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億の近道2013/04/26

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投資情報メールマガジン                  2013/04/26号
              イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

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             −本日の目次−
          (本日の担当:冨田和成)

     ◆コラム「ソーシャルバブル その2」:冨田和成

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◆コラム「ソーシャルバブル その2」

こんにちは。
株式会社ZUUの冨田和成です。

 前回、昨年崩壊したアメリカのソーシャルバブルを例に、バブル崩壊の仕組
みと今後の見通しをお伝えさせて頂く第一回目として、ネットバブルの歴史を
お届けしました。

 本日はその続編として、
【なぜ、ネットバブルが起こる(った)のか?】
【2011年〜2012年は本当にバブルだったか?】
をお届けします。


【なぜ、ネットバブルが起こる(った)のか?】

 まず、簡単に2000年のITバブルに至った経緯を振り返ってみましょう。

 フローチャートにすると以下のようになります。

アジア通貨危機・ロシア危機・韓国破綻(1997〜1998年)
    ↓↓↓
LTCM破綻・株式、債券、商品などの大暴落
    ↓↓↓
投資家の損失拡大・各国市場金利引下げ・流動性の供給
    ↓↓↓
新たな投資機会の模索・貸出金利の低下・金余りの発生
    ↓↓↓
ベンチャーキャピタルに資金流入・IT企業の調達が容易に
    ↓↓↓
IT関連企業に資金流入が加速・ITへの積極投資
    ↓↓↓
ITバブルへ(1999〜2000年)

 1997〜1998年、世界は混乱の渦の中にいました。アジア通貨危機・
ロシア危機を発端に、世界一の伝説のヘッジファンドLTCMが破綻に追い込
まれます。米政府は連鎖破綻を嫌い、市場金利を一気に引き下げました。その
一方で、株価も商品市場も大暴落しているわけであり、投資家は大きな傷を負
うことになります。
 しかし、こうした中でも投資家は常に投資機会を探しています。そしてその
受け皿となったのが、VC(ベンチャーキャピタル)やPE(プライベートエ
クイティー)などネット企業を中心にベンチャー企業などに投資するファンド
でした。
 またその一方で低金利が続く中、世界経済減速から無傷であった新興企業達
は資金調達が以前より容易になります。また低金利の元、資金流入が加速しパ
ンパンに太ったVCなどは、資金を有効活用するためにベンチャーへの投資を
続けます(というより、投資しなければ、投資家にリターンを返せないのでバ
ンバン投資をすることになります)。
 結果としてこの動きが、2000年のITバブルの頂点、そして崩壊までを
加速させました。

 このような流れはどのバブルでも同じです。
 同様に、2005年のWeb2.0バブル前も見てみましょう。

9.11テロ以降の株価低迷(2001〜2004年)
    ↓↓↓
米1%金利(〜2004年)・日本ゼロ金利(〜2006年)・流動性の供給
    ↓↓↓
新たな投資機会の模索・貸出金利の低下・金余りの発生
    ↓↓↓
ベンチャーキャピタルに資金流入・IT企業への積極投資
    ↓↓↓
Web2.0バブルへ(2005〜2006年)

 アメリカでは2001年に9.11テロが起こり、同年にエンロンが破綻し
ます。さらに翌2002年にワールドコムが破綻と悪材料が続き、対策として
そこから2004年6月までずっと1%の低金利が続いていました。
 一方で日本の場合は、2003年にみずほ銀行が潰れそうとまで言われ、か
つ、りそな銀行には公的資金が注入されます。また、その後2006年の利上
げまでゼロ金利と量的緩和が続きました。
 このようにして、低金利が続き、儲かる投資対象が枯渇した際に、ネットバ
ブルというものは毎回発生しています。

 また景気循環論という理論は有名ですが、ネットバブルの場合そのサイクル
が6年周期と言われています(Yale大学のビジネススクールで受講したV
Cの授業でも、教授は自信満々にそのように述べていました)。
 そもそも世界経済のサイクルで、低金利と投資対象の枯渇が起きるサイクル
とほとんど連動しているわけなのでロジックは通っていると思います。それを
当てはめると、上記のようなタイミングでバブルが発生し、そして崩壊へ、そ
して、また次の拡大期へと移行するサイクルを繰り返していることになります。


【2011年〜2012年は本当にバブルだったか?】

 前回、過去の2回のネットバブルを振り返ってその仕組みに関して解説を行
いました。今回は、まず2011年〜2012年に目を向けてみましょう。

 2008年金融バブルの崩壊以来、2010年頃までは低金利は続き株価も
さえません。そしてギリシャに端を発した欧州危機も発生します。投資対象の
ほとんどが儲からない状況が続いていました。

 では、投資家はどこにお金を向けるのでしょうか?
 過去は、株式市場が停滞している時でも、商品相場が堅調だったり、ヘッジ
ファンドのパフォーマンスが良かったりとオルタナティブ(代替)投資先の選
択肢は多くありました。しかし、この時期はそのような投資対象もパっとしな
い状況が続きます。
 そのため2011年〜2012年のソーシャルバブルには、前回・前々回以
上にVCやPEに資金が流入しています。ベンチャー投資は控えていた年金基
金や政府系ファンドの公的運用機関ですらが、VCへの投資をポートフォリオ
に組み込み始めました(シンガポールの政府系ファンドGIC・テマセクは自
前でVCを保有することで有名です)。数億・数十億円、時に数百億円単位と
いうロットでの資金が流入し続けました。

 しかし、世界市場全体の回復が進み、ベンチャー投資の相対的な甘みが減少
すれば、何時かは資金が出て行くわけです。結果として、Facebookの
上場(2012年5月)前後にピークをつけてソーシャルバブルは弾けたとい
う形になりました。

 2006年9月に上場したMixiの時を思い出してみましょう。
 あの時、私は野村證券の荻窪支店にて富裕層向け営業をしていました。当時
はリタイアしたおじいちゃんやおばあちゃんまで、「Mixiって何かいいら
しいね」と聞いてきたほどだったのです。実態がよく分からないけど、「いい
らしいね」「いいような気がする」と感じる人たちが増える市場、これはバブ
ル発生前に起こる典型的な現象です。

 よく理解しきれていない企業の、現在の収益ではなく、将来の予想収益(こ
れがかなり適当だったりします)に目を向けて多くの人達が投資をしました
(正直、販売を推奨している側の人にも理解していなかった人は多かったので
はと感じざるをえません)。「2年後のPERならまだ割安」、「いや5年後
なら」、「俺は10年後を見ている」という調子です。そこでは、「そのビジ
ネスモデルが市場に評価し続けられたら」、「競争が激化せずに、今の利益率
を持続できたら」などという前提が崩れたらという議論は忘れさられていまし
た。

 今回のソーシャルを中心としたネット周辺の盛り上がりを、“第二次IT革
命”なんて呼ぶ人達もいるようです。その背景はAppleやGoogleか
ら様々なガジェットやOS、クラウド上での各種システムやアプリの流通プラ
ットフォームの提供、またAmazonのクラウドサービスなどの出現による
サーバー管理の容易化により、ITサービスの運営効率が上がりとコストが下
落したことによるものと思っている人が多いかもしれません。
 確かにこれらの内容はその通りです。上記の出来事は起業を容易にし、経営
を効率化し、テクノロジーとビジネスの成長を急加速させました。
 しかし、ネット周辺が再び盛り上がった一番の理由は、そこに投資する投資
家とお金が集まったことです。
 投資家は2008年を契機に株式や債券だけでなく、オルタナティブ投資
(VC・ヘッジファンド・不動産など)への資金を分散するようになりました。
そして、そのようにして流入したマネーに変調が起きだしたのが2012年で
す。

 欧州危機から始まる世界経済の再減速により欧州債券を中心に世界株式・債
券が暴落しました。結果として、世界の投資家はリスク回避に走り、資金を投
資先から引き上げます。そしてVCからも資金が流出しました。加えて銀行な
どはバランスシートが悪化し、企業やファンドへの貸渋りが加速します。
 その結果、投資資金が引き上げられ、資金力のない企業やマネタイズする前
段階の企業、レバレッジをかけた企業は破綻へ追い込まれることになりました。
結局、シンガポールや東京やボストンやシリコンバレーの資金も、欧米・アジ
アの投資家からの資金だからです。
 その後、現在も含めマーケットは回復しましたが、株式市場がこれだけ盛り
上がり、そちらで短期的な収益機会が高まる場合には、長期投資になりがちな
VC投資への資金流入は減少してしまいます。


 以上、本日はこれまでのネットバブルの仕組みや経緯についてまとめてみま
した。

次回は
【マクロ環境に関係なく生き残る企業の特徴】
【次のバブルへ向けての収益機会〜次々と生まれる次期Facebook予備
 軍〜】
という切り口で、現在から未来について続きをお届けする予定です。
何卒宜しくお願い致します。

(冨田和成)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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