年前半のIPO相場をレビューする

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 2017年もはや7月となり株式相場の後半戦がスタートしています。

 何が起きるか予測できない未来を前に相変わらず山あり谷ありの変動を見せてくれる株式相場は日経平均が2万円前後で推移する中で利益確定売りを消化しながら比較的堅調な推移を辿っていますが年後半は果たしてどうなりますか。


 IPO相場も12日のソウルドアウト(6553)から後半戦を迎えます。

 IPO企業数は年前半は39銘柄となりました。3月に集中した格好ですが、これまではほぼ順調に消化されているようです。
 ただ、直近の傾向としてはIPO後すぐに調整するケースが増えてきているようで、6月のIPO7銘柄のうち6銘柄が時価が公開初値を下回っている状況です。

 これは5月が例年通り、IPOがなく、需給タイトの中でIPOした銘柄に人気が集中し初値がいずれも公開価格の2倍以上となったことが影響しています(アンビシャスのエコモットは1.5倍)。


 公開前にIPO銘柄を公募で得た投資家も初値で買ってみようと考えている投資家も日経平均2万円時代の到来でIPO銘柄を虎視眈々と狙っておられるものと推察されます。

 そこに待ち受けるIPO相場の特徴は、

1)売り出し株数の少ない銘柄はIPO直後に人気化しやすい一方で過熱気味となって割高な印象が持たれ調整局面に入りやすい。

2)IT系の銘柄にはプレミアムがつきやすい。

3)上場時はマザーズに人気が集まりやすいが、中長期では東証2部、1部に上場する割安感のある銘柄の方がパフォーマンスを上げやすい。

といった点です。


 年前半の39のIPO銘柄のうち公開価格を時価が下回っているのはスシロー(3563)やLIXILビバ(3564)の2銘柄。
 公開初値を時価が下回っているのは現在25銘柄にもなっていますが、これらの中は投資チャンスが待っている銘柄もあるかと考えられます。


 今月から来月にかけては6銘柄のIPOが予定されています。
 その中には興味深い銘柄も含まれており、暑き夏の戦いに備えておきたいと思います。


(炎)


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拝啓ステークホルダー様

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 企業には多くの利害関係者がいて、何らかの格好で絶えず見守ってくれています。

 株主、従業員(社員)、取引先、顧客、金融機関などの関係者を味方につけて企業は成長の道を歩んでいきます。こうした主体をステークホルダーと呼びますが、経営者はこの存在を意識しながら緊張感をもって経営にあたることになります。

*ステーク(STAKE)は競馬などの掛け金のこと。
 ホルダー(HOLDER)は掛け金の保持者、掛け金の預り人ということで、
 この2語を合わせて経営学的な意味に解釈すると企業を取り巻く多様な関係
 者が企業に投資し、その企業活動による成果から得られる利害を受け取るこ
 とを意味します。

*ステークホルダーにはこのほか地域社会や地球環境、更には時には競争相手
 などを挙げることもあります。
MBAに乾杯! 越尾英明著(同文館)より)


 創業間もない頃は経営者はステークホルダーを身近に感じて頻繁に語りかけますが、事業が軌道にのるといつの間にかステークホルダーの存在を忘れてしまう経営者もいるのかも知れません。

 とりわけ運よく上場にまで至った経営者は新たな株主も含めこうしたステークホルダーの期待に応える必要があります。


 経営者はヒト、モノ、カネに情報を加えた経営資源を活かして事業を発展させ、結果としてステークホルダーには何らかの配分を行うことになります。

 こうしたステークホルダーと上場企業との関わりとして一般的なのは持株会の存在です。つまり単に業績が上がっただけでなく株式投資を通じてステークホルダーには何らかの配分をしていこうとの考え方です。
 この場合、経営者は外部の投資家やアナリストなどに対してと同様、内部の従業員に対してしっかりと将来性などを理解してもらう必要があります。
 何のために持株会があって株式を保有してもらうのかを理解してもらう必要があります。


 社員持ち株会、役員持株会、従業員持株会が株主の上位に来ている事例は多く、更には取引先の持株会も設立されている事例も見かけます。
 ブランド力のある企業の株は多くの株主で支えられているほか、時価総額が1000億円以上となると機関投資家が関心を示すことになります。

 最近では株主にGPIFなど公的資金が入っていたり日銀がETFへの投資を通じて筆頭株主になっている事例が多くなっています。

 その場合には日本トラスティ信託口、日本マスター信託口という名義で保有されているようです。


 通常の株主は個人、法人でそれぞれが保有していますので上位の大株主にでもならない限りは名前は出てきませんが、株主数としてカウントされます。
 時価総額の小さな銘柄では機関投資家の投資対象になりませんので個人投資家が主体になります。このため、いかに個人投資家を大事にするかを考えていく必要があります。


 ステークホルダーの皆さんはどのような立ち位置であれ関係企業の発展によってメリットを受けることになります。

 株主の皆さんは他人行儀にならず、業績の発展を支えて企業への評価が不足しているのであれば積極的に株式を買い増しするなどして保有比率を高める行動に出てはいかがでしょうか。

 そうした意識の高いステークホルダーの登場が待ち望まれます。


(炎)


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株の効能書




 皆さんが普段風邪をひかれたり腹痛などの病気になったらお医者さんに行って調剤薬局でお薬を処方してもらうかも知れません。調剤薬局では薬剤師さんが患者さんに提供する薬の効能を説明されます。

 こうした薬は開発から上市に至るまで何年もかかる治験などの期間を経ます。薬剤師さんの説明では必ず、副作用の話が出てきます。それが抗生物質だったりするとなおさらです。

 効能と副作用は対になっているのかも知れません。


 なぜこんな話をするのかと言うと株式にもあてはまるのではないかと思うからです。

 株式に投資する皆さんは投資することで何らかのリターン、メリットを受けようと考えておられるのかも知れません。対面営業の証券会社では経験豊富な営業マン(中にはアナリスト資格やFP資格を持つ方もいます)がいて個人富裕層を中心に取引の際に各株式の性質、価値、株価の値動きなどをじっくりと説明を受けられているのかも知れませんがいかがでしょうか。

 ただ、株に効能書などないとお考えになっている投資家の皆さんはそうした対面営業マンの説明など要らないとお感じになるかと思いますが、その役割を担っているのが会社四季報などの情報誌です。
 これはSBI証券やKABU.COM証券などのオンライン証券でも閲覧することはできます。


 多くの読者の皆さんは対面営業ではなくこうしたネット上で株式取引ができる証券会社のインフラを活用されている筈ですが、実はそこにも多くの株の効能書が付いていることに気がつかれていることに気がついておられるのかと思います。

 株は魚や野菜といった生鮮品と同じ。業績が変動するので株価も変動がつきもの。
 さきほど受けた投資したばかりの株の効能があっと言う間に陳腐化してしまうことだってあり得ます。

 風邪に効く薬を間違って腹痛用の薬が投薬されようなミスは許されないですが、そのために投資家の皆さんはまず投資の目的は何か、投資資金の規模やリスクに耐えられる期間はどの程度かなどを明確にしておかないとなりません。


 短期で儲けるための資金はかなりプロ的な効能書が求められますが、それはかなり投資家にとっては副作用が伴うものだとの認識を持つ必要があります。

 反対に中長期投資の資金とは言っても書かれている効能書が違っていたらいつまでもリスクだけを受けないとならなくなってしまいます。

 株式投資を勧める証券会社や助言サービス会社は投資家にとって資産運用の良き相棒であるに違いありません。株の効能書をお互いに読み砕いて納得して投資することが求められます。


 株の効能書としてはアナリストが書いた膨大な企業レポートがネット上で掲載されていることもあります。証券会社やIR会社のサイト上や企業のHP上にこうした効能書に似た報告書があって皆さんも閲覧されているのかも知れません。


 そうした株の効能書には投資に際しての注意が添えられています。

 自己責任の下で服用して下さい、と。


(炎)


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ひふみんアイ




 一躍、時の人となった将棋界の藤井聡太4段(14歳)の快進撃が止まらず、29連勝という連勝新記録を樹立しました。

 取り敢えず遅ればせながら藤井4段にお祝い申し上げます。

※編集部注:残念ながら7月2日に29連勝でストップしました。

 それとともにメディアが大騒ぎするものですから世の中は猫も杓子も将棋の話でもちきりとなっています。


 こうした一種のブーム状態から株式市場でも関連銘柄として将棋の実況放送をするメディアを持つサイバーエージェントやKDDI、将棋のプロ公式戦のスポンサーとなっているJTなどを上げる声も出る始末。まあ、いつの時代もあやかろうという人たちはいるものです。

 こうした中で藤井4段と初戦を戦い敗れた加藤一二三9段が引退宣言。
 この方も一躍クローズアップされています。

 メディアでは加藤9段の特徴的な対局中の行動として相手の立ち位置で将棋の盤面を俯瞰する「ひふみんアイ」がもっぱらの話題となっているのを皆さんも聞かれたかと思います。


 将棋は一定のルールで性質の駒を置いて相手の王将を得るまで戦う知的なゲームだと筆者は認識していますが、今話題のAIではコンピューターが勝っているとされています。
 必ず相手がいて勝つか負けるを競うゲームで似たような盤上の戦いに囲碁やチェスがあってそれぞれに奥の深い戦いが繰り広げられる点では同じです。


 一方で株式投資においても相手こそいないようには思いますが、実は買い方と売り方がにらみ合って展開する一種のゲームだという考え方もできます。

 例えば皆さんが運用のプロだとして、盤面ならぬ板上に置かれている売り板と買い板を眺めて下す判断があるとします。

 あなたは現在、買い方だとしてできるだけ安く買いたいと考えるのであればひふみんアイでは売り方の目線で買い板を眺めてみれば良いということです。
 反対にできるだけ高く売りたい、量をたくさん売りたいというのであれば買い方の目線で売り板を見て作戦を考えるということになります。


 日々、繰り広げられる買い方、売り方の戦いが将棋の勝敗と似た世界だとの思いが持てれば、今回のひふみんアイが良いヒントをくれているのかも知れません。


(炎)


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株主総会シーズンを終えて



 本日から7月相場に入り、早くも2017年の後半相場が始まりました。

 6月の最終週は3月期決算企業の株主総会の開催ラッシュでしたが、皆さんは投資先の企業の総会に足を運ばれましたか?

 平日開催の株主総会にわざわざ会社を休んでまで足を運ぶ方は少数派かも知れませんが、熱心な個人投資家として億の近道の執筆陣の一人で、いつも本誌で熱く語って頂いている情熱投資家、相川伸夫氏も今回、地方から東京まで足を運んで株主総会に出席し、議長を務めるその会社の社長に質問まで行ったとのこと。

 その情熱ぶりを皆さんにもお伝えしたく本日は改めてその企業のことをご報告頂きましたのでご参照下さい。


 さて、注目したいのは株主総会後に送られてくる大量の配当金の行方です。

 時価総額600兆円を超えた東証1部市場。
 そこでの平均配当利回りは1.6%ですので、そのうちの3月決算銘柄の配当金を1.0%分として、それだけでも6兆円にもなります。仮にこのうちの10%が再投資されても6000億円です。

 現在の1日当たりの売買代金が2.6兆円ですので金額的には少なくないと思われます。

 そうした資金が株式市場にどれだけ、どのタイミングで戻ってくるかは分かりませんが、年金資金などの公的資金と合わせて今後の株式相場にとっては下支え要因になることが想定されます。


 少なくとも緩やかな上昇相場が見込める限りは自己株買いによる浮動株の減少に大口投資家による配当金の再投資が加わり、需給はますますタイトになるものと考えられます。市場平均の株式配当利回りが国債の利回りを上回る限りはこうした再投資は理にかなったものとなりえます。

 現在の東証1部のバリュエーションもまだPER16倍以下、PBR1.3倍、配当利回り1.68%(加重平均2.0%)であり、PERが20倍を超えていたバブル時代の水準とは異なっています。


 株の変動を楽しみたいという個人投資家の皆さんにとっては現在のような株式相場は面白くないと言われるのかも知れませんが、日本株もNYやNASDAQのような相場展開、つまり積み上げ型になりつつあり安定した値動きに変わっている点を意識しておく必要があるのかも知れません。

 これからまた年後半の株式相場の行方を皆様とともに追いかけていきたいと思いますので宜しくお願いします。


(炎)


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時の人、時の株




 祝!!29連勝。新記録樹立を心よりお祝い申し上げます。


 将棋界に彗星のごとく現れた14歳の藤井聡太4段の快進撃が止まりません。


 時の人となった藤井4段の連勝記録がどこまで続くのか楽しみですが、株の世界でも時の株が出現しながら投資家の心にわくわく感をもたらしていることは株好きな方にはよく理解されていると思います。


 時流に乗って上昇を続ける株式を持つかどうかは投資家各位の判断に委ねられますが、時の株の条件は文句のない業績向上であり、時の製品や時のサービス商材がベースになっていると考えられます。

 かつてのガンホー、DeNA、ミクシィに続きゲーム業界の巨人、任天堂が、再び時の株に踊り出ようとしているほか平田機工、キーエンスなども業績急向上企業もそうした時の株になっているようで興味深いところです。


 一方では時に夢のような製品開発をネタにすることもあります。

 サイバーダインやユーグレア、アスカネットなどの未来志向型の商材開発が時の株を作り出したりしています。本物ではない夢物語だけで時の株となっているような場合は失望に変わることもありますので皆さんは見分ける目をもって頂く必要があります。


 14歳の中学生が時の人となるのと同じように上場企業は選ばれた企業でありその活躍で時の株となるチャンスがあるとの認識を投資家の皆さんには持って頂ければ幸いです。


(炎)


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浮動株を吸い取る



 皆様の多くは株式を売買しながら資産形成に日々努めておられるものと推察しますが実際にはいかがでしょうか。
 株式以外にも債券や金、為替など変動商品を研究しながら資産運用をされているものと思いますが、株式においても日本株だけではなくNY証券取引所やNASDAQ市場に上場している銘柄を対象に組み入れておられるのかも知れません。


 そうした銘柄には皆様の取引の結果、株価が日々ついていて上がったり下がったりと変動を続けています。そうした銘柄の取引の限度は最大で発行済み株式数の範囲に留まると考えられます。

 発行済み株式数に株価を掛けると時価総額になり、東証1部市場全体の発行済み株式の合計が現在605兆円に上っていることを皆様はよくご存じかと思います。バブル経済のピークが600兆円程度だったことを記憶に残しておられるなら、この水準はとても記念すべき水準かと思います。


 これはもしかしたらバブルか・・。と考えられる方もお見えになるかと思いますが、これに見合った利益が存在すれば問題はありません。企業活動の結果得られた利益をベースに株価は形成され、その株価に発行済み株式数との掛け算である時価総額が未だに1989年のピークを抜けていなかったことが逆に問題ではなかったかと思います。
 投資尺度であるPERは東証1部市場の平均が15.78倍でバブル経済時代の20倍以上に比べてまだ穏健だし、PBRも1.3倍程度、配当利回りも1.67%でありバブルだという声は聞こえてきません。時価総額600兆円は単に通過点に過ぎないとの認識を持つべきかと思います。


 株式市場での価格形成は業績動向だけでなく需給でも決まります。発行済み株式のすべてが取引されるわけではなく、その中の日々売買される対象となる浮動株の存在は皆様にとって興味深いところかと思います。


 例えばソニー(6758)の発行済み株式数は12.6億株。会社四季報によると50単元未満の株主が保有している割合を示す浮動株比率は14.1%。つまり、1.77億株が比較的小口の株主に保有されていることになります。
 株価が4300円だと7611億円分になります。これに信託名義など大口投資家の保有分も加わり日々売買の対象となります。
 現在、ソニーの時価総額は5.4兆円。今期から来期にかけて5000億円の経常利益が見込まれるソニー株はほぼフェアバリューになっていると考えられます。


 一方で今や市場のコア銘柄となっている任天堂(7974)の発行済み株式数は約1.4億株。株価は39000円台にまで上昇していますので時価総額はこれもソニーとほぼ同じ5.4兆円。実際には自己株が2154万株ありますので時価総額は4.7兆円。
 スイッチ好調で今期から来期にかけ業績は向上すると機関投資家のアナリストの皆さんは評価を高めているようですが、会社側は今期の経常利益を今のところ600億円と見込んでいますのでかなり上方修正を期待した買いが入っての株価形成であろうかと思います。

 その任天堂の浮動株比率は8.6%ですので浮動株数は1200万株にしか過ぎず、金額ベースでは4692億円にしか過ぎません。自己株を除いた時価総額4.7兆円に見合う経常利益がソニー並みの4000億円にはまだほど遠い業績水準ながら任天堂には潜在的に利益を生み出す力があるとの評価がなされているのかも知れませんが、先高観を持った投資家が浮動株を吸い上げた結果の株価という印象が強いというのが率直なところです。


 GPIFをはじめとした官民挙げての浮動株吸い上げ作業がここに来ての株高の背景だとすれば行きつく先は金融政策の転換による株価下落を覚悟しないとならなくなります。そうしたことが今すぐに起きることはないと楽観視されている投資家の方が多いのかも知れませんが、株価水準が現状の収益を逸脱して形成されているのであれば気をつけておかないとなりません。


 浮動株の少ない銘柄の株価つり上げが水面下で進んでいる現状を見て日本株の先行きに懸念を抱く投資家も存在することだけ確かのようです。

 放出株数の少ない浮動株比率が限定されているIPO銘柄の乱舞などこうした需給関係を利用しての株式売買です。


 冷静な皆さんはこうしたホットな動きが長続きしないことを十分にご理解されていると思います。


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花菖蒲の季節到来



 日経平均がようやく安定的に2万円台に乗せるとともに、ホットマネーがIPO市場にも押し寄せています。あまりにホット過ぎて火傷してしまいそうな勢いで6月にIPOした3銘柄は公開価格に対して初値が大きく上回っています。
 IPO後はやや波乱含みの展開が見られますが短期勝負と割り切った買いが入っての展開だと考えられます。

 5月はIPO銘柄がなく6月も後半に集中したため行き場のないお金が集まり、好需給のIPO銘柄の株価がやや過剰に買われたためだと考えられます。


 ビーブレイクシステムズ(3986)は6月15日にマザーズに上場した主にクラウドERPの開発および販売を行うパッケージ事業を展開する企業ですが公開価格1670円に対して初値は7700円で4.6倍にも跳ね上がりました。その後8300円の高値をつけましたが、先週末から本日にかけ大きく調整の動きを見せました。

 今期予想経常利益2億円足らずの企業がいきなり時価総額100億円を超えてやや過熱気味のスタートであったことから、調整は致し方ないところではありますが、市場環境を横目に短期的な活発な値動きが今後も想定されます。


 ダイレクトマーケティング(6549)は6月20日にJASDAQに上場したダイレクトメールの会社で上場2日目に公開価格2500円に対して2.8倍の7100円で初値がつきました。22日に8500円の高値をつけましたが、これも業態からしてやや過剰な評価だったせいで本日も安値6330円と大きく値を下げ、終値も6460円と初値を大きく割り込むなど波乱含み。


 6月21日アンビシャス市場に上場したエコモット(3987)も公開価格2730円に対して1.5倍余りとなる4195円の初値がつきました。こちらは23日に6400円の高値で寄り付くなど順調な上昇を見せるかと思われましたが週末は一気に5020円の安値をつけ本日も安値4260円をつけるなど波乱含み。アンビシャス銘柄だけに公開時の人気が長続きしない可能性が大で投資するとしても短期勝負と割り切った資金が入ってきたように思われます。


 今週は27日にFringe81(6550・M・公開価格2600円、時価総額62.5億円)、30日にはSYSホールディングス(3988・JQ・公開価格2560円・時価総額31.8億円)、ツナグ・ソリューションズ(6551・公開価格2130円・時価総額49.8億円)、GameWith(6552・公開価格1920円・時価総額158.4億円)の合計4銘柄がIPOの予定です。

 直近のIPO銘柄の波乱や30日の3銘柄一気のIPOでそれぞれ比較的安く寄り付く可能性もありますので注目しておきたいと思います。


(炎)


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株価上昇に向けた新視点

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 株式相場に限らず相場には上がるか下がるしかない2つの世界、2つの局面が存在します。


 いや待てよ・・。横ばいだってありうるのではないかと言う方もお見えになるかも知れません。

 仰せの通り横ばいもあり得ますが、それは滅多にない局面で長く続くことはありません。

 相場の上げ下げがあってこそ株式運用は面白い。売りたい投資家と買いたい投資家の出会いの場が株式市場であり、そこで形成される相場には上げ局面と下げ局面があって当然です。


 基本的に株価にしろ為替相場にしろ上がるか下がるかしかないのでその先行きを考えるにおいては上がる背景、下がる背景を吟味していく必要があります。

 相場の上げ下げを占うには過去の経験則が活きてきます。株価はまるで生き物のような動きを見せますが経験によってある程度の判断はできることになります。


 相場には過去、現在、未来の3つの関係があり、そうしたデータを蓄積することで未来予測するAIの世界には株式相場はとても魅力的な存在なのかも知れません。

 未来において上がるにしろ下がるにしろこうしたパターンで株価が動けば近未来の株価はこう動くという想定が考えられるのであればそれは有効な運用ツールになるものと思いますが、まだまだそうしたツールを完成させるには先は長そうな気がします。この場合は、AI同士の戦いが繰り広げられるのでしょうか。

 そうした未来の運用がどうであれ、運用者である皆さんは絶えず当面の相場に目を向けておられるかと思います。

 日経平均という指数が2万円台に乗せてからの上げ下げに関心を寄せながら今後の相場展開を予想されているものと思います。今後上がると想定される投資家が多いから相場は上昇トレンドを描くのでしょうし、下がると想定される投資家が多くなると相場は下落トレンドを描くことになります。

 日経平均はアベノミクス相場で2015年6月に20952.71円の高値をつけましたが、その後2016年6月に14864.01円でボトムをつけ現在は19943.26円と2015年6月高値に接近中です。これを超えるかどうかに関心が集まっているかと思います。
 超えるという意見が多いので現状の株価が成り立っていると考えられる一方で、もう高値圏にあるからまたいつ何時大きく調整するか分からないとの考えもあってしかるべきな水準になりつつあります。


 先高感はあっても決め手に欠けるのが現状の相場水準。日経平均の今期予想PERは14.2倍でPBRは1.27倍。配当利回りは1.78%。これには安いか高いかの判断がつきにくいこともあって一気の株価上昇にはつながっていないと冷静に考える必要があります。

 東証1部市場の予想PERは15.6倍でPBRは1.3倍、配当利回りが1.7%となっていますのでこれもまた中途半端な位置にあるためなかなか急上昇にはつながらない状況ですが、こうした指数動向には為替変動の行方も関わりますので、円ドル相場に関心を向ける必要があります。


 為替を加味したドルベースの日経平均は2015年の6月当時167ドル(日経平均2万900円、ドル円相場1ドル=125円)の水準でしたが、現状は180ドル(日経平均は1万9943円、ドル円相場110.86円)の水準となっており、現状は既に高値圏で推移している点に注目したいと思います。

 ドルベースの日経平均は為替が円高に振れても日経平均が下がらず、むしろ底堅く推移していることが直近の強さの背景になっています。
 日本株のおよそ半分は海外投資家によって売買されていますので、メディアではあまり取り上げませんが、外国人投資家の目線に沿ったドルベースの指数の変動にも関心を寄せておきたいところです。


 株価の上昇には過去から現在までの相場の潮流があり、未来につながるリスクテイクを行うお金の運用者の意向が働きます。投資家は目先使うことのないお金を用いてリターンを上げようと運用努力をします。

 職業的な国内外の運用者に一般の大口、小口の投資家、経験豊富な投資家に始めたばかりの経験の浅い投資家、企業同士の株式持ち合い投資など投資の動機は様々。その売り買いの一瞬に見ず知らずの他人同士が売り買いを行い、粛々とお金の流れを醸成していきながら経済活動の一翼を担うことで産業発展に貢献することが資本主義社会の投資家の役割となっている訳です。


 日本の経済にとって現在大きな問題になっているデフレの克服を株式市場に参画する消費ニーズのある若い投資家(=サラリーマン)の視点から考えると賃金の上昇にも増して資産インフレの波に乗るか、株式投資による運用成果の向上に行きつきます。
 およそ30年前に繰り広げられた株式バブルの再燃を期待するにはまだまだ厳しいマクロ経済の環境ではありますが、そうした条件は徐々に整いつつあるように思われます。


【国に求められる次の施策】


 アベノミクス第1の矢では金融緩和、ゼロ金利、マイナス金利という思い切った施策が打ち出されましたが、第2の矢である積極的な公的投資増はプライマリーバランスの達成の見えざる要求が働いてかおろそかになっています。
 そこに従事する人員不足という点もネックとなり、なかなか予算配分がままならない状況の中で、教育予算や防衛予算に配慮される国家運営がなされようとしています。
 事が起きて初めて動き出す日本国の為政者のいつもながらの施策がデフレ経済からの脱却を遅らせているように感じられる昨今ながら、株式相場の長期上昇トレンドを次世代の資産形成に有効活用することが大いに求められているように思われます。


 そこで就活中の学生さんや若いサラリーマンの皆さん、広く投資家の皆さんに一言、提言。


1.従業員持株会を充実させる企業に注目しよう。

 就活前の企業選定のポイントに従業員持株会の充実を図っているかどうかを確認しよう。

 入社後のサラリーマンにとってお給料から天引きされる持株会はやっかいな存在のように思えるのかも知れませんが、従業員のやる気があってこその業績向上であり、業績向上と株価の上昇が連動していく好循環を未来に向けて構築していくことを目標にしていかれるのは意義のあることかと思います。

 投資家の皆さんも従業員持株会の存在に注目してはいかがでしょうか。
 人手不足の昨今、従業員持株会が上位株主となっている企業は従業員との関係緊密化の表れでもあり、今後の銘柄選定にとっても重要な要素になるかと思われます。


2.若手サラリーマンは自己責任で資産形成の努力を

 若手社員にとっては楽しみな夏のボーナスシーズンが接近していますが、目先使わないボーナス資金は銀行にため込むだけが能ではない。一定額が貯まればNISA活用の株式投資などで資産形成を図ってはいかがでしょうか。

 自社株だけに留まらずご自身で調べた結果を踏まえた株式投資でリスクマネーを有意義に継続的に運用していかれてみると運用ノウハウが知らないうちに身につくかも知れません。

 優待制度の活用、高配当利回り銘柄への分散投資など様々な工夫を凝らしながらの運用をライフワークの一つにされることをお奨めします。


(炎)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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業績に基づく株価形成

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 株価は何で決まるかというと、基本的には業績で決まるというのが一般的な回答です。その妥当な株価を決める尺度は金融の教科書ではPER(株価収益率)でありますが、そこで問われるのは未来の業績が明確に見えないか見通せないことです。そこに株価の変動が必然的に生じる背景が生まれます。


 100の利益が200になるなら株価は通常なら2倍になるのですが、意外にも株価は3倍にも4倍にもなる可能性があります。
 それはその先の業績も2倍、3倍にもなっていくとの期待が高まることで株価はそれを先取りすることによります。

 結果としての業績結果と未来への期待が織り成す株価が複雑怪奇な株式市場の森の中でうごめいています。市場での投資家の評価がPERという尺度をピンからキリまでの数値で表しています。


 PER1倍の銘柄は見当たりませんが市場内には一過性の特別利益計上ということからPER2倍の銘柄が存在し、一方ではEPSの極小化でPER100倍や8000倍などの銘柄が存在します。

 また、赤字銘柄はPERでの評価はできませんので別のモノサシが必要になります。創薬ベンチャーなどは通常の評価とは異なっています。

 また、このところ株価急騰のナガオカ(6239)やオウチーノ(6084)など一部の銘柄は通常の評価とは全く異なった別の次元での評価がなされていると考えるべきです。


 通常のベースでの評価は継続的なEPSや成長性の予測に基づいてPER5倍から50倍程度となっているのだろうと推察されます。

 皆さんが保有されている銘柄も概ねこうしたレンジに収まっていて、恐らくは市場平均前後にある銘柄を保有されているものと推察されます。


 平均よりも極端に低いPERの銘柄は割安銘柄と言われ、反対に極端に高いPERの銘柄は割高銘柄とも言われます。しかしながら割安銘柄を買えば儲かるのか、反対に割高銘柄を買えば損するのかと言えば、一概にそうでもないので判断が難しくなる訳です。

 結果としての株価は誰にも語れますが、未来の株価を予測するには、相当に事業内容や企業の内容に精通しないとなりませんし、マクロ経済の動向や株価を形成する際の需給状況を把握しておかないとならない場合もあり一筋縄にはいきません。


 この点を考えて投資家は一定のポートフォリオでリスク分散を図ることになりますが、こうしたリスク分散のノウハウは一朝一夕には身につきません。
 ある程度は経験がモノ言うことになります。

 AIでの運用と違って人が判断しながら行う運用は細かな機微があることで一種の芸術のような結果をもたらします。成果はともかく人が企業とコミュニケーションしながら方向性を確認しながらの運用は何ものにも代え難い手法だろうと考えます。


 未来の企業業績を読み取りながら成果を求めて運用していかれる億の近道の賢明な読者が今後も増えていくことを期待しています。


【参考1:炎が研究中の低PER建設・土木関連銘柄】

 世紀東急(1898)   時価567円 PER4.5倍
 ヤマウ(5284)    時価352円 PER4.9倍
 イチケン(1847)   時価405円 PER5.9倍
 藤田エンジニア(1770)時価675円 PER6.0倍
 テノックス(1905)  時価871円 PER6.7倍


【参考2:PER10倍超のアで始まるIT・新サービス関連銘柄】

(*過去訪問し現在も交流のある銘柄)

 アクアライン(6173) 時価1466円 PER11.4倍
 アドソル日進(3837) 時価1244円 PER24.0倍
 アサンテ(6073)   時価1845円 PER15.2倍
 アイティフォー(4743)時価 622円 PER15.3倍


(炎)


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