていきませんか?〜


 ゆっくり考え、気長に投資。


 気ままに投資アイデアを出し合いましょう。
 わたしも勉強中。一緒に勉強しませんか?


【億の近道ゼミの案内】

億の近道のゼミは株式投資の理論を3月から主催中。
これまでは理屈ばかりをやっていました。
これからは、理論を使って、ケーススタディとして個別株を取り上げます。

参加費は無料です。自分の勉強のために行っております。

ビッグデータを使った投資についてデータサイエンティストから教わったりします。

内幸町あたりのVenture企業で勉強会を開催することになると思います。

参加希望の方はご一報ください。

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〜ゆっくり考え、気長に投資〜
Slow Investor  山本 潤



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1981年2月2日 愛知県立春日井高校:コーヒー牛乳の青春。(天国の幸宏へ捧げる)part 3




ルールとは絶対的なものなのか。
一緒に考えてください。

(3回目)


【前回までの内容】

荒れ狂う管理教育の嵐。愛知県立春日井高校の生徒会は学校側と戦うことを決意。
学校行事を生徒全員にボイコットを呼びかける。
ボイコットは成功。学校側と生徒側との対話が始まった。
深夜遅くまで会議を続ける先生方への申し訳なさから、僕らは事態の早期収拾をはかった。


====1981年2月7日 中日新聞===


大見出し −耐寒訓練きょう再開−
小見出し −春日井高 授業を短縮し実施−


【春日井】
耐寒訓練を生徒がボイコットしていた愛知県春日井市の県立春日井高校(山本八郎校長)は六日、生徒の下校時間を遅らせない方法で耐寒訓練を七日から再開することを決め、生徒たちも納得した。
二日のボイコット騒ぎ以来、五日ぶりに正常化する。

六日は午後二時二十分からの六時間目に一、二年各クラスでホームルームを開き、担任の教師がそれぞれの教室で生徒の指導、説得をした。
さる三日の生徒代表と学校側の話し合いで学校がすでに生徒の意見を聞くことを約束しており、生徒たちの間に耐寒訓練参加の動きが出ていた。
この日、学校側が決定した。
授業を短縮して本来の下校時間までに訓練を終了させるという通知に反対の声はなかった。
授業時間を短縮するのは生徒の下校時間を遅らせないよう配慮したもの。

七日は土曜日のため午前十一時四十五分から午後零時三十五分までの四時間目を耐寒訓練にあて、九日から十三日までは、授業を五分間ずつ短縮、午後二時四十分から三時十分まで訓練をする。
同訓練は当初予定されていた十三日で打ち切り。
十四日に行う予定だった校内駅伝は中止する。


−生徒代表の話−

下校時間を遅らせないという要求が聞き入れられたので満足している。
まだ不満の者もいるが、学校側が今後話し合いに応じてくれるというので、要求を出していくつもり。


−山本校長の話−

耐寒訓練の時間を早めたのは女子生徒の安全を考えてのこと。生徒たちの不満はクラス担任を通すなどルールに従って出されれば聞いていきたい。


−−−−以上、原文のまま−−−−


耐寒訓練が始まった。

僕らはジャージに着替えて、校舎をゆっくりと周回した。
新聞記者とカメラマンも生徒が走る写真を撮っていた。

翌日の新聞各紙には、生徒が「楽しそう??」に先生たちと走る姿が新聞に載った。

管理教育は善だったのだろうか。
確かに、規律を強化することで、一時の大学進学率は上がるだろう。

親もそれを望んでいる。

だが、本当に大切なことは、生徒自身の意志であり、「盲目的に従う」ことは社会的な付加価値とはならない。


組織にはおかしなルールがある。
おかしなルールは組織の構成員の合意のもとで時間をかけて変えていくべきだ。


僕らが生徒会選挙で歌った歌が以下の歌である。


作詞作曲 山本 潤 アレンジ 中村幸宏 (1980年6月)

−なんちゅうふうだ−
(C)希望に燃えて(F)夢を求めて(G)この学校に(C)来たけれど(G)
(C)なんじゃらこんじゃら(F)がっかり後悔(C)お家に(G)帰りたい
(C)

(C)いましかできない(F)ことをやって(G)みるのが青春だと
(C)信じてた(G)のに
(C)ああしろ、こうしろ、(F)ガミガミわめく(G)指導部長にゃ
(C)驚い(G)た(C)

(F)パーマを(G)かけては(C)いけません
(F)バイクに(G)乗ったら(C)退学だ
(F)スカートの(G)長さは(C)いいかな?
(F)バッチは(D)ボタンは(G)ワッペンは?
やってられない!(G)

(F)規則規則規則規則(C)規則
(G)規則規則規則(C)規則規則
(F)規則規則規則規則(C)規則
(G)規則規則規則(C)規則規則

(幸宏のベースの間奏)


やってみたいことがありすぎて困っているというときに
一日四時間勉強しろとは少し非常識じゃないですか
なにも学校の勉強だけがすべての勉強じゃないはずで
テストテストで苦しむことほど馬鹿げた勉強はないのさ

髪の毛は肩のとこまでよ
靴下は白をはきなさい
遠足はジャージでいきなさい
成績で分けられたクラス
がまんできない!

(F)規則規則規則規則(C)規則
(G)規則規則規則(C)規則規則
(F)規則規則規則規則(C)規則
(G)規則規則規則(C)規則規則


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


中村幸宏は芸術的なベースラインを作った。

このことを書き留めたいと思ったのは、当事者のひとりである幸宏が2010年6月1日に舌癌で46才の若さで亡くなったからである。

僕たちは高校生のころ反抗期の真っ最中だったから、幸宏はこの事件のことを母上に話さなかっただろう。

幸宏から始まった学校との戦いを、彼の立派な生き様を、幸宏の母上に読んでもらいたいがためだった。
母上がご存命のうちに。それも、このコラム執筆の理由のひとつだ。


先日、幸宏の母上にお会いしたときは、

「出来る人は神様がすぐにほしがるから早く天国に行ってしまう」

とおっしゃっていた。

その通り。よい人はすぐに神様に呼ばれる。
逝くには早すぎたな、幸宏。僕がいくまで待っていてくれ。


僕は心の中で、思った。

「天国で、幸宏、おまえ、やることあるのか?」

僕らの力を必要としているのは、むしろ、いま、地獄で苦しんでいる人々だ。

幸宏は弱きを助け強きをくじく男だ。

幸宏、僕が死んだら、今度は、地獄に乗り込もう!!!
そして、もし、地獄が理不尽さで満ちているならば、
共にあの世を変えていこうじゃないか。


日本株ファンドマネジャー
山本 潤


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1981年2月2日 愛知県立春日井高校:コーヒー牛乳の青春。(天国の幸宏へ捧げる)part 2




 組織と個人。生徒と先生との対話による解決。
 親と子供、社長と社員、対立を解決へと両者の努力で導くことはできるのか。

一緒に考えてください。


(2回目)


【1回目の内容】

全校生徒による耐寒訓練ボイコット事件を新聞記事から紹介。
この小さな事件を、いまさら、ではあるが、いま、書き残しておこうと思った。

ひとつは、当事者の一人、中村幸宏が舌癌で7年前に死んでしまったこと。
ベーシストだった彼の残したベースラインを書き残しておきたかったため。
もうひとつは、たとえ学校には不名誉な事件であっても、春日井高校の校史として誰かが書き残すべきだと考えたからである。


==吹き荒れる管理教育の嵐==


1980年、愛知県には新設高校を中心とした管理教育の嵐が吹き荒れていた。

生徒の自殺が相次いだ。愛知の行き過ぎた管理教育は社会問題となる。

1980年2月には週刊プレイボーイで
「今、高校生に襲い掛かるファッショの嵐」
と特集。東郷高校はT高校との表現で掲載された。

1982年7月にNHKは「愛知の教育を考える」を放映。
宇治芳雄の「禁断の教育」を1981年9月に発表。管理教育を告発した。

その後、当時の東海高校の生徒の藤井誠二の「おいコラ!学校」(84年)がベストセラーになった。
学校が生徒へ行った洗脳教育の手法や生徒への恒常的な暴力が生々しく描かれている。

春日井高校は新設校ではなかったが、じわり、じわりと周辺高校の管理思想の影響を受ける。

実際、僕たち生徒はどんどん厳しくなる規則に辟易としていた。


「ゲームセンター事件」が起こる。

放課後に繁華街のゲームセンターに入り浸っていた生徒数人を生活指導部の先生方が補導するという事件であった。
まあ、たばこを吸っていたのはいけなかったのかもしれないが、学校の外の話。
捕まった生徒たちは、一週間、校庭の草むしりをする羽目となった。
僕はこのことを歌にして反抗した。


さらに、頭髪事件が起こる。

服装検査という検査が急に始まったのだ。
校門前で生活指導の先生方が、生徒を呼び止める。
スカートが長すぎる、化粧がいけない、学生服のカラーが外されている、
など、服装の乱れは心の乱れというスローガンで始まった。
僕はこのことも歌にして反抗した。


事の発端となったコーヒー牛乳の自動販売機。

学校で飲むコーヒー牛乳が楽しみだったのに、ある日突然、夏休みが終わった途端、白牛乳だけになってしまったのである!

生徒は騒然。
え?なんで? おい、どうしてだよ!

生徒が先生に理由を尋ねる。
理由は「コーヒーは健康に悪い」であった。

憤りしかない。
コーヒー牛乳を飲む自由を取り戻す。
僕たちのささやかな戦いが始まったのである。


===戦いの始まり。中村幸宏という男のとった髭ボウボウ作戦===


「頭髪」検査に反抗して、幸宏は「髭」を伸ばした。
「髭」は「頭髪」ではない。

それでも、学校からは「髭」を剃れと言われていたが、そのとき、学校に対して幸宏はこう返した。

「髭はなぜか生えてくるんですよ。剃ってもまた生えてくる。キリがないでしょう」
学校にすれば問題行動であった。

髭を伸ばしてジャズを聞いていた幸宏はもう大人の雰囲気を漂わせていた。
ベースが飛び切りうまい。彼の弾くチョッパーは高校生離れしていた。
学校帰りはDo Musicというスタジオでバンドの練習をしていた。

幸宏は制服のカラーを外して、ボタンを閉めないで、髪の毛を少し浮かせていたのだが、髭は濃かった。

幸宏に勇気付けられた僕らは、反撃に出る。

「指導部なんかぶっとばせ!」というジャズ風の曲を作り昼休みに放送。
曲のアレンジは幸宏であった。生徒の反骨精神を鼓舞。
放送部の部長は林。後輩だが信念のある男だった。

(歌詞は、「一体全体、どうしたわけだ?生徒はいつも苦しんで。。。これじゃ嫌になっちゃうぜ。指導部なんかぶっとばせ!!」。)

さらに、規則の虚しさをロックにした「なんちゅうふうだ」という曲を文化祭で広めた。

(歌詞は、「希望に燃えて夢を求めてこの学校に来たけれど、なんじゃらこんじゃら、がっかり後悔、お家に帰りたい。。。」)


1980年の秋の文化祭。

幸弘のベースラインが小気味よく弾ける。流れるカウンターライン。
富也と僕は、それに飛び乗る。
音楽室で行ったライブだった。
17才の僕らは汗だくになって、叫び続けた。
「生活指導部なんか、ぶっとばせ!」と。

(注意:生活指導部というのは、生活指導室という詰所に控える体育会系の体格のよい数人の教師の集団であり生徒の頭髪検査などを統括していた。)


===バンドメンバーの生徒会への立候補===


僕らが教室でたむろしていると、サイドギター担当の久野が、次の生徒会に立候補をし学校を変えたいという。

教室の黒板で、有志が集まって、あみだくじ。
適当に会長、副会長、書記、会計などを決めた。

まるで勉強ができない劣等生たちが生徒会に全員当選した。
しかも得票率9割という圧倒的な支持を得た。

なにせ、生徒会立候補の演説の代わりに「ロック」を演奏してしまったのだから。

その内容の過激さから生活指導部の先生によってすぐにマイクの電源は切られてしまったが、聴衆には熱が伝わった。

歌のベースラインはすべて幸宏がユニークに作った。
ドライブするベースラインでみんながノリノリになる。

今度の生徒会は学校と戦う生徒会なんだ。
みんなの期待を一身に背負った。

ターゲットは制服検査。こいつをまず、やめさせる。
僕は髪の毛の色などはどうでもよいと思っていたし人権の侵害ではないかと思っていた。
校門に先生たちが立って、女子生徒のスカートの長さや前髪の長さをチェック。
ひどい場合はハサミが登場した。

これは心情として許せなかった。

自由な校風の学校は、こんな検査はやらない。
管理教育に染まった先生の一部が急に他の学校を真似してしまったのだ。

教室に入ると服装検査に慣れていない生徒たちがプンプンに怒っている。
女子は特に反抗した。

服装検査は先生ではなく、生徒が自主的にやることを生徒会で決議。
評議会でも議決した。

先生に要望を伝えた。
が、何も変わらない。


===ボイコット前夜===


ボイコット作戦は富也が指揮した。成績学年トップクラスであった。

4月に配られた年間行事表をとってあったのだ。
1月29日、生徒会議会の前日に、富也は興奮していた。

「おい、見つけたぞ」。

富也は得意げであった。彼の右手にはピラピラとB4のわら半紙。
1980年度の春日井高校の年間行事予定表であった。

耐寒訓練は年間の行事表には載っていなかったのだ。
つまり、これは生活指導部の思いつきにすぎないということを示していた。
恣意的な力が働いて、耐寒訓練が急遽実施される。

春日井高校では学校行事は生徒会の主催であった。
耐寒マラソンは生徒会の主催ではなく学校主催なのだという。

僕らは学校主催ではなく、生徒会主催であるべきだと主張した。
そのためには、拙速な訓練を中止し、やるにしても生徒主体の来年度からの実施を要請した。

そうでなければ、先輩たちが築いてきた自由な校風が死んでしまう。


この富也のファインプレーによって、全クラスが集う生徒会議で、全クラスの評議員が憤慨してボイコットに賛同したのである。

僕らは耐寒訓練をボイコットすることを決議して、耐寒訓練の当日を迎えた。


===ボイコット当日のこと===


1981年の2月2日ボイコット当日の朝はよく晴れていた。

朝7時半、チャリンコを駆って僕は高校へ急ぐ。
僕は名古屋市とはいえ、北の端っこの守山区の高島町から、松河戸橋を渡る。
そこは一面の畑。あぜ道を突っ切ると春日井市立中部中学を右手に見て通りすぎる。
あとは、中央線の無人踏切をわたり、愛知県立春日井高校はすぐだ。

チャリで10分の行程である。

ちょうど、春日井高校の東に位置する正門前では、生徒会議長の富也が重たそうにアンプやマイクを搬送していた。
アンプを持つのを手伝って、富也の2年1組の教室にアンプとマイクは隠す。


午前8時前、放送部の部長の林が、僕を放送室に通す。

先生方がかけつけても放送室には入れないように入り口をロックアウトした。
林は、入念に、全校放送の準備をしているが、故意に職員室にだけ放送が流れないようにした。

「山本さん、こうすると職員室には放送は流れないですよ。
職員会議で先生方はこの時間は職員室にいます。
放送するならいま、このタイミングしかない。」

放送室から職員室のスイッチだけをオフにして、僕の放送は始まった。

これが愛知県教育委員会の主張した「公共の施設を占有しての扇動」だ。

わたしたちの行動は「計画的で極めて悪質」であると愛知県の教育委員会は決めつけた。


「お知らせいたします。生徒会議会において、本日放課後に予定されていた耐寒マラソンは無効となりました。つまり、中止です。
放課後に、全校集会を中庭にて開催いたします。全校生徒のみなさま、耐寒マラソンは中止します。放課後は全校集会のため中庭に集まってください。」


幸い、先生方は放送室に飛んではこなかった。

職員室にはいかないでクラスで放送を聞いていた先生方もいらっしゃったが、容認してくれた。

「ほう、生徒会か。面白いやないか」
と言ってくれた先生もいた。


すぐに放送室を出た。
富也と僕と幸宏は1年1組からオルグに回る。他の役員も総出でオルグした。

先生の指示を無視して(先生を振り切って)、マラソンに参加しないで、中庭に集まるようにと。

「このまま学校の言いなりになれば、君たちはダサいヘルメット通学になるぞ」
と。

ただならぬ生徒会役員の気迫あふれるオルグに一年生たちは、ただ、うんうんとうなづいてくれた。

クラス担任がすでにいるクラスもあり、僕らのオルグを先生方はよく聞いてくれた。そして、僕らの行為を容認してくれた。


そして、放課後。
先生たちを振り切って、僕らは中庭に集まった。

野球部の主軸3番バッターの原科が
「おーい、来たぞう!途中で(野球部顧問の)饅頭(服部先生のあだ名)がいたから、心臓ばくばくだよ」。

僕は感謝の印として「来てくれてありがとう」といった。

こうしてボイコットは成功した。
先生の呼びかけを振り切り、中庭に全校生徒の3分の2の生徒が集結した。

僕は集会のアンプの電源を2年3組のH先生のクラスのコンセントからとろうとした。
しかし、H先生は、コンセントの前に立ちふさがって、それをさせない。
H先生の担任クラスのコンセントを使われるとボイコットに加担することになるというのがその拒否の理由だ。

僕は諦めて、隣の2組から電源を引いた。
H先生に隣のクラスならいいのかと聞くと、それは知らないという。

僕は、こういう二枚舌の人間にはなりたくないと思った。


幸宏は集まった生徒たちを見て満足していた。
生徒会の役員たちが、マイクを持ち、「いい天気だねえ」とのんきに演説した。

特に新聞記事にあったような、明日以降もボイコットを続けようと意思統一したということではない。
集まって、みんな、よく来たねで終わりにしたのだ。なんの要求もせずに。


山本八郎校長は、勇敢にも一人で集会に乗り込んできた。
激怒のあまり、右コメカミに青筋が浮き出ていた。

中庭に集まった500人を超える生徒たちを前にして、さすが校長。
「中止中止」と大声で怒鳴っている。

「おい、何を勝手にやっとるんだ。解散しなさい。こら、誰だ、これを扇動したやつ、誰だ!」
と続けた。

怒り心頭のあまり、どもっていた。


僕は校舎をよじ登って、2組の窓枠に立った。
そして、有りっ丈の声で叫ぶ。

「校長先生、僕らは僕らで物事を決めることにしたんだ!学校は生徒のものだ!」

集まった生徒たちはやんやの大喝采である。
そのとき、生徒たちが、ザザッ、ザザッという音で校長を取り囲む。

校長は、僕を下ろそうと窓まで近づこうとしたが、周りの生徒たちが校長を完全に取り囲んでしまった。

校長は、悔しそうに声を張り上げた。

「おい、お前が扇動したんだな、お前だな!お前には校舎に触る資格はない。お前は退学だ!!」

生徒がズッズと校長を取り囲み、身の危険を感じた校長を生活指導部の先生方が体を張って救助する。

生活指導部長が、
「な、な、お前たち、話し合おう。話せばわかる。どうだ、いまから体育館へ行かないか?」
と述べた。


当日の夜遅くまで職員室には先生方が残ってくださった。
先生同士の話し合いの内容はわからないが、深夜まで激論が続いた。

富也と幸宏と僕は、夜10時ごろ校庭から職員室の中を覗いていた。


===ボイコット翌日 1981年2月3日 春日井高校===


先生方は疲労の色は隠せなかったが、授業は行われた。

約束通り、生徒会と校長との話し合いは行われた。
冒頭、山本八郎校長は、僕たちに「冷静にいこう」とおっしゃった。


===1981年2月4日 中日新聞記事 (原文そのまま)===


(大見出し)耐寒訓練の春日井高 事態収拾へ動く
(小見出し)学校と生徒代表話し合い
(記事)
【春日井】
耐寒訓練を生徒がボイコットした愛知県春日井市の県立春日井高校(山本八郎校長)で三日放課後、事態収拾のため生徒代表と学校との話し合いが行われた。
席上、学校側は学校行事については生徒たちの意見を十分に聞くと約束したうえで延期している耐寒訓練を再開するとの意思を伝えた。
生徒たちは四日、各クラスでホームルームを開き、話し合いの内容を伝え、クラスの意見をまとめた上、再び学校側と話し合うことになったが、大勢は収拾に大きく動き出した。

この日の話し合いに参加したのは生徒側が一、二年生十八クラスの代表二人ずつ、生徒会役員八人の計四十四人。
学校側は校長、教頭、学年主任ら八人。
話し合いは放課後午後三時三十分から二時間半にわたり行われた。
「事態収拾のため感情的にならず話し合おう」と山本校長が切り出し、生徒の質問に学校側が答えるという一問一答形式で進められた。

この中で生徒の「学校行事に生徒たちの意見は反映させられないのか」の質問に対し、学校側は「生徒の意見は十分聞く。とり入れられない場合は、納得のいく説明をする」と答えた。
さらに、学校側は今後も話し合いの場をつくるなども約束した。

この後、学校側が「耐寒訓練を再開したいので、クラスに帰ってみんなの意見を聞いてきてほしい」と提案、生徒代表も了承した。
同校では四日の授業を五分間ずつ短縮、午後約三十分のホームルームの時間を設け、クラスごとに生徒たちと話し合った後、同日放課後、もう一度、生徒代表と学校側と話し合うことになった。

(山本八郎校長の話)
父兄のみなさんもかなり心配しているようなので早く収拾したい。
生徒たちが間違っていることははっきり指摘するが、意見は十分聞いてやりたい。今回のボイコットに対しては当面処罰は考えていない。

(生徒代表の話)
いままで学校側は生徒の意見を無視し続けてきたが、今回の話し合いで機会があるごとに生徒と学校との話し合いの場を設けてくれると言っており、評価している。学校側が熱意を見せており、問題の収拾を図りたい。



===僕らは早期収拾を図った===


ルールはルール。逆らった奴が悪い。
これが管理教育の根っこにある思想であった。
でも、それは教育とはいえない。

先生方は、頭ごなしではなく、生徒との話し合いの場を設けた。
それだけではなく、連日、夜遅くまで議論をされていた。

幸宏と僕は、深夜まで先生たちは会議している現場を校庭からチャリに乗って眺めていた。

僕たちの中に自然に溢れ出た思いは
「先生たちに、こんな深夜まで会議させて、申し訳ない」
という感情であった。

幸宏と僕は目を合わせた。
「引くところは引かなければならない」。

学校と生徒は上下の関係だ。
上下の関係だからこそ、話し合いは重要であった。

県教育委員会から毅然とした態度をとれと指示されていた山本八郎校長であったが、彼の英断で、僕らは退学にならなかった。


P.S.

1982年。卒業を控えた僕たちは、愛知県教育委委員会を「偏差値怪獣」と命名し、「偏差値怪獣にねりわさび光線をあびせる会」を結成した。
「ねりわさび」とは、僕たちの作成した雑誌名。「ねりたてのからさ」が売りであった。
習熟度クラスに反対、賛成のアンケートを実施。圧倒的な生徒が反対を表明していた。

富也は、学年トップの秀才で、どの大学にもいける学力があった。
なぜか地元の私学に第一志望で工学博士となり、いま、某大学で工学教授をしている。

あのボイコット事件を思い出すとき、幸宏のベースラインが鳴り響く。
音楽室。体育館。公民館のホール。Do Musicのスタジオ。

僕らは卒業後もライブをした。
大学生のときは幸宏とはジャズライブハウス「Aトレイン」に通ったものだ。

幸弘は、生協でロジスティクスを担当していたが、残念ながら、2010年6月1日46歳の若さにも関わらず舌癌により死去。

幸宏は昭和38年12月16日生まれ。
春日井市立東部中学を卒業後、春日井高校へ進学した。

1981年2月2日。
幸宏もまた、退学覚悟であったし、僕たち全員、退学覚悟であった。

服装検査に抗議する幸宏の勇気ある「髭ボーボー作戦」から、僕らの反撃は始まった。
「髭はなぜか生えてくるんですよ。剃ってもまた生えてくる。キリがないでしょう」と幸宏は主張し、学校と対決した。


36年後、2017年の我が母校、愛知県立春日井高校。
ボイコットの集会を決行した中庭。その西側に校舎をつなぐ渡り廊下がある。
渡り廊下の下に飲料の自動販売機が設置されている。


自動販売機は、当時のガラス瓶ではない。
紙パックジュースが並ぶ。MEIJIの乳製品群だ。

白牛乳だけではなく、いちご、バナナ、コーヒーなどの様々な豊かな飲料が並ぶ。
後輩たちは、少なくとも自動販売機に関しては、「自由」を謳歌している。

この自由は、当たり前のものではない。勝ち取った自由なのだ。


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